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私の彼は忍者  作者: 紅葉
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チョコレート大作戦 2

バレンタインデーまで、あと1週間に近づいた日曜日。


日曜も部活はあるけど、午前中だけ。

だから午後から私と優理花ちゃんと由希ちゃんは、またまたバレンタインデー準備の為にお買い物の約束をしていた。


今日の目的は、ラッピング素材。


1月にバレンタインデーに『藤波先輩に贈ろう!! 』って盛り上がった時には、「デパートまで行っちゃう? 」なんて話していたけど、実際行く暇がないんだよね。


というわけで、隣の市のちょっと大きめなショッピングモールにやって来ました。


ここは電車に乗って45分。優理花ちゃんと由希ちゃんの家の最寄り駅。


駅前にはカフェやケーキ屋さんに、パン屋さんが建ち並んでいて、とってもオシャレな雰囲気です。


理沙の中で、こんなところに住みたかった〜!! ナンバーワンの街なんだよね。


駅前の街路樹にはハナミズキ。

なんてオシャレなんでしょう。

……今の季節は咲いてないけど。


その街路樹に沿って駅前にデンとそびえるショッピングモール。

まだ最近改装オープンしたらしくて、そこには優理花ちゃんお勧めの乙女心をくすぐる雑貨屋さんがあるらしい。


バレンタインデーに向けて可愛く飾られた店内を歩き、目当ての雑貨屋さんに到着。


さんざん悩んで、予算とも相談して、部活で配る友チョコ用に透明なラッピングバッグと水玉模様の針金入りリボン、色は赤とピンク二種類を選んだ。

これにライスパフで作ったクリスピーチョコを入れるつもり。


藤波先輩用には、赤い小箱。茶色のサテンリボンを買った。


これにトリュフを入れるんだ〜。


本命チョコはそれぞれ一人で作る約束。うまく出来るかなぁ〜。ドキドキ。


次は食品売り場、1階に参りま〜す。

スイートチョコにココア、マシュマロ、チョコクリスピー……生クリームと無塩バターは後日近所のスーパーで買うか。


友チョコ用にかかったお金は優理花ちゃんたちと割り勘ね。


お買い物が終わって、フードコートでクレープを買って食べた。

クレープだって!!オシャレ〜!!


「今日も藤波先輩格好良かったーー!! 」


と、優理花ちゃんがうっとり言えば、私も由希ちゃんもウンウンと首を縦に振る。


「藤波先輩ってさ、家どこなんだろうね。いつも徒歩だよね〜」


バナナチョコクレープをかじりながら由希ちゃんが言う。


確かに。校門を出て、駅と反対方向に歩いていくのをよく見る。

だから一緒に帰ったりってシチュエーション狙ったり出来ないなぁと残念に思ったんだよね。


「仲の良いさ、当麻先輩なら知ってるんじゃない? 」


「え〜!! 理沙、今度聞いてみなよ〜!! 」


「白亜のお城みたいなお屋敷だったらどうする? 」


「キャーッ 似合い過ぎる!! 」


後はどうでもいいような、バカ話で盛り上がった。

一応合わせておいたけど、私は藤波先輩には和風のお屋敷の方が似合うと思う。

自宅でも着物姿で袴も着けてて、縁側があるお庭で素振りしてたり……似合い過ぎる!!

『若!! 』って、お庭番とかに呼ばれてたりして……。


うくくく……、うぷぷぷ……。


優理花ちゃんたちと別れて一人で駅へ、妄想列車が発車しま〜す。30分間妄想パラダイスですよぉ。


隣の席に座った人が、一人でニヤニヤしていた私を見て気味悪そうにしていた……。



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