小テスト
「ふぁ~。えっと、xに(y+2)を代入して...」
週明け早々数学の抜き打ちテストが待ってやがった。くそ...
まぁ、この学校はそれなりに偏差値も高いのでそれくらいするのもわかるが、春休みとか学生のフリーダムバケイションだろ?勉強するか?普通。
「よーし、そこまで!」
やべぇ、二次関数は余裕だったが、確率とかなんだそれ、絶対美味しくねぇだろ。
「隣同士で採点しろよ~。厳密にな☆」
ちっ、隣人に賄賂(購買部のメロンパン)を渡すことは計算済みか...さすがマスティーチャーだぜ...
だが、それくらいお見通しだ。こちとらアブソリュートジョブ(義務教育)を9年は経験してんだ....
隣人には先んじて賄賂を渡してあるんだぜぇ
( ̄▽ ̄)
「...ってなわけでよろしくな真穂」
「...ふっ、目の前に秘宝があるのに、誰が断れようか、いや断れない。」
「真面目に採点しながらそれ言うなし」
心なしかよだれが見えるぞ。
「よしっ、とりあえず採点終わったな?後ろから回収してこい」
「なぁ、最後の漸化式解けた?」
「いや、習ってないだろ...」
「さすがに満点は...」
「5割いったらいいほうだよなぁ」
「ばぁぶっ」
クラス中からあちこち悲鳴が聞こえてくるな。
一人おかしなやつがいるような気がするが、気にしない。気にしたらげーむおーばぁだ。
ってか、漸化式?なにそれ、名前めちゃカッコいいんだけど。数列?.......
「...お前ら...」
先生が何か言おうとしている。あっ、想像以上のできのよさに感動してるんだな。
「放課後、ほ・し・ゅ・う・な☆☆」
ハハハハ、勉強しよ。
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昼休み
いや休みじゃねぇなこれ、ただの地獄絵図じゃねぇか、見てみろほい、例えばお隣の真穂さん。頭から蒸気がでてるだろ?あれじゃさくさくのメロンパンがほかほかのメロンマンになっちまうぜ....
要するに、皆は補習時の再テストの勉強をしているわけです。ちなみに俺はすでに蒸気どころかぼんぼんエクスプロージョン。瞳の色は紅ではないんですがねぇ...
「巧樹君」
「ん?おぉ、さ...相沢さんか、どうした?」
「む、名前...」
えぇ、やっぱりそうなるん?
「...さ、讃岐塩屋っっ」
いや、なにいってんだ俺は。スゥー、落ち着いて、手足の運動~
「一咲優、何か用か?」
「っ!?....覚悟してはいたけど、ばくばくするね....」
「?どうした?」
「...いえ、大丈夫です。ところで、巧樹君は先程の小テスト何点でした?」
「あ~、...79点...」
「ギリギリ補習ラインですね...」
咲優の言う通り、この小テストは流石に皆低かったので、80/100を越えたら合格ということになっている。もっともそれでも二人しか合格しなかったがな。
「咲優は合格してたけど、何点だった?」
「100点です。」
は?なんやねん。習ってない所あったよなぁ?
「.,流石だね」
「いえ、これくらいしか取り柄がありませんので...」
嘘をおっしゃい。あなた隙が見つかりませんからね?
「それと、そこの問題分からないようですが、教えましょうか?」
「おっ!いいのか!?助かる!」
そういって無意識に俺は咲優の手を握っていた。
「//....わ、わたしで良ければぜひ!」
クラス中の煙が止まって、皆がこっちを向いているのに俺らは気づくことはなかった。
中学時代範囲外から問題出してくる先生いたなぁ
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