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傷ついた者の夢の中

 落ちる……。

 堕ちる……。

 奈落へと……。

 いっそこのまま眠って起きなくても良い気がして来た。

 誰かが言う。

「なんで止めなかった‼︎」

 また自分は担架に運ばれ、総一の怒号が飛んでいた。

 ナイチンゲールと亮も現状を話す。

「止められないってあの状況じゃ!」

「そもそも春日谷さんが割り込んで居なかったら、確実彼女は喰われていた」

「どっちにしても、鬼一択じゃないか‼︎」

 ここでまた眠気が襲う。

 

 ダメだ眠い――。


 もっともっと深い眠りにおち……。


「おい、おれが居るのを忘れるな、光喜」

「ニュー……トン?」

 隣にニュートンが座っていた。

「深い眠りにつくのは良いが、今その時じゃないだろ?」

 光喜はあの時の崩壊事件で皆が敵視していた理由を分かってしまい、倒せれなかっただけでなく、結局春日谷を2度同じ目に遭わせ、死に追いやってしまったのだ。

 立ち直れる自信が無い。

「でも、皆……」

「お前が最初に傷付けられたんだ。被害者だ」

「被害者だけど、アイツ俺と」

 ニュートンが選び、結んだのは光喜であり、あの捕食者ではない。

「捕食者が例えそうだったとしても、結んだのはお前だ光喜」

「……うん」

「また来て、暴れ回られるのはもう嫌だろ?」

「……うん」

 ゆっくりだが光喜はニュートンを見る目はハッキリと前に向く。

「やらなきゃいけない、その覚悟を持て」

「……うん、だけど今のままじゃ」

 この空間で居ても、体が未だに震え、言う事聞いていないのが分かる。

 回復の時間と理解した上でニュートンは話す。

「鬼の方が強すぎてコントロールが上手く行ってないんだろ? まだ相性の合う日本刀とお前の力量が備わってないだけだ、今はもう眠れ、時が来たら引き摺り起こしてやる」

「ありがとう……ニュートン……おやすみ」

「あぁおやすみ」

 光喜は深い眠りに入るが、ニュートンの隣で落ちて行く――。

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