47話 御前、嫉妬
「………ん?」
あと少しで太ももに触れそうだったところで、背後に気配を感じた世楽は振り返る。
「…………」
そこには、綺麗な背筋でポケットに手を突っ込んだ御前が、目を見開いてこちらを見ていた。
「あー、御前。なにしてんの?」
「それはこっちの台詞だ」
すると、段々とこめかみに青筋が浮き上がり、眉をピクピクひくつかせながら拳を握る。
「世楽ぁ。何してんのかなぁ」
「ちょっと待て御前。事故だ。これは事故だ」
今にも襲いかかってきそうな御前を落ち着かせるために言い訳をしているが、事故という単語を使って嘘を言った。そして、それに全く聞く耳を持たない御前は。
「おい待て待て待て!?」
我慢出来ずに世楽を襲った。
|
|
|
「大丈夫ですか?クララ先輩」
「……う、うん」
恥ずかしそうにしながらも苦笑を浮かべて世楽を見るクララは、御前の言葉に返事をする。
一方、世楽はあの後御前にボコボコにされ、現在御前に制服の上から着たパーカーの襟足を掴まれながら、御前に文句を言っていた。
「おい御前!俺なんも悪くないって!」
ドタバタ暴れて文句を言う世楽にまた一発拳を入れて、御前は引き攣った笑みを浮かべながら世楽を引っ張って去って行った。
「クララ先輩。すいません。こいつ持って帰るんで」
「う、うん。バイバイ」
最後まで苦笑を浮かべて見送るクララは、世楽を心配しつつ、家へ帰っていく。
「確かに俺が悪かったよ!でも全部俺が悪い訳じゃねぇからな!」
「問題はそこじゃないんだよ」
ムスッとした様子で小さく言う御前は、少し複雑な感情を心に抱きつつ、不機嫌だった。
「ん?なんて?」
「何でもない」
ツンとした声音でそう答えた御前は、寮まで世楽を引き摺っていく。
(問題は私なんだ。世楽が他の子に手を出してると、無性にイライラする)
胸に広がるモヤモヤとした感覚に気持ち悪さを抱いて、御前はこの一瞬だけ、思考がおかしくなる。
「……そんなに揉みたいなら、私のを揉めばいいじゃん」
太ももに手を伸ばしている世楽を丁度見てしまった御前は、思った事を思わず口にしてしまう。だが、声はこれでもかというほど小さかった。
「ん?何か言った?」
その瞬間、御前は自分の言ったことに今更恥ずかしくなり、おかしくなった思考に頭を振りながら、頬を赤らめて強く言う。
「何でもない!!」
ズカズカ歩き出す御前に引っ張られながら、世楽はニヤリと不適な笑みを浮かべた。
(揉んで良いって言ったな。じゃあ今度たくさん揉も)
御前の言葉はめちゃくちゃはっきり聞こえてた。
巴御前
胸:Hカップ
身長:186cm
体重:??kg




