表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の彼は忍者  作者: 紅葉
28/64

天馬優駿という転校生

優駿君は目を見開いて驚いているようだ。

そりゃそうだ……こんな格好のクラスメイト目撃したら、驚くよね。


「吉田さん、何してるの? 」


改めて聞くか?

カァ〜、と顔が赤くなってきた気がする。


「えっと、あ……バイト」


「そ……そうだよね。ごめん、バカな質問して」


優駿君も顔が真っ赤になってます。


「ううん、……じゃあ、ごゆっくり」


内緒にしてくれていたらいいけど、ダメだろうな〜。

明日学校で笑い者かな。



覚悟して登校したけれど、学校でからかわれたり、聞こえる範囲では噂になってないみたい。

優駿君黙っててくれてるのかな。


放課後、レストランにバイトに行くと、優駿君がまた一人で来店した。

そんなにこのお店が気に入ったのかなぁ〜。


「いらっしゃいませ。お一人様ですか? 」


「はい」


「ショー付きのお席と、ショー無しのお席がございますが、どちらに致しますか? 」


そう。このレストラン、二階はショー無しで食事して帰れるようになっているのだ。ショー付きの席は観劇料として、お一人様プラス300円を戴いている。


「今日のショーはなに?」


と、優駿君が聞いてきた。

学生にはプラス300円は決して安くないのに、本格的にお気に入りなんですかね。


「『美人くの一vs.織田信長』ですね」


私も観たことがないから詳しくは話せないけど、今日の演目はそうらしいよ。

そして、美人くの一はオススメです。


優駿君の顔がボワンと赤くなった。


何を想像したの?

お風呂シーンは無いよ?


「吉田さんは、どっちのホールの担当なの? 」


「……一階ですが」


それがどうかした?


「じゃあ、ショー付きで」


毎度ありぃ。


「では、こちらへどうぞ」


営業スマイルを貼り付けて、優駿君を席を案内した。



……その後も何故か頻繁に優駿君は店にやってくる。

一人でショーレストランに来ていることを知られたくないからか、私のことも噂にならないから、いいんだけどね。



お店で差し障りのない会話だけだけど、ちょこちょこ話をするせいか、何となく話しやすくなって、クラスでも優駿君とお喋りをするようになった。


学校での優駿君は、明るくて会話が上手くいつも友達に囲まれている。

転入早々サッカー部に入って活躍しているらしい。


転校してきて一ヶ月なのに、その溶け込みようといったら大したものだね、とボンヤリ眺めていたら、優駿君から声を掛けられた。


「吉田さん、次、教室移動だったよね?場所連れていってくれないかな?

まだあんまり覚えてなくて 」


……友達のいない可哀想な子だと思われているのかな?

確かに二年生になって、由希ちゃんとも優理花ちゃんともクラスが離れちゃったけど、友達いない訳じゃないよ?

なのに、優駿君は近くにいる友達じゃなくて、必ず私に訊いてくる。

レストランで、あれこれ質問してくるのが習慣化したんだろうか?


仕方なく席を立って、優駿君の取り巻きと共にゾロゾロと教室移動するのだった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ