スキルと蜥蜴人
誤字、脱字が多すぎるぜ。一応色々直してます
一先ず落ち着いた俺は納得いかないが、自分が蜥蜴人に転生した事を理解した。
「確かに言った様な気もするがマジで肉体を魔物にして転生させるっていうのもどうなの?マジで。」
説明の時に感じた違和感が確かであったと悟りあの時の自分に何故説明させなかったのかと責めたい気分になる。
だが、確かに物凄いスキルが揃っていたようなので、グッと自分を押さえこむ。
「じゃあ、スキル試してみるか。でも、何から試すか。いや、それより自分の体の確認をしよう。」
そう、自分の体と向き合ってみる事に決める。
そして倦怠感の残る体を起こして自分の体を眺めてみる。
身長は前とは少し変わり170cmを軽く越す程度になっている。
艶のある白が混じった青い鱗がびっしりと生えていて、爪も物凄く鋭い。
腰を見ると、後ろの腰の少し上の部分から1mより少し短い程度の尻尾が生えている。
前とは変わり尻尾があり神経が通っていて、腰に手の様な物がある気分になり少し気持ち悪い。
ふと、顔を触ると人間の丸みを帯びたような顔では無く、前に長くなったような顔をしている。
口には、鋭い牙が生えていて吸血鬼の様に少し出ている。
体が確実に前と変わってしまったのを確認して、思わず溜め息を吐く。
「はあ、どうすんのこれから。それよりここどこだよ。」
そういい、考え始めるがスキルを試していない事に気づく。
「そうだスキルか。何から試すか...まあ、もう一度ステータスを確認してみるか。」
名前 マグナ・アルト
年齢 16歳
種族 蜥蜴人
レベル 1
HP 12/12
MP 5/5
攻撃力 15
防御力 22
魔法攻撃力 7
魔法防御力 9
素早さ 12
<固有スキル>
鑑定 強者の種 強欲なる者 進化のスパイス 魔眼 魔素の支配者
<通常スキル>
無し
<称号>
神を憎んだ者 神に裏切られた者 復讐を誓いし者 あらゆる努力を否定された者 狂った様に努力するもの 冥界神の使徒 冥界神の加護
「それより固有スキルこれだけあるって凄いな。誰かに見られたらヤバいんじゃないか?まあ、それはまだ先の話だしいいか。」
「えーと何々?てか、冥界神の加護は良いとして、冥界神の使徒って何?いつ俺はあいつの使徒になったんですか?くそ!まあもういまさらだ。スキルっと、鑑定はもう分かったからいいか。それより強者の種?これは今は無理そうだな。魔物を取り込むって今は周りにいないしな。強欲なる者も進化のスパイスも同じか。今使えそうなのは魔眼と魔素の支配者か。」
イシュリアにお決まりの様に愚痴を吐きつつスキルを確認し色々と出来ることを確認していく。
そして使うスキルを魔眼に決める。
「よし!じゃあ魔眼でも使ってみるか。えーと、周りに木しか無いし、実験相手は木でいいか。」
木に向き合い一番小さい物を選んで向き合う。
「事象は、石化は地味だしなぁ、麻痺はどうなったか分からんし、火は広がるかも知れないし、雷や氷は俺に被害来そうだしなぁ。うーん...そうだ!爆発だけだったら火もでないだろうし、爆発っていう事象だけですむ!これが一番良いかな?」
何故か爆破に決めてしまうマグナ君はスキルを使うのが心底楽しそうに木に向き合う。
「よっしゃぁ!行くぜ魔眼・爆破ぁぁ!」
叫ぶ必要は一切無いが俺もまだかろうじて育ち盛りの男の子。
こういうカッコいい現象は大好きなので勢いよく叫ぶ。
そして、俺から大量に何かが出ていく感覚がして、目眩、吐き気色々と色んな気分が悪くなるような事が起こり立っていられなくなる。
しかし、意地でも何が起こるか見ると言った具合に倒れながら意識がなくなる前に見ていると、一瞬で周囲の数十本を巻き込み爆散する木と、次の瞬間俺が見ていたのは回っている世界だった。
「うーん?痛ってえぇぇぇーー!!」
少し寝ていたようだ。
起きた瞬間余りの痛みに転げ回る俺。
そして何があったのか思い出した俺は余波でどうやら空中を数回転して落ちたようだった。
木々に打った箇所などの痛みを堪えて体を確認。
幸い出血は無いようだ。
そして問題の魔眼を使った所を見る。
そこには見るも無惨な光景が広がっていた。
下に数メートルはあるであろうクレーターが出来ており、更には抉れたり倒れたりしている無数の木々。
森の真上から見たらポッカリと空いたように見えるであろう光景が広がっていた。
そして、余波で吹っ飛んだ間抜けな俺は、余りの威力に顔面を真っ青にして、次いでに思い出すように来た今さっきまでの気分悪さで思い切り嘔吐した。
端から見ると、どでかいクレーターの真横で顔面蒼白にしながら嘔吐している魔物の蜥蜴人。
物凄いシュールである。
(これは、ヤバい。しかも全身死ぬくらい痛いし、これ死ぬんじゃね?)
自分でそう思って何をそんな馬鹿な事を、と思っていると、鑑定を思い出して、自分の体力を確認できる事に気づく。
名前 マグナ・アルト
年齢 16歳
種族 蜥蜴人
レベル 1
HP 3/12
MP 0/5
攻撃力 15
防御力 22
魔法攻撃力 7
魔法防御力 9
素早さ 12
<固有スキル>
鑑定 強者の種 強欲なる者 進化のスパイス 魔眼 魔素の支配者
<通常スキル>
無し
<称号>
神を憎んだ者 神に裏切られた者 復讐を誓いし者 あらゆる努力を否定された者 狂った様に努力するもの 冥界神の使徒 冥界神の加護
(冗談じゃない!マジで死にかけじゃねぇかよおおぉぉ!)
吐き終わり、少し気分が良くなると直ぐに物凄い睡魔が襲ってくる。
何がいるかわからないこんなところで眠っては不味いと思うのだが、俺の体は睡眠を欲しているようで、直ぐに眠りに落ちてしまった...。
「こいつ今すぐ殺してしまったほうがいい!」
ガタガタ、ガタガタ。
「でも!何も知らなかったのかも知れません。更にここら辺にはいない鱗の色をしていますし...。」
ガタガタ、ガタガタ。
「だからこそだろう!こいつは他の縄張りから俺達のトーテリアの森を奪うために工作をしていた敵かも知れない!」
ガタガタ、ガタガタ。
「分かりませんよ、他の蜥蜴人を止める為に戦闘を行ったのかもしれません。それともナザクの蜥蜴人がわざと置いていったのかも知れないではないですか!」
俺は言い争う様な怒鳴り声と自分の体を揺り起こすかの様な感覚に目を覚ます。
「二人ともその辺にしておけ。お客人が起きたようだ。」
渋いイケメンボイスに釣られるように俺は目を開ける。
目の前には、二人の蜥蜴人がこちらを凝視しており更にその後ろには一回りデカイ蜥蜴人が目を瞑りながら、あぐらをして座っている。
俺は体を縄で拘束されており、何らかの乗り物によって運ばれている様だ。
「どういう状況だ?」
ポツリと、そう思わず漏らすと後ろに座っていた蜥蜴人が、目を開けて喋りかけて来た。
その蜥蜴人は、体格は2mは軽くあり、ボロ切れの様な布を腰に纏っていて、紫がかった黒色の鱗をしていた。
胸元と、顔の右目から顎まで届く大きな切り傷が非常に特徴的な蜥蜴人だった。
「こんにちは、奇妙な服を着る青い蜥蜴人よ。君は今トーテリアの森に住む我々によって身柄を拘束されている。何故かと言うと15分ほど前にトーテリアの森に響く大爆音が響いた。我々が即座に駆け付けると、大きな穴と、抉れた木々そしてその近くにボロボロの君が倒れていたからだ。君にこの事態が深く関わっていると見て君を拘束させてもらった。何か質問はあるかね?」
(ヤ、バ、イ。)
俺の脳内はその三文字で埋まっていた。
もし、『あ、さーせん。俺の固有スキルで爆破しちまいました。テヘペロ』等と言おう物ならこの厳つい蜥蜴人は、即刻俺を殺すだろう。
そして、不味いことに俺の関与は間違いない。
それどころか爆破した張本人だ。
内心汗だくだくになりながらも、俺はこのまま何も言わないのも不味いと思い質問した。
「トーテリアの森とはどこだ?今運ばれているのはそこなのか?教えてほしい。」
すると、俺を見ていた二人の蜥蜴人は目を見開いたようだった。
「青い鱗を持つものよ。お前はトーテリアの森を知らないと言うのか?」
剣呑な雰囲気を纏う目の前の黒い蜥蜴人。
何か不味い事を言ったかと思ったが、そんなことは思い当たらずなるようになれという思いで言った。
「ああ、知らないな。そして、何故俺が運ばれているのかも思い当たらん。気付けばあそこに倒れていたんだ。今までの記憶も一切無いんだ。」
すると、黒い蜥蜴人は、眉を寄せて(眉は無いがそのような表情で)
「記憶がない?ではナザクという言葉に思い当たりは?」
そう問いただしてきた。
俺はこの流れなら直ぐには殺されないと思い色々な言い訳を考えながらも言い返した。
「ナザク?そんな言葉は知らないな。俺が運ばれている原因と何か関係があるのか?」
そう言うと、多少は雰囲気は軽くなったが、未だに鋭い目で睨みながら
「そうか、確かに君はここら辺にはいない鱗の色をしている。更に、余り強く無いようだ。何故あそこまで行けたのかは疑問が残るが、他部族に連れてこられたと考えれば納得がいく。君のことは部族で話し合いどうするのか決めさせてもらおう。異論はないか?青き者よ。」
俺は頷き答えた。
「ああ。問題は無いが俺はいつまで拘束されるんだ?」
黒い蜥蜴人は、その質問に
「いつまで、と言われると苦しいな。話し合いが終わるまでなので君の詳しい拘束時間には答えられそうにない。」
そんな話をしていると、どうやら目的の場所に着いたようでピタリと揺れが止まる。
「歓迎しよう、とはいえないがようこそ我々の集落へ。」
どうやら俺は暫く解放されないようだ。
黒い蜥蜴人さんは、村人Aの役割を果たしたようです。
今回の蜥蜴人との出会いどうでしたかね?
感想評価ブクマそして、全世界の村人Aの不憫な役割脱却の応援を宜しくお願いします!笑