16 解散
足元に転がってるのは兄、だったモノの首。
少し離れた場所に、胴体。
あっけねえな。
腕輪の『収納』から通信機『Gふなずし』を取り出して司法官本部へと緊急連絡。
流石にコレを放置してはおけないよな。
すぐに『転送』で来てくれたのは、リシェルさん。
こんなの見られたくなかったけど、
自分の行いの落とし前は、きっちりつけるよ。
事情を説明したら、
後ほど伺いますから今はヴェルネッサさんたちのところへ、
と背中を押された。
本当にすみません、リシェルさん。
詳しい話しは、後程。
お店に戻ると、皆さん心配顔。
要件は片付きましたので、どうぞごゆっくり、
なんて言ったら、皆さんから叱られちゃいました。
心配かけちゃって、本当にすみません。
ご主人に騒がせてしまった事を詫びて、すぐに店を出る。
今更だけど、まずは安全確保、かな。
俺の家より近い、カミスさんのお宅へと向かう。
カミスさんのお宅の『ゲートルーム』で、解散。
本当にすみませんでした、皆さん。
せっかくの休日を台無しにしちゃって。
帰りしなの皆さんから、ハグされてしまいました。
流石に逃げられませんって。
今はただ大人しく、受け入れるのみ。
皆さんから順番にひとりずつの優しいハグは、
かつて無い程の攻撃力の連続で、
俺、涙目。
その後、カミスさんたちとヴェルネッサさんに、
詳しい事情を説明。




