フォレストドラゴンとボス部屋(改稿済
ノリで書いた部分があるので、読みにくいかも?
俺は起きてすぐに出発の準備を始めた。
そして二階層にいくルートを確認すると、ゴブリン達の残党にも会うかもしれないから注意しなければと注意事項も確認して準備を終える。
俺は日課の鍛練を出来ないことを心の中で師匠に謝罪した。
怒っているようすが目に浮かぶようだと、ふとそんなことを思い苦笑いをする。
俺はこの階層を攻略するための準備を始めた。
師匠の本にはこの階層と言うよりもダンジョンは、悪質な罠が多いらしく道端に人畜無害そうな雑草が生えていてその横を通りすぎた瞬間、草が実は擬態した肉食植物であり、草が肥大化してバックリ食われる。
何てこともあるそうなので、注意していかないといけない。
なので、体力や戦闘力の他にも相当精神力を使うダンジョンでもあるようだ。
出発の為に日頃からお世話になっている魔物避けの魔道具を回収してから、立ち上がると深呼吸してから俺は次の階層を探し始めた。
歩いて、草をかき分けて、広い木々に印を付けていき、道に迷わないようにしながら、歩く。
時折、蛇との遭遇やゴブリンを見かけたがあまり戦闘は起こらなかったので、恐らく残党のゴブリン達はまだ異変に気がついていないようだ。
一つ懸念が消えてほっ、と安堵のため息を吐く。
そして、そのまま歩いていると一際広い広場の様な場所に出た。
そこは、色とりどりの花が光を浴びて自らも光る様に花が咲き誇る場所だった。
更に、ここの空気ははっとするほど新鮮で、吸うと体の中から綺麗になっていくかのようだった。
清浄な空気だということも吸う空気から感じられた。
ここがまるで、一種の平和な憩いの場所の様になっているのはここが日向ぼっこしているかの様な気温であるかであろう。
(こんな場所もあるんだな。)
ふと目を向けると、一輪の青い花が咲いていた。
俺はその花に惹き付けられるように近付いていった。
その花はまるで孤高の騎士の様に、群れず気高くといった気品のある花だった。
その花の周囲だけは枯れていて、その花だけ時間が置き去りになっているようだった。
その状態に少しばかり不思議と感傷を感じて、不思議ともう一度此処に来ようと思いその場を後にした。
.....俺は走る、走る、走る。
何も考えず疾駆してただただ走っていく。
息継ぎしている間も惜しい。
目の前の地面が陥没するが、跳躍してから走る。
脱兎の如くと言うのはこう言うことを言うのだろうと言った様子で走り去っていく。
ある時は跳躍して木々を伝い、ある時は蜥蜴の様に体を低くして地面を疾走し、ただひたすら後ろから迫ってくる怒り狂った恐ろしい竜から逃げ続ける。
(あんの猿めえええぇぇぇ!次あったら八つ裂きにしてやるううううぅぅぅ!!)
俺は心の中でこんな事になった原因を作った奴の呪詛を叫びながら走っていた。
俺に何があったのかは、数十分前に遡る......。
あの後俺は、直ぐに師匠の本に従い二階層への階段を発見した。
度々戦闘もあり、一切戦闘しなくてよい道と書いてあったがそれ魔物が逃げてただけじゃね?と言った頻度で戦闘は起こっていた。
それも何とか切り抜けやっと休めると見つけた二階層への階段。
だが、そこには大きな障害があった。
なんと階段の横にA-ランクの名だたるモンスターフォレストドラゴンが巣を張っているのだ。
このモンスターは、大体5m程度の体長で、深い緑色の鱗を持ち長い髭と、鋭い牙が特徴の亜竜だ。
下位竜ということもあり、余り強いイメージがないがそれは大いに間違っている。
このモンスターの真価は森の中で発揮される。
その名前の通り、木々を操る木魔法や、大地を操る地魔法、更に、アースドラゴンには及ばないものの、脅威的な身体能力と、木々の間を素早く通り抜ける為、非常に柔軟性のある体をしている。
さながら森のハンターと言われているが、ハンター等と言った領域では収まらなく、森の中をフォレストドラゴンは、体の中と言っても良いほど熟知している。
なので、フォレストドラゴンは森の中であれば、Aランクモンスターとまで言われる。
更に森に恵みをもたらすため、一部では守護竜と崇められたりする。
その気性は穏やかであり、人間と共存出来た今までの一部の歴史がそれを裏付けている。
そんなモンスターを見つけた俺は、触らぬ神に祟りなしと、起こさないように傍を通り抜けようとした。
しかし、そんな俺と思考が重なったのかモンスターのグーフモンキーと呼ばれるモンスターが反対側の茂みから出てきた。
グーフモンキーはC-ランクだが、物を盗んだり、イタズラをしては逃げていくというモンスターである。
どうして、そんな事をするかと言うと諸説あるが、一般的にはグーフモンキーは、敵にイタズラしたりアイテムを盗む事でレベルが上がる変わった特徴のモンスターであるからといわれている。
運悪くそいつと遭遇した俺は、嫌な予感がして直ぐにグーフモンキーを切り捨てようと間合いを詰めると、奴はその一撃を避けて、大きく跳躍。
木の上に逃げた奴はどこからともなく、スメルの実(潰れるとものすごい悪臭を出す。)を取り出しニヤリ、といった様に口元を歪めると勢い良くフォレストドラゴンの顔に投げつけた。
べちゃっ、といったように無慈悲にも当たったスメルの実はその悪名高い噂通りに物凄い臭いを発し始める。
そして苦しみ跳ね起きたフォレストドラゴンは、周囲を見渡し俺を発見。
彼?の中では犯人になったであろう俺を親の仇を見るかのように見ると、その高い身体能力に物を言わせて追いかけてきた。
そして、最後に後ろで安全な木の上で俺を腹を抱えて笑って見ていた奴を俺は絶対に許さん!
あの後、どうにかこうにか逃げた俺はボス部屋と呼ばれる重厚な扉の前に立っていた。
遠くで、フォレストドラゴンが空を飛んで、俺を探している。
俺は、威厳たっぷりと言った様子の禍々しい装飾がされた真っ黒い扉のボス部屋を見上げる。
大体4m程度のこの金属で出来た扉は、色で強さが決まると言われており上の強さから、赤、黄、緑、黒、白だ。
ただ、まだ新しい色があるとも言われているので、このダンジョンで見つかるかもしれない。
(だが、一階層でボス部屋がでるとはな、やはり、極端に階層が少ないダンジョンなのか。今までには見たことがないパターンだな。)
ボス部屋は一般的には大体五階層ごとであり、今までの階層を束ねる強さを持つモンスターがボス部屋に入る。
希にボス部屋のモンスターよりも強くなったモンスターがボス部屋のモンスターを殺して成り代わると言った事も起こったりする事もある。
そして、また勘違いを深めたマグナは此処に来るまでにもお世話になった師匠のノートを開きボスの特徴などを確認する。
ゴブリンパラディン.......A+のモンスター、右手にはハンマー、左手には大剣を持つ希少種であったが、他は一般的なゴブリンパラディンと大体同じで2m半の体格と、灰色の肌、白い鎧を着用し、聖気を操る。
非常に高潔なモンスターと言われており、周囲の仲間に回復魔法をかけ、自身には強化魔法をかけて真っ先に敵の攻撃にさらされたり等と、非常に仲間を大切にする。
様々な魔法と多彩な攻撃を持つが、その攻撃方法は物理攻撃のみで、軽く撫で切りしただけで終わったため、あまり注意は必要ない。
最後にこのボス部屋は扉を開けて直ぐに入らないと、敵が強化魔法で強化し始める。
それだけは少しだけ倒しにくくなるので注意が必要。
(それはあなただけです師匠。)
俺は本の内容に呆れつつもツッコミをするが、師匠の本はとても見やすく助けになったのも確かなので深くまでは言わないことにする。そして師匠の少しだけ注意は俺にとっては絶対にヤバい事になるのが目に見えているので、注意通り、俺は直ぐに入って戦えるように飛び込んで扉に入る決意をする。
深く深呼吸。
コンディションは万全。
1、2、3と数えてから勢い良く飛び込み前を向くとそこには、、、、、龍がいた。
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