表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【WEB版】水魔法なんて使えないと追放されたけど、水が万能だと気がつき水の賢者と呼ばれるまでに成長しました~今更水不足と泣きついても簡単には譲れません~   作者: 空地 大乃
第六章 Cランク昇格試験に向けて

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/291

第95話 酒癖の悪いセレナ

「ネロはぁちょっと優柔不断すぎですよぉ! もっとちゃんとしないとらめぇれす!」

「ご、ごめんなさい……」


 よっぱらったセレナからよくわからない理由で説教されてしまった。

 

 セレナの絡み酒が発揮されてしまっているよ。


「はぁ、でもちょっとここ暑いれすねぇ~よし! ぬぎょう!」

「えぇ!」


 セレナがローブを捲り周囲の男性客がざわめいた! まずいまずい!


「ちょ! こんなところで何してるのセレナ!」

「別に~いいじゃないですかぁ~減るもんじゃないれすしぃ~」

「駄目駄目! 後からいろんな物を失うことになるよ!」


 フィアとエクレアが必死にセレナを止めた。ローブの下にまだ着てたから危ないことにはならなかったけどローブの下は確かにすごかったよ……。


「今ネロ鼻の下伸ばしてたよね!」

「の、伸ばしてない伸ばしてない!」

「本当にぃ?」


 フィアとエクレアの疑いの視線が痛い!


「スピィ~……」


 あぁスイムもどことなくやれやれって顔をしてる気がするよ!


「ネロぉ! そういえばさっきから全然呑んでないじゃない!」


 テーブルをドンッと叩いてセレナがまた僕に文句を言ってきた。


「僕は元々呑まないから……」

「そんなのだからネロはらめなんれすぅ。大体水魔法を使うのにお酒を呑まないなんてぇ! そうらぁこのセレナお姉さんが――」


 するとセレナがお酒を口に含んだ。そして僕に口を近づけて、えぇ!」


「ストップストップ何してるのよ!」

「ダメダメそんなの! ネロも!」

「ぐぇ!」

「キュピ!?」


 エクレアに思いっきり首を回された! ゴキッて何か凄い音が……。


「ん~♪」

「むぐゥ!」

「キャッ、嘘セレナとフィアが――」


 エクレアが手で両目を塞いだ。だけどしっかり間から見ているよ。


「む……も、もういい加減にしなさい!」

「えぇ~別にいいじゃないれすかぁ女の子同士友情のあかしぃれしゅうぅう……」


 セレナの声がだんだんとか細くなりついには寝息が聞こえてきたよ。


「ね、寝た?」

「そうみたいね……はぁもうどうなることかと思ったわよ」

「えっと……」


 僕の首も解放されたから確認してみた。セレナはすっかり寝てしまっていてエクレアは戸惑ってる様子だ。


「あぁさっきのことなら気にしないでいいよ。前にもあったし。だからお酒は呑ませたくないんだけどね」

「な、なるほど。納得したわ!」


 フィアから話を聞きエクレアがこくこくと頷いていたよ。その後店長が改めてお詫びに来ていた。


 今度来るときは飲み物だけ一杯サービスしてくれるともね。ただやっぱり食べ物までは言わなかったね。


 それも当然かなとテーブルの皿の量をみて改めて思ったよ。


 そして僕たちは眠ってしまったセレナを肩に乗せて店を出た。店長がおすすめの宿も教えてくれたから今日はそのままそこに泊まることになった。


 さて明日はいよいよ買い物かな。何かいいものがあればいいんだけどね。


 ただ――やっぱりあのワンという老人が言っていた事が引っかかるんだよねぇ――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ