仰げば貴し
終わらせはしない
運命の七日目一一
とはならず、いつも通りの朝学校来て転生して昼食を食べてという普通の学校生活を送っていた。
俺クオリティ全開でお付き合い最終回を迎えた。
あれ?俺の物語ってこんだけ?
いやいや、この世界の神様なら冴えない男の子一人くらいどうとでもできるに違いない。
そうだろう?ソクラテス。
いや、誰だあなた。俺は理系だぞ。
とまぁ、茶番はほどほどに。
今日は咲優との最終日だ。
地球と月の重力加速度くらいの違いはあるかもしれないが、俺は傲慢にもこんな日常が非常に楽しく、名残惜しい。
最後に玉砕覚悟で告ってみるか?
いや、だめだなこの先顔を会わせづらい...
あー。告って死に戻りでもするかな。
そして、放課後。特になにもなかった咲優と関わる前のような1日を振り替えって、俺は何事もないように教室を出た。
...咲優は今日1日俺のところにはこなかった。
もしかしたら昨日で俺との関係は終了していたのだと勘違いしたのかもしれない。
どちらにせよ、俺といることは辛かったのかな......?
そんなことだから俺からも咲優の所へはいかなかった。...一週間ほぼ毎日な...
例え仮りそめの彼氏であれそれは勝手極まりないだろう。そもそも、彼氏以前に男としての器が小さいのかもしれない。
あぁ、心がいてぇ。昨日の晩飯のせいか?
はぁ。
「ん?これは...」
学校を早く出てしまいたい気持ちにかられながら下駄箱の扉を開けたところだった。
中には一枚の封筒。名は俺宛。
...その字には見覚えがあった。
一一一一一一一一
それから俺は家へと直行一
したわけではなく、体育館裏に来ていた。
体育館の中は地区予選前のバスケ部が熱く練習に取り組んでいた。
なんでも今年のバスケ部のレギュラーは全国大会に出れる可能性がかなり高いみたいだ。
なんとその中には陽貴も入っているのだというのだから驚きものだ。
あいつは昔からなんでもそつなくこなしてきた上に高校になってはじめたバスケでは才能も見せているのだから当然って言えば当然だがな。
なんでも人の動きをトレースできるのだとか。
どこかの黄髪モデルみたいだが知らない。
すると、目当ての人物が俺を待っていた。
「すまない、咲優、遅れたね」
「いいえ、わたしも今来たところだから」
「そうか....」
「...」
え?何故沈黙?話があるんじゃないの?
禅宗?
「それで、話ってなんだ?」
「え!?あ、うーん...」
なにか迷っているようだ。
「...今日で終わるでしょ?」
あぁ、ちゃんと覚えてはいたんだな...
「ああ、そうだな。ところで今日は俺のところに来なかったけど、それはもう、今日で関係が終わりだったからか?」
「う!?それは、....そうじゃない!」
「え!?他になんかあるか?」
「...」
え?何この空気。二酸化炭素より重くね?
てか、この雰囲気まさかとは思うが......
告白というやつではないか?
でもなぁ...
「巧樹君は昔わたしを一一」
「おいっ!あぶな!」
「っえ?」
咲優向かってバスケボールが飛んできたのだ。
「あっ!巧樹悪いな!」
陽貴だった。
そういってやつはボールをとって相沢さんの方を向いて目を丸くして謝って、俺の方を向いて静かに走り去っていった。
は?
「あ、相沢さん!大丈夫!?」
いつのまにか名字呼びになっていたが気にしない。
「うん大丈夫だよ...」
「...そうか、良かった」
いつのまにか、咲優の話がなかったことになってしまった。
昔がどうかしたのか?続きが気になる...
とりあえず明日の筆記用具はマシンガンだな。
テンプレ回避って難しいものですね...
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