お地蔵様
お墓参りに来るといつも思う
どうしてお父さんのお墓は石だけなんだろう?
周りを見れば立派な墓石や灯篭、お花なんか添えてあるのに
うちのお墓には、子供でも抱えられそうな石が一つと、空き地だと思って誰かが捨てていったゴミが毎回落ちてる。
会ったことはないお父さんだけど、かわいそうなので毎週こっそりお墓の掃除をすることにした。
誰かが捨てたゴミを片付け、雑草を抜いて、水をかけてあげる
他所のお墓を見ると、水を入れるところや、お花を挿すものがあったので、コップと空き瓶を用意して
お墓に行くたびに、水を入れてあげて、行く途中に見つけた花を挿してあげることにした。
修学旅行の時にお土産で買ったお地蔵さんを、お墓に並べてみた。
半年もすると汚れてきたので、新しいお地蔵さんと交換をして
汚れたお地蔵さんを持って帰り、うちできれいにしてあげた。
夜、寝る前にお地蔵さんと少しのおしゃべり
と、言っても独り言を聞いてもらうだけなのだけど・・・
半年お父さんのお墓にいたのだから、もしかしたらお父さんと何かお話をしたのかもしれない
どんなお父さんだったのか?
私の事を話したりしてないかなー?とか
色々、聞いてみたけど
そこはお地蔵さん
ダンマリを続けていました。
しばらく話していたのだけど、いつのまにか眠くなり寝ていたと思うのだけど
誰かが、呼んでいる気がして目を覚ますと
確かに、私の部屋で布団の中にいるのだけど
霧が立ち込めていて、真っ白な空間に布団にくるまれた私が一人
少しして霧が晴れてくると、いつのまにか河原に立っていて
目の前に、浅瀬の幅の狭い河が流れていた。
その河の向こうの雑木林の中から、「こっちにおいでー」って誰かが呼んでいて
誰だろうと思って探しても見つからずに、次第に声に引っ張られるように河の中にはいっていた
もう少しで、河を渡り切るって時に
ダメーーーー!!
って、聞こえて
振り向いたら、お地蔵さんがそっちに行っちゃダメって叫んでた。
慌ててお地蔵さんのところまで戻ってきて
お地蔵さんを手に取ったところまでは覚えている。
あれから何年経ったのかわからないが
我が家のお墓には、まだお地蔵さんがいるのだろうか?
久しぶりにお墓参りにでも行こうかと考え始めた今日この頃