11話 揉みしだき!
ドゴーーーンッ!!
「「「きゃーーーッ!!」」」
爆音はそこら一帯を土煙と共に包み込み、壁はボロボロに粉砕される。
「はぁ、はぁ、はぁ」
その中で、肩を上下に荒い呼吸で刀を握る累は、耳先まで真っ赤に染め上げて荒々とした顔を浮かべている。
「累、悪かった。全部俺が悪かった。俺の所為だって認める。だから落ち着け」
落ち着かせる為に手の平を見せて謝罪をする世楽は、こめかみを指で軽く掻く。
「認めたんならここで今死ね!!」
ブォン!と刀を振るって視界を晴らすと、完全完璧に鬼の形相を浮かべた累がギロリと睥睨した。
「何でだよ!あ!分かった!褒めれば良いんだろ!?累のおっぱいとっても気持ちよかったぞ!!」
「死ねぇぇぇぇぇ!!」
斬りかかる累に、世楽は身を引く。すると――――。
「はいストォップ」
ある者が累の背後にスッと立つと、脇の間に腕を入れ、身柄を無理矢理に拘束した。
「何をする御前!!放せッ!!私はあいつを斬るんだ!!」
拘束されながらも握った刀をブンブン振るう累に、御前と呼ばれるその人は苦笑を浮かべて。
「放せって言われても、ほら見てみ?ここ一年の教室だぜ?」
教室全体を見渡すように大袈裟な仕草をして見せる御前に、累も同じようにキョロキョロと視線を配った。
クール系美少女の累に会えて喜ぶ者や、驚いたように目を見開く者、迷惑そうに困った表情を作る者もいた。
「…………」
緘黙する累は、オーバーヒートした理性を取り戻していくと、怒りを心にしまいながらブンブン振るう刀の鋒を静かに下ろした。
「分かった?」
「……うん。ごめん。ありがと」
しょんぼりとしたように気落ちした様子で素直に謝罪と感謝を口にする累に、御前はニッと笑いかけた。
「で。そこの一年。累に何をしたんだ?」
スッと視線を流した御前は、世楽よりある高身長で若干威圧気味に言葉を放つ。
「累のおっぱい揉んだ」
「………ッ!?」
下ネタにビクリと反応した累は、羞恥のあまりに鳴らない悲鳴を上げる。
そしてその累の脇に腕を入れ込んだままの御前は、世楽の真顔の発言に間を空け………。
「プハハハハハッ!!」
天上を仰いで大口で大笑いをかました。
「まさか累に近づく積極的な一年が居るとはな」
一人で大爆笑の花を咲かせる御前は、世楽同様ニヤリと悪戯っぽい不適な笑みを浮かべると。
「確かに累は可愛いもんなぁ」
モミモミモミ。
「んひゃっ!?」
御前は累の胸を両手で揉み出した。
ほんのり膨らんだ二つの果物を下から揉み上げる御前に、累は大胆な嬌声を漏らして頬を染める。
「んあッ、ちょっ、御前。あんッ、はぁあ………ちょっと、ひゃんッ!?」
世楽のような表情で累のおっぱいを揉みしだく御前は、調子に乗って更に手の開き閉じを繰り返しながら世楽に問う。
「ハッハッハァ。どうだ一年!私は女だからこんな事も出来るんだぞ?」
「クッソォォ!!ずりぃぞこの!」
御前の腕の中で、恥ずかしそうに膝をもじもじと擦り合わせ、腰をくねらせながら崩れないようにと必死に御前の腕を掴んでいて、我慢しきれていない嬌声に混じって出る甘い吐息を吐く累を独り占めするように煽る御前に世楽は牙を剥く。
「俺だってそんなに揉んだことないのに!」
下心満載の妬みを吐き散らかす世楽と、揉む手を止めない御前に、とうとう怒りを覚えた累。
「んッ、ちょっと御前ッ。んあッ、はぁん!………ちょっとやめてってば!」
御前の腕を振りほどいて拘束から逃れた累は、耳先まで染めた状態で疲れたように大きく息をする。
「悪い悪い。ちょっと揉んだだけだ。許してくれ」
累の反応に面白がる御前に、「悪い悪いじゃないわよッ!!本当にもう!!」
プスンプスン鼻息を荒くする累は、一度世楽は睨み付けるように視線で釘を刺すと、結んだ髪を空中で踊らせて教室を出て行った。
「ほら。行くよ御前!」
怒気混じりの声に、「はいよ」っと嬉しそうに反応する御前は、深閑する教室での会話を見ていた一年達に「騒がしくしてごめんなぁ」と手を振って累を追いかけていった。
クール系美少女の累の甘い嬌声を聞けて鼻血を出す男子や、唖然としている生徒が居る中、世楽はそこで気を失うようにバタリと倒れた。
ぐぅぅぅぅぅ。
その音は世楽にとどめを刺した。
ちなみに教室は一年四組で、丁度その時に登校してきた千代女は、散らばり転げる机と椅子と、倒れている世楽を目の当たりに、肩をすくめながらため息を吐いた。
名前:巴御前
年齢:16歳(高校二年生)
好きな物・事:料理 戦闘(殴る) 肉
嫌いな物・事:髪で遊ばれるの 数学
ちょこっと:結構ズレてる子です
風格:目=緑 髪=黒、腰まであるロング




