17 説明
今回のアレは、真ん中の兄。
昔から問題児だった次男坊、
小さい頃から半端に覚えた技を使ってやりたい放題、
結局『表陽』も『深影』も継がせて貰えなかった。
自業自得だけど、まあグレるよな。
しばらくは家に居たまま好き勝手してたけど、
ミナモの姉上にちょっかい出そうとして、
ミナモにボコボコにされたんだよ。
で、勘当されて家を叩き出されて、
悪い連中のところをほっつき歩いてたんだけど、
俺の成人の儀の少し前に、そいつらを引き連れてミナモを襲ったんだ。
稽古ごとの帰りで薙刀を持って無かったミナモ、
護身術で身を守ったんだけど、
流石のミナモも多勢に無勢で危なかったんだよ。
ミナモの友達から知らされた俺が間に合ったんだけど、
当時は『ぶなしめじ』持って無かったんで、
稽古の刀で、連中の腕やら脚やら落としまくっちゃって。
あんだけ頭に血が昇ってたのに、
よくもまあ首落としを思いとどまったと思うよ。
検分に来た役人さんたち、ドン引きしてたけど。
後で親父殿から加減しろって怒鳴られたけど、
あの状況でそんなの無理だって。
不殺出来ただけでも褒めてもらいたいくらいだよ。
結局取り巻きを相手してる間にアレには逃げられちゃって、
巡り巡って、今日の事態に至るって感じです。
本当にすみませんでした。




