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第11話 スイムとブルーローズを採取しよう

「おっと!」


 地面から伸びた蔦が僕に襲いかかってきた。トレントはわかりやすかったけど、全体的に見ればやっぱり周囲に溶け込んだ植物系魔物が多い。


「水魔法・水ノ鞭!」


 水で生み出した鞭で蔦に攻撃。だけどダメージが通ってない。


「スピィ」

「うん。相手も靭やかな蔦だからこれじゃあ効果が薄いや――これをどうにかするには……閃いた!」


 相手が蔦なら斬るのが一番だ! そう思った途端に頭に魔法のイメージが湧く。


「水魔法・水剣!」


 腕から水が伸びていき剣の形になった。水は重いつまり手応えがある。だからこそ鞭にもなった。それなら剣にもなりえたわけだ!


「ハッ!」


 水の剣を振り抜き蔦を斬り裂いた。やっぱり植物系は切断に弱いね。


「これは植物系の魔物相手なら役立ちそうだよ」

「スピィ~♪」


 スイムが肩の上でぴょんぴょん跳ねて喜んだ。何か僕の魔法に凄い凄いと言ってくれてるような気もする。


 その後、ある程度進んだ先にブルーローズがあった。青くて綺麗な花なんだけど茎には棘があるから採取には注意が必要だ。採取数は2500本だからわりと忙しいかな。


 ギルドから採取用の布袋は支給されているけどかなり大きい。これを2500本だと結構な量になるもんね。


 今見えてるので200本ぐらいあるかな。つまり群生地を十数カ所回る必要があるわけだ。


「大変だけど頑張ってこなさないとね」

「スピッ!」


 スイムも一緒になって張り切ってくれた。群生地でブルーローズを採取する。驚いたことにスイムも群生地に下りて手伝ってくれた。


 スイムはブルーローズを体の中に取り込んでくれている。こんな特技があったなんて驚きだよ。


「でも、中に入れたブルーローズはどうなってるんだろう?」


 ふと疑問に思った。まさか実はブルーローズが好物で食べていただけとか?


「スピィ」

 

 だけどそれは杞憂で取り込んだブルーローズをスイムがまた出してくれた。僕を安心させてくれたみたい。


「凄いやスイム。これなら採取も捗るよ」

「スピィ~♪」


 頭を撫でて褒めてあげた。プルプルしていて凄く嬉しそうだよ。


 スイムの助けもあってこの一帯のブルーローズは比較的あっさり採取できた。


 さて次の群生地を探す。わりとすぐ近くにあったのだけど、そこにはビビルローズも紛れていた。


 薔薇に擬態する魔物で棘に刺さると臆病になってしまうという特殊な効果を齎す。


 ビビルローズはそんな嫌な効果のある棘を飛ばして攻撃してくる。ただ花は赤いからどこにいるかはすぐにわかってしまう。


「水魔法・水鉄砲!」


 ビビルローズだけを撃ち倒してから余裕を持ってブルーローズを採取した。こんな感じで僕たちは順調にブルーローズを採取していった。


「よし。残り200本だね。ここのブルーローズを採取したら目的達成だ」

「スピィ~」


 スイムもやったね、とはしゃいでいる。それにしてもスイムは凄い。ブルーローズを全て体内に取り込んでくれたからね。


 おかげでギルドから預かった袋は一切使ってない。それどころか袋も一旦スイムに取り込んでもらってるぐらいだ。


 さて、残りのブルーローズも採取して依頼を達成させようかな。そう思っていた矢先のことだった。


「うわ、揺れてる!?」

「スピィ!?」


 そう。急に地面が揺れだした。何事かと思った。スイムも慌てている。


 すると正面の地面が隆起し始めピシピシと地面に亀裂が走り、かと思えば巨大な植物が姿を見せた。多肉質の大型の花が生えていて真ん中の部分は巨大な口になっている。


 舌がダラリと垂れ落ちて涎がダラダラと滴り落ちていた。


 しかも涎が落ちた地面はじゅうじゅうと音を立てて煙が上がり溶解していく。


「今の揺れはこいつのせいか――それにしても、ちょっとやばそうな相手かも……」

「ス、スピィ……」


 スイムも不安そうにしている。けど、こいつはこっちを餌と認識してそうだしやるしかなさそうだね――

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ポリウオーターはできません? 面白い特性を持つハズだが‥‥
まさか群生地とはいえ、採りきってるかんじ? もう生えてこないのでは。
[一言] 今のご時世、執筆に必要なのは肘より指の気がしますね。
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