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初戦闘と初迷宮と歴史(改稿済

長かった....。戦闘シーンムズいっす。

「災厄」級ダンジョン竜骨の魔導庫。

 それはその名の通り龍が長い年月を経て、死体が腐敗し、その龍の残った龍骨の異常な魔導伝導率が影響し、魔素はダンジョンの中では帯びにくいものだったが、龍骨の特大の魔素を受けて常にダンジョンが異常な魔素の高さを保っているるダンジョンだ。

 

 だが、なぜ龍骨がダンジョンになっているかというと、それは、はるか昔に遡らなければいけない....。



 900年前世界には魔王と呼ばれる怪物が蔓延(はびこ)っていた。彼らは一匹一匹が絶大な力を持ち国家対応レベルの怪物ばかりであった。

 そんな彼らは自分等より弱い人間という種族が大陸に覇を唱えていることに異議を唱えた。

 彼らは人間を大陸レベルで侵攻を行い戦場を蹂躙していき、人間の英雄と呼ばれる人間達を着実にその鋭い武器で殺していき、この世界の魔王のよる世界征服を目論んだ。

 誰もが犠牲となり、死んでいった。女子供関係無く彼らは虐殺していった。人間達は急速に攻め立てられとうとう最後の大陸となり、誰もが脳裏に人類は最早滅びる運命なのだと思っていた直後、光が降り注いだ。

 その光は天から降り注ぎ魔を焼き草木を祝福していった。

 そしてその中心には、光を受けた一人の人物がたっていた。

 その光を受けた人物を人々は勇者と呼んだ。


 勇者は、降臨した後その場に侵攻してきていた魔王達を片手間に葬っていった。

 人々はその今まで絶対だった魔王を葬る勇者の姿に希望を持った。

 そして勇者は侵攻を幾度となく跳ね返し、更に多くの魔王を葬った。

 その際に降り注いだ魔素の影響で動物が変異して魔物が生まれたと言われている。 


 そして気付けば世界には勇者と魔王を統一したと言われる邪龍のみが世界に残り、幾度とない戦闘で焦土と化した場所で一騎討ちを行った。


 そして、邪神の雷が勇者の半身を吹き飛ばし、勇者の聖剣は邪龍の胸を貫いた。勇者は即死だった。

 神々の祝福を受けて天に召されたという。


 邪龍は死ぬ間際に遥か地下深くまで潜り、復活の期を待とうとしたがその前に滅んでしまい、その死んだ邪龍の圧倒的魔素を受けて育ったダンジョンが、世界には一つだけしか存在しない「災厄」級ダンジョン龍骨の魔導庫なのである。

 つまり、そのダンジョンその物が、今まで邪龍が900年かけて溜め込んだ力と同義である。


 だが、それを知っている人間は少ない。

 それは何故かと言うと、ダンジョンは王都のただでさえ厳重な警備がある王城の地下深くに王と関係者しか知らないものとして存在しているからである。

 書物など残ることは万が一にもありえない。

 だが、それが名だたる剣帝と言うならば話は別となるかも知れない....。




 俺は、師匠の部屋に寄った時に机の上に置いてあるのを見つけた古ぼけた本を読み、今、王都に侵入している。

 本の中にはダンジョンについての説明と特徴が書いてあった。

 俺が長い間いた中で一切聞いたことの無いダンジョンであり、不思議に思ったが師匠が行ったダンジョンなのだから何かしら事情があるのだろうと納得する。

 そして門番も衛兵も師匠の弟子ということで、皆一度は手合わせしたことがあり、顔見知りといっても過言ではない。

 つまり、侵入といっても、堂々と綺麗な王城の中の道を歩いているだけだ。


 本を読みながら、師匠が書いた侵入ルートをたどり、歩いていた。

 地下牢を通り、下水道を通り、たどり着いたのはボロボロの装飾がしてあるが何処か立派な金属製の厳重な扉だった。


 (すごい警備が頑丈だが、こんな部屋もあったのか。)


 と思ったが、それもそうかと思い直す。


 (王城にダンジョンがあるなんて知ったら何を言われるかわからないもんな。)


 と、それが決して脅威度が高すぎて、あの剣帝ですら三階層止まりであり、国王の判断により、間違っても誰も入らないように、誰の目にも触れないところに入り口を作る必要があったとは露ほどにも思わなかった。


 俺は扉を開きその先へと進むと、紫色をした、毒々しい魔王城の階段と言われても納得しそうな禍々しい階段が見えてくる。

 ダンジョンは、中の特徴を示すような風貌をした入り口が多いと言われている。

 ダンジョンの中が木々であったら(つた)が絡まるような扉や、火山であれば外観がそこだけ真っ赤に染まった洞窟であったりと色々あるが、こんな色をした入り口は見たことも聞いたこともない。

 毒でもあるのかと思うが中に入っていくとそんな考えている事も出来なくなっていた。

 鳥肌が立ち、同時に全身の毛が逆立っていく。

 空気が異様な雰囲気へと変わっていく。

 肌にピリピリとした物を感じる。

 命の危険を感じ取っている。


 (ここは相当ヤバイ。だが、師匠の本のにもあるんだ師匠は此処を制覇したはず...。)


 一人前と認めてもらいたかったマグナは、あまり考えずに中へ中へ、取り返しのつかない一歩を歩んでいるとは分かっていなかった。




 迷宮に入ると、そこは森だった。


 (師匠の本を読んで、知ってはいたがこうして見てみると、入り口との余りの違いに驚くな。)


 師匠が作った地図を見て、先ず野営地を作る為に安全なルートをたどり、拠点探しを行う。

 すると、師匠が止まったであろう野営地と本に記された印が付けられている所と少しばかりの特徴が書かれた所と似ている場所を発見した。

 そこは少し広い開けた空き地のような土地であった。


 もう外は家に帰りはじめて夜中になる時間だろう。だがダンジョンの中はまだ明るい。

 

 (もしかして、一日中明るいままなのか?まあいい、もうそろそろ休憩でもとるか。)


 と、1日明るいと体内時計が狂いそうだな、なんてそう思い木にもたれかかり腰を下ろしかけた瞬間に真上から鋭い殺気がした。

 瞬間、右手を帯刀していた剣に手を伸ばし、素早く抜刀。

 剣を居合い切りのようにふり上から強襲してきた「ナニカ」と鍔迫(つばぜ)り合う。

 そして俺は意外と重い剣に驚き、俺が筋力では劣ると判断。

 押して駄目なら引いてみるといった要領で剣を滑るように動かし柳のように敵の剣をいなして、「ナニカ」の腹部めがけて思い切り蹴って距離を取る。

 その森の強襲者は体長150cm前後といった風の緑の肌を持つ上位種等ではなく唯のゴブリンだった。


 (バカな!)


 俺は自分の常識外の出来事に内心そう叫ぶ。

 ゴブリンは本来奇襲するなどの、高い知能は持たない。

 さらに、こんな高い腕力は持たない。

 精々、子供2人分程度であり、俺と鍔迫り合い力で勝るなど常識の範疇を越えている。

 つまり、ありえないということである。

 このゴブリンは明らかに異常だ。

 


 このダンジョンの真の恐ろしさは、魔素を帯びている事でもなく、邪龍から出来た為にモンスター達が加護を受けていることでもない。


 生態系もが進化するのだ。


 このダンジョンでは、通常沸くモンスターは、最低でもBランク。

 これだけでも最悪と言っていい内容だがそんな中にはある一つの変わった事が起こる。

 その中に稀に最弱のFランクモンスターが沸くのだ。

 本来なら上位種達の餌にしかならず、直ぐに死ぬはずのそのモンスター達は、邪龍の加護を受けて高い知能を持っている。

 そして他に湧いた自分と同じ弱い仲間達でコミュニティを作り、生き残るための知恵と、技術を学ぶ。

 格上のモンスターを学び、弱点を探して見つけると直ぐに実行する。

 そしてそのモンスターを殺し糧とする。

 すると格上のモンスター達も技術を学び、群れを作り、更に強く、強靭になっていく。



「オオオォォォ!ガアアアァァァァ!!!!」


 俺の正面へと移った自分より大きい巨大な2m台の大剣を持つゴブリンが雄叫びを上げる。


 その瞬間後ろから矢と魔法が飛んでくる。

 心眼で周囲を掴んでいた俺は咄嗟に横に回避していたが、ヘイトを集める目的ではなく通常のモンスターと同じように威嚇しているだけと判断していたら、正面のゴブリンに釘付けにされて今頃全身蜂の巣だったと、内心冷や汗をかく。


 (確実に戦いなれている。死線を幾多はくぐっているか。手強い...。)


 俺は静かに睨んでくる相手の様子を伺う、そして後ろと、正面から更に出てきたモンスターを見て即座に数を数える。

 そして俺はこのゴブリン達が遥かに高い戦闘に対する知能を持っていることを確信する。


 (前が5後ろが3ってとこか。)


 正面のゴブリンの中のデカイ大剣を持ったゴブリンが、間合いを詰めて大きく剣を振りかぶり切りかかってくる。

 さながら巨大なモンスターの突進の様な間合いの詰めかたに避けられない様に感じられる程直ぐに視界が埋まっていく。


 だが、俺はその一撃を半身をおずらす事で回避する。

 そのまま追撃してくる大剣ゴブリンに力で負ける俺は剣をいなし、なるべく打ち合わないようにする。

 更に、その間を縫って短剣を持っている小柄なゴブリンが一突きで命を奪えるように、俺の死角やゴブリンの合間から急所を狙い勢いよく短剣を突いてくる。


 果てにはこれでもかと死角からくる矢と魔法にも対応して、すべての攻撃を急所だけ防いでいく。

 既に俺はボロボロだった。


 俺はこれでは勝てないと判断。

 一つ目の切り札を切る決意をする。


 『その剣は綺羅星よりも早く!隼切り』


 剣を左下構えから上へと切り上げ突出した短剣ゴブリンの胴を引き裂くような一撃。そして

 命を流れるように奪い、上から下へと切り下ろし大剣ゴブリンの右腕を落とす。

 その二撃は今までの剣速の何倍はあった。

 

 「ガアアアァァァァ!」

 

 痛みに堪えかねた大剣ゴブリンの拳の雑な一撃を交わし、素早く間合いをとる。


 『その動きは流水のように。明鏡止水』


 水の様にあらゆる攻撃をいなし、誘導する技である。

 他にも剣さばきの技術を上げる。


 そんな準備が終わった後ゴブリン達が攻撃してこないのを不思議に思い見やると、ゴブリン達は恐らく今さっきの一撃が以上な物だと判断し、油断なく俺の様子を伺っている。

 大剣ゴブリンも腕を落とされた痛みと怒りで飛び出して行きたそうな顔をしているが、我慢してこちらに殺気だった目を向けてきていた。

 そして俺は素早く走り込み後ろに回り込んで油断していた弓ゴブリン二匹と魔法ゴブリン一匹に素早く接近。

 後ろのゴブリン達が迫るなか、慌ててゴブリン達も魔法や矢を放つが全て俺は動体視力が詠唱したことにより上がっているので全てを顔を少し動かす等の紙一重で避ける。

 接近した計三匹のゴブリン達の足を逃げられぬ様に撫で切りにして、機動力を奪う。


 そして、後ろから迫る残ったゴブリン達を迎撃した。

 大剣ゴブリンが大剣を振りかぶり強い一撃、俺はこれを上手く剣を使い誘導し右側の地面に相手の剣を叩きつけるようになるようにいなす。


 そして短剣ゴブリン達を切ろうとしたが、予想以上にゴブリン達の早い動きに驚き、俺は咄嗟に剣を捨てて、右手の手刀で短剣ゴブリンの首を落とす。

 更にそれを庇おうと動いた短剣ゴブリンの両目を左手で潰す。

 

 残った大剣ゴブリンは自分だけ相手にされず激昂が押さえきれておらず更に、利き手であったろう腕を落とされて最初とは見違えるように遅くなった剣速であった。

 残った短剣ゴブリンは俺の様子をしっかりと伺い攻撃に対応しようとしている。


 (始末するのは、小さい方からだな。)


 そんな様子を見た俺は間合いを最早障害にはなり得ない大剣ゴブリンまで詰め、地面を蹴る。

 舞い上がった砂が大剣ゴブリンの目に入り苦しがっている。


 そして最後の短剣ゴブリンの一撃をかわして、隙だらけの首に剣を叩き込む様に横一文字に一閃。

 そうして短剣ゴブリンの首をはたきおとし、まだ苦しがっている大剣ゴブリンの首を撥ね飛ばし始末。

 最後に、まだ息のあるゴブリン達を着々殺していき、その日の戦闘は幕を閉じた.....。


感想、質問、何でも受け付けてます!こうするといいかもということや、これはどういうこと?と言ったこと何でもokです!評価もよろしくお願いします!ではでは...

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