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第27話 番外編 カキシメジ盗難事件

ある日喫茶研究会の部室ではいつもの四人が


それぞれ好みの飲みものを作っていた。


光輝は最近お気に入りの


パプアニューギニア産のコーヒーを。


バランスがとれていて尚且つ喉越しが良いのが


気に入っている。


お気に入りの一口穴のドリップでコーヒーを淹れた。


すると女子三人がたわいもない会話をしだした。


風華が購買の新作カレーパンがとても美味しいだの、


美都里が最近栗羊羹にはまって美味しさを力説したり、


友美が校舎裏でリスを見かけただの。


そんな話に耳を傾けつつコーヒーを飲みながら、


自分は今後の活動を考えていた。


四人でなにかイベントでもやりたいなと。



ふと横を見ると風華が紅茶を淹れはじめた。


いい匂いなのでなにかと聞くと、ニルギリと言われた。


そして「ニルギリってのは現地語で青い山って意味で、


紅茶のブルーマウンテンといわれているんだよ」


ブルーマウンテンと聞いてちょっと飲んでみたくなった。


しかし、風華の飲みものをもらう訳にはいかないと思い、


我慢をすることにした。


その横には美都里がいる。


美都里はほうじ茶を飲んでいる。


目線が合うと「光輝君知ってる?日本茶とコーヒーを


合わせたのがあるんだって。一応コーヒー扱いみたいだけど。


今度一緒に飲んでみませんか?」


「へえ。そういうのあるんだ。飲んでみたいな」


「じゃあ手にいれておきますね」と美都里が嬉しそうに言った。


風華が「さっき私、紅茶のブルーマウンテンって話したのに」


と文句を言ってきた。


光輝は「風華の飲みもの飲んじゃ悪いと思ったから」


「なら光輝、紅茶飲む?淹れてあげるよ」


すると今まで黙っていた友美が


「光輝。ここにたんぽぽコーヒーがあるよ」


「えっ?ほんと?」


ちなみにたんぽぽコーヒーはハーブコーヒーと呼ばれている。


ハーブ関連で友美が手に入れてたようだ。


光輝の関心は目の前のたんぽぽコーヒーに。


友美は風華と美都里をみてニヤリとした。


風華と美都里はまた友美にやられたと思い悔しそうな顔をした。


友美が光輝にたんぽぽコーヒーを渡した。


もちろん自分の分も作り、横に座り一緒に飲もうとした。


そこへ部室のドアが激しくノックをされた。


光輝がドアを開けると


「大変なことが起こった。カキシメジがカキシメジが盗まれた!」


と男子生徒が言ってきたのだ。



四人は突然のことにポカンとしている。


とりあえず男子生徒を落ち着かせてから事情を聞いた。


この人は同じ部室棟のきのこ部の部長だそうだ。


きのこ部は、その名の通りきのこの栽培と研究を主な活動としている。


数日前、偶然毒キノコであるカキシメジを手に入れたのだという。


見た目は椎茸に酷似しており、安易に食べることがないよう注意喚起を促すため、


「これはシイタケに似ていますが毒キノコです。絶対に食べないでください」


と明記した注意書きと共に、


透明なアクリルケースに入れて部室で展示していたらしい。


そして今日、きのこ部が部活に来た時ケースの蓋が外れていて、


中のカキシメジが無くなっていた。


毒キノコと注意書きがしてあるのにだ。


そこで同じ部室棟のそれぞれのクラブに、


きのこを見なかったかと聞いてまわっている。


話を聞いていた三人は自分たちも探すのに協力すると言い、


僕も含めて四人でとりあえずきのこ部に行ってみた。



きのこ部の部室は独特の雰囲気漂わせていた。


きのこ部の部室は、切られた木がたくさんあって、そこにしいたけやなめこが。


更におがくずを固めたようなのがたくさん置いてあり、


そこではしめじ・エリンギ・まいたけなどが栽培されている。


それらのきのこは、小さな網で丁寧に覆われていた。


美都里が「この網は虫対策ですか?」


「ああ。害虫対策だよ」と力なく部長が答えた。


そして網の外の机の上に問題の透明ケースがあった.


蓋が倒れていて中にはなにも展示されていない。



風華と友美が部室を出て行った。


風華は合う生徒合う生徒に


「ねえ。きのこみかけなかった?」とか


「部室棟で怪しい人見かけなかった?」と聞いてまわっている。


友美は何人か目星をつけて聞き込みをしていった。


聞いてる内容は風華と同じだ。


一方美都里は部室にとどまっていた。


部屋の隅々まで入念に観察をし始めた。


棚の上の埃のたまり具合、床に残されたわずかな土の粒、窓枠の小さな傷。


それらをみては時折首をひねりながら考え込んでいる。


その後は透明ケースをジッとみている。


光輝も部室を出た。


だが聞き込みをする為ではなく、部室棟のまわりを調べる為に。


部室棟の裏側は人通りも少なく、校舎側からも見づらく死角になっている。


そして砂利などが多く足跡がわからない。


外部犯の可能性も十分あると考えていた。



少しして風華と友美が戻ってきて、


きのこ部の残りの部員(全六名)も集まり報告会が行われた。


様々な報告が出た。


この部室棟に部以外の人をみたという話が複数でた。


他には部室棟の外に作業着姿の大人がいただとか


変わった話だと、最近リスをよくみかけるということや


猫が部室棟にまぎれこんでいただの。


きのこ部と喫茶研全員で考え意見もしたが答えはでなかった。


ただ部以外の人は何をしに部室棟にきたのかという疑問が話題にはなったが。



四人は部室に戻り再度今回の事件を考えた。


一旦落ち着くためにそれぞれの飲みものを飲みながら。


風華と友美は部以外の人説。


光輝と美都里は外部犯説かなというかんじになった。


風華が「部以外の人が部室棟に来るなんて怪しすぎる」


友美は「でも毒キノコなんか持って帰ってどうするんだろ。


聞いた話ではイタズラが流行ってるとは言ってたけど…」


美都里は「私は床に土が残ってたのが気になるな。


育ててるきのこに土は使わないから」


光輝は「外から見た感じだと、近くまでは行けても


裏から入るのは無理。しかしこの人通りの少なさと


校舎からも死角になるのが気になる。


作業着なら怪しまれずに…」


その後光輝がきのこ部の部室に行き、もう一度話を。


「部長、何かあればすぐに連絡してください。


僕ももう少し調べてみます」


光輝がそう言い、きのこ部部長は何度も頭を下げた。


そうして部室に戻ってきて、今日はお開きとなった。



翌日の朝と昼休みと放課後に喫茶研部室と


きのこ部部室を行ったり来たりして再度話し合ったりした。


風華と友美は変わらず部以外の人説だと話している。


そこへ美都里がもう一度きのこ部の部室へ行ってみたい


というので四人できのこ部へ。


きのこ部に行くと、部長は頭を抱えていた。


そしてもう一度部屋を調べさせて欲しいと言い、中に入っていった。


中に入って光輝が部屋の隅の椅子をどけると、


小さな穴があるのを見つけた。


その事に反応したのが美都里だ。


美都里は部室の隅に、小さな木の実のかけらと、


わかりずらいが小さな動物の足跡みたいなのがあると言う。


僕ははこれらの話を総合し仮説を立てた。


「犯人は…リスだ。そして、今回盗まれたカキシメジは、


リスによって隠されたか、あるいは…」


風華と友美は、まさかの犯人像に絶句している。


「風華、頼みがある。生物部に行って、


最近リスに関する何か変わった出来事がなかったか、


聞いてきてくれないか?」。


風華が息を切らしながら戻ってきたのは、それから間もなくのことだった。


「生物部の人に聞いたら、少し前にシマリス数匹が脱走していたって」


光輝は部室棟の裏手へと向かった。


風華、美都里、友美、そしてきのこ部の部長と部員たちも、


固唾を飲んで彼の後を追う。


するとの古木の根元でバラバラにされたカキシメジを発見。


そのまわりにはシマリスの姿が…


カキシメジを回収して事件は終わりを告げたのだ。


ちなみに部以外にいた人は同じ棟内のダーツ部を


見学に来ただけだったみたいだ。


そしてきのこ部はしばらく部活停止の処分になった。



部室(研究会だが)に戻った四人は手洗い等を念入りにしてから、


それぞれのお茶を作り事件の疲れを癒していた。


そんな時風華が「紅茶きのこ(コンブチャ)作りたい」と言った。


きのこ部のきのこを見て触発されたらしい。


さっそく調べて「紅茶にきのこいれるんじゃないのか」と言う。


「なになに紅茶に砂糖にスコビーいうのとスターター液を入れるねえ。


う~んちょっとめんどくさそう」


そして効能を調べ


「腸内環境の改善に美容効果にダイエットか」


これに友美が食いついた


「美容効果にダイエットか…ねえ光輝君、きれいになった私もっと見たいでしょ!」


これを聞いた美都里は表情には出さなかったものの、


手にもった湯呑を強く握りしめたり、友美から視線をそらしたりした。


風華は「私もきれいになりたいしダイエットしたい」


と友美に対抗心をみせる。


光輝はなんて返したらいいかわからず「そうだね」とあいまいな返事。


こうしてきのこにまつわる一連の事件は幕を閉じたのである。


注:毒キノコは非常に危険です カキシメジはしいたけなどと

間違えられやすいので注意して下さい

喫茶研!2という続編を書きました

続編もよろしくお願いいたします。

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