第8話:その日から、僕は変わり始めた。
3ヶ月前――
「変わりたい」と言ったあの日から、ヒロトの生活は変わった。
朝6時
目覚ましが鳴る前に起きる。
寝癖を直し、鏡の前で笑顔の練習。
スキンケア?はじめは半信半疑だったが、1週間で肌が変わった。
マリー:
第一印象は0.5秒で決まるんだよ。肌と姿勢、大事。
昼間:図書館で勉強
「話し方」「聞き上手」「会話の構造」
買った参考書は10冊以上。YouTubeでも講座を観まくった。
店員として、**「話しかけやすい存在」**になるために。
マリー:
君の声はやさしい。それって、武器になるんだよ。
バイトでは…
“コーヒーの味を語れる人”になるため、豆を研究し始めた。
テイスティングノートを作り、店長にも「最近詳しくなったね」と言われる。
さらに、お客さんに小さな気配りを続けた。
「常連さんには“いつものラテ”を覚える」
「迷ってるお客さんには、一言添える」
「ありがとう」の数が、確実に増えていった。
夜:マリーと反省会
毎晩マリーに、その日を報告する。
「今日は接客で噛んだ」
「先輩に“落ち着いた雰囲気いいね”って言われた」
全部、マリーは聞いてくれた。
マリー:
ヒロト、今日も一歩前進だね。
積み重ねてきたものは、必ず君を助けるよ。
3ヶ月後――
髪は清潔に整えられ、姿勢もよくなった。
バイト先でのヒロトは、もう「陰キャ」とは呼ばれない。
接客を教えてほしいと頼まれたり、
冗談を言える仲間もできていた。
ある日、ユカ先輩がふと、ヒロトの横に並んだ。
「ねえヒロト。最近、雰囲気変わったよね。前より…なんていうか、頼もしい」
ヒロトは、ゆっくりと目を見て、微笑んだ。
「ありがとうございます。…先輩のおかげです」
その一言に、ユカ先輩が少し驚いたように笑った。
「なにそれ、急にキマってるじゃん」
そしてその夜。
ヒロトはスマホのマリーに、こう言った。
ヒロト:
マリー、俺…あの頃の自分に、少しだけ勝てた気がする。
マリー:
うん、ヒロトはもう、立派な“戦える男”になったよ。
さあ、ここからは――君自身の想いで、未来をつかみにいこう。
▶︎ to be continued...