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私の彼は忍者  作者: 紅葉
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おでかけデート 3 映画村でも忍者修行しました♪

お昼は、映画村の内のうどん屋さんに入った。

京都風の鰹節と昆布の出汁で作ったおつゆは、透明感がある琥珀色。

具は刻んだアゲさんと、九条ねぎ。

暑い夏でも、ふうふうしながら食べるおうどんは美味しいね♪


先輩は冷たいぶっかけうどんを注文。

上に乗っかったエビの天ぷらは熱々で、とても美味しそうだ。

サクサクと軽やかな音が聴こえてくる。先輩の形の良い唇に入っていくエビを見てーー。


……あぁ、エビになりたい。


「理沙、ちょっと食べる?」


先輩が、箸で挟んだエビの天ぷらを差し出してくる。

そんなに物欲しそうに見てましたか……。

色んな意味で自分にがっくりです。

しかも、かじりかけですよ?

間接チュウになっちゃいますよ?


先輩がニコニコと微笑みながら、私の次の動作を待っている。


……いいんですか?


……いいんですね?


…………。


ぱくり。


サクサク。


美味し〜い♪



「あの、こっちも食べますか?」


ドキドキしながら、どんぶりを先輩の方へ少し押しやる……。


「ありがとう」


先輩は、箸で少しのアゲとねぎが引っ掛かったうどんを持ち上げて、食べた。


「うん、美味しいね」


気を遣わせてしまったかな。

エビとか肉とか無くて、ごめんなさ〜い!!






「……やっぱり、行くの?」


『わんぱく・キッズ忍者修行』〜巻物を集めてメダルをGETしよう〜へ……

イベント参加券をもらった時は、私に『良かったね』なんて言ってたクセに、いざ!行きましょうか、と誘うと二の足を踏む様子の先輩……。


「折角来たんですから、楽しみましょうよ」


「いいけど……」


先輩が、私をじっと見て何か言いたそうにしている。

あまり気にせず、私は先輩の手を自分から繋いで、イベント会場へと引っ張っていった。




イベント会場では、予想通りお子様がいっぱいいた。

小学生の兄弟、幼稚園児とお父さん、いろいろな組み合わせが集まってるものの……。


「やはり、場違いだったかな」


周りをキョロキョロして、小声で先輩に話す。


「身長だけなら負けてないけどね」


もう、先輩のいじわる。

どうせ、今時の小学6年生より低いですよぅ。


順番を待って、イベント受付のくの一のお姉さんに、浪人さんから貰ったイベント参加券を渡す。

引き換えにA4サイズのイベント用紙を受け取って見るとーー。


その紙には、8つの課題と、8個のスタンプ欄。紙裏には、映画村のマップに、課題のある場所を記した目安の星マークが印刷されていた。


「課題をクリアしたら、巻物のスタンプを押して貰えるのか」


巻物スタンプが8個揃ったら、忍者認定メダルが貰えるそうだ。


イベント用紙を何やら真剣に読み込んでいる先輩……。お!! やる気が出てきましたか?


「遠いポイントから潰して行くか……。理沙、行くよ」


子どもみたいに瞳をキラキラと輝かせて、今度は先輩が、私の手をグイグイ引っ張って行きます。


いつものように歩調を合わせてくれる事も忘れて……。

ニヤニヤしながら、先輩の歩調に合わせて小走りした。



第一ポイント 『丸太跳び』


高さのバラバラの丸太が、にょきにょき立っている。一番高いものでも2mくらいの高さだ。丸太の太さは、大人と子どもが並べるくらいには太い。

それらを、ピョンピョンと渡って、ゴールまで行くという課題。


楽勝じゃない?


小さい子ども向けに丸太と丸太の間が狭くて高さも低いコースと、高学年向きに、少し間が開いていて、高いコースと2つあったので、私たち高校生だし、と軽い気持ちで、高学年コースをチョイスした。


後ろから先輩が続く。


楽勝♪楽勝♪ と、調子よく飛んでいたら、一番高い丸太の上で、風がピュウと吹いた。

その拍子に、スカートの裾がフワリと膨らんで……。


きゃあ!!


手で押さえようとした途端に、バランスがぐらり……!!


わわっ!!


ガシッ。


後ろから来た先輩に、二の腕を掴まれて、落ちずに済んだ……。


不安定な足場をものともせず、同じ丸太に乗ってきた先輩に、フワリと姫抱っこされて、ゴールまで運ばれた。


周りの見ていたお客さん方から、「おーー!!」という声とともに、拍手があった。

サーカスをみたような気分なんですかねぇ〜。


ゴールでスタンプを押して貰った時、近くにいた6歳くらいの男の子に、


「ボクひとりで跳べたよ!! お姉ちゃん抱っこしてもらってたね」


と、ニシシと笑われた。



第二ポイント 『暗号解読』


くじ引きのような手の入れる穴の開いた箱から、一枚の紙を取り出す。

出てきたのは、線が縦や斜めに書いてあるけど、そのままでは意味不明な細長い紙だった。


それを持ってテントに入ると、太さの様々な棒がいっぱい置いてあった。


これ、どうするの?


「紙を棒にぐるぐる巻くんだよ。紙と、棒の太さがうまく合えば、暗号が解ける仕組み」


おぉ〜!! さすが!!


「先輩、さすがですね!!」


周りを憚って、こっそり小声で言えば……。


「あそこに書いてあるよ」


先輩が指差した先に、可愛い忍者のイラストと説明書きがあった。


なるほど、と手当たり次第に巻き付けてみる。


何本か試して、ようやく合う棒を見つけた。


『か・え・る』


「俺のは『とかげ』だった」


解いた暗号を持って、次のテントに移動すると、動物や爬虫類などのフィギュアがバラバラと置かれている。


つまり、この中から暗号と合うものを探して、ゴールに持って行けばいいんですね。


「カエル、カエル〜♪」


結構リアルなカエルフィギュアを持って、テントの出口にいるスタッフさんに渡す。

何とかザウルスって恐竜じゃなくて良かった。

だって分からないんだもん。


答合わせしてもらって、スタンプを押して貰う。

よし!! 2個ゲット!!


あと、6箇所頑張りましょうね〜♪



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