45話 クララに聞く
昼休み。チャイムが鳴ると同時に世楽は授業の終わりの挨拶もすっぽかして教室を飛び出した。
軽い走行でクララの居る二階へ向かう。
「クララ!居る?」
教室に着いたと同時にクラス内を見渡して朗々な声を発す世楽に、必然的に視線が集まった。
そして、今机の上でお弁当箱を開いたクララが、目を丸くして世楽を見る。
「ぜ、世楽君?」
少し気まずそうにした態度で、クララはクラス内で目立っている事に恥ずかしさも覚える。
気まずくなる原因は単にクララが嫉妬をした時にクッキーをあげれなかったからだった。ただ、クララはクララで自分が嫉妬した事、そして世楽への対する気持ちにまだ気付いていない事もまた原因の一つだ。
クララを見つけた途端に嬉しそうに口角を上げる世楽は、クララのもとまで歩く。
「クララ。ちょっと聞きたい事あるんだけど」
そう言いながらクララの前の空席の椅子を引き出して跨がり座る世楽。二個年上の先輩のクラスであるにも関わらず、何のプレッシャーも感じた様子のない世楽は本当に凄い。
「なに?」
「あのさ。去年とかの四校交流イベント、楽しかった?」
頬杖を突いて問うてくる世楽に思わずきょとんとしてしまう。
「え、えっと、四校交流イベント?う~ん。まぁ、楽しかったよ?」
「ホントにぃ?」
「う、うん。でもちょっと大変かな。全部がキャンプだから、ご飯もお風呂もテントとかも。全部自分達でしなきゃいけないの。………あとは、歩かなきゃいけないの」
体験した思い出を苦笑を浮かべながら語るクララに、世楽は憂鬱なため息を吐き出す。
「面倒くせぇやつじゃん」
「やってみなきゃでしょ?ちゃんとサボらずに来てね?」
聖母な笑みを浮かべて応援するクララに、視線が集まる。
「うん」
気怠そうに返事をした世楽はのっそり立ち上がって、クララにヒラヒラ手を振る。
「ありがとな、クララ。バイバイ」
要件が済んだ世楽は教室を出て行き、それを見送る三年生の中で、クララは胸に手を当てて下を向く。
(………気まずい。何でだろう?ていうか、またクッキー渡せなかった)
ズキズキとした痛みではないが、モヤモヤする感覚が胸辺りでざわつき、クララを更に困らせる。
(………今日。今日の放課後!……絶対に渡そ)
自分に訴えるように言い聞かせたクララは、一度深呼吸をすると、お弁当にお箸を突き始めた。
(※あの日冷蔵庫に入れたクッキーは自分で食べて、また新しいクッキーを作ってます)
クララ・バートン
胸:Hカップ
身長:160cm
体重:??kg




