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第45話 ダンジョンでのボス戦

 エクレアは地面に膝を付けて苦しそうだ。顔色も悪い。あの症状は――


「水魔法・水槍!」


 弱ってるエクレアにカエルが飛びかかったから水の槍を撃った。カエルは槍に気がついて飛び退く。


「エクレア! 解毒薬だ!」

「あ、そ、そうか――」


 僕が声を張り上げるとエクレアが気がついたように懐から解毒薬を取り出して飲んだ。途中の宝箱で手に入れておいてよかったよ。


 それにしてもこいつら毒持ちだったんだ。油断出来ない相手だね。


「私ったら情けない! ネロ。こうなったらアレで決めちゃおう!」


 アレ、そうか! 


「水魔法・放水!」


 僕は魔法で水を放出し、カエルたちの周囲を水浸しにしていく。中には放水を喰らって吹っ飛んでいったカエルもいて何か倒しちゃってたけど結果オーライってことで。


「準備出来たよエクレア!」

「任せて! 武芸・雷撃槌(らいげきつい)!」

「「「ゲコゲコゲコォォォオォォオオ!」」」


 エクレアが雷の迸った鉄槌で床を殴りつけると電撃が水を伝って広がり三匹の大きなカエルが感電し倒れて消えた。


 さて、これで後残ったのは王冠を乗せた巨大ガエルだけだ。ただこいつは本当にデカい。


 見上げるほど大きくて飛び回るだけで厄介ぽい。


「ゲロゲロォオォオオオ!」


 他のカエルがやられて怒ってるのがよくわかる。名前的にはとりあえず王様カエルってところかな。


 その王様カエルが飛んできた。この大きさで飛びは本当にヤバい。


「逃げてエクレア!」

「ネロも!」

「スピィ!」


 僕たちはバラバラに逃げた。王様カエルはデカくて飛びも高い。だけどその分落下まで多少余裕がある。


 避けるのは問題ない。そう思っていたけど落下した瞬間部屋が揺れた。足が取られる。


「ちょ、揺れすぎ!」


 エクレアも戸惑っている。そこに王様カエルが唾液を飛ばしてきた。エクレアにバシャっと当たる。


「エクレア大丈夫!」

「うぅ、毒はなさそうだけど何かベタベタするよぉ。うわ、足が――」


 ヨダレまみれになったエクレアが顔をしかめている。しかもベタベタしてるせいで足を取られてるみたいだ。


 それにしても――な、なんだろう。今のエクレアを見てるとすごくドキドキする。


「ゲコッ!」


 て、そんなこと考えてる場合じゃない! 王様カエルが舌を伸ばしてエクレアを狙ってきた。


「水魔法・水守ノ盾!」


 エクレアの正面に水の盾を生み出した。舌があたって盾が砕ける。


 威力が高い! エクレアは唾液を何とか振り払おうとしてるけどすぐは厳しそうだ。


 僕が何とかしないと――でも飛ばれて足を取られるのが厄介過ぎる。


 何とか使える魔法――そう言えばあの唾液も水といえば水だよね……。


「閃いた! 水魔法・粘着水!」


 魔法で放出した水が王様カエルに掛かる。これはダメージを狙った魔法じゃない。


 どちらかと言えば意趣返しであり。


「ゲロ!?」


 王様カエルが慌てている。そうこれは王様カエルが使ったようなベタベタした水だ。多分あのカエルのより纏わりつくから王様カエルは上手く跳べないでいる。


「動けるようになったわ。チャンスね! 武芸・雷装槌! はぁああぁあ!」


 恨みの籠もった鉄槌に雷を纏わせエクレアが加速した。王様カエルを叩きつけると感電したカエルが悲鳴を上げた――

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不純物の無い純水(H2O)は電気を通しません 電気が通るのは水の中の不純物が通しているからです 魔法の水が電気が通ると言うことは魔法で生み出した水は不純物も生み出しそれを混ぜた水を生み出しているという…
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