17話 招待状
ケーキが食べたい。
ちなみにチョコレートケーキが好きです。
甘いものはそんなに好きではないので、苦めのやつが。
それでは、ギンカガミがお送りします!
良く晴れた日の昼下がり、僕らは街のギルドにやってきた。
特に何か目的があるわけではない。
ただ、ちょうどよさそうな依頼があればやろうか、程度のものだ。
「こんにちはー」
ギルドに入ると、何人かの冒険者がいる。
「おっ、狩寛たちじゃらせんか。元気か?」
「こんにちはー。見ての通り元気でーす。」
「そんたよか。」
遠くから旅をしてきたという冒険者の人だ。
少し訛りがある話し方をする。
「おっ、君らか。」
カウンターの奥から、長身の男性が顔を出した。
貴族のコウさんだ。
「あっ、コウさん!こんにちは~。」
「ちょうどいいところに来たな。実は…」
「あっ、こんにちは!狩寛さんたちに招待状が届いてますよ!」
奥から今度は小柄の女性が顔を出した。
セーラさんだ。
そのまま早口で話しかけてくる。
…コウさんがちょっと残念そうな顔をしている。
「…俺が言いたかったのに。まあいいか。まあ、そんなわけだ。
ほら。」
コウさんが一通の手紙を差し出す。
上質な紙でできた封筒に、赤いろうで封がされている。
ろうには、どこかで見た紋章が。
「あっ!王家の紋!」
来夢が言う。
そうだ。祭りなどの時にたまにギルドが揚げている旗にも描かれている。
「そう、王家からの『招待状』だ。」
「……えぇっ!?」
王家から招待状なんてそうそう来るものではない。
「招待」だから悪いことではないだろうけど、心当たりは特にない。
「ななななななんで!?なんで俺たちに!?王家から!?」
建治は完全に取り乱している。
「なんでも何も、この前街を救ったでしょう。それですよ。」
やれやれといった顔で、セーラさんが言う。
「え?あれ?なんで王家がそれを知っているんだ?」
もっともだ。
特に報告したわけではない。
普通に考えて、王家が僕らのことを知っているわけがない。
「私が報告しておきました☆」
セーラさんがぺろっと舌を出す。
「俺も協力した☆」
コウさんも笑って言う。
あんまり大ごとにしないほうがよかったんだけどなぁ…。
まあ、悪いことはないからいいか。
「ねぇねぇ、読んでみようよ。」
「そうだね。」
開けると、これまた上質な紙にきれいな文字が書かれている。
『カリヒロ・ツウラ様 ケンジ・ヤマノメ様 ライム・コソラ様
あなた方の活躍を聞いた次第にて、王都パレードに招待いたします。』
王都パレード。
年に一度の王都で開催されるパレードで、とても盛り上がるらしい。
そこで功績がある人の表彰なども行われるそうだ。
「ちなみに、俺も出席するぞ。」
コウさんが言う。
けど…。
「これ、何で行くんです?」
王都は海を渡った先の本土にある。
つまり、船がないといけない。
さらに、この街は内陸にあるから、海沿いの街に行く必要がある。
「うーん、そうだなぁ。この島にある港町、リストンから船で行くしかないだろうな。」
「けど、王都まで行く船って…」
「無いな。」
ですよねぇ…。
王都は結構遠い場所にある。そのため、並大抵の船では時間とコストがかかる。
直行する船が無いのは当然だ。
「そうすると、乗り継いでいくか途中から陸路だけど…」
「あんまりいい手段じゃないよねぇ…」
来夢が言う。
船を乗り継ぐと、余計な費用が掛かることが多い。
船頭や運送屋によって値段がだいぶ変わるからだ。
小さい町だとより高かったりする。
陸路は危険が伴う。
すべての道が整備されているわけではないから、歩きづらく時間がかかるし、盗賊や、強盗、魔物などの危険もある。
どうしよう…。
「ふむ…。多分だが、リストンにいる知人の艦隊がパレードに合わせて王都に行くな。
それに乗せてもらってはどうだ?」
「ふぇ?」
「俺からも頼んでおこう。いい人だから、きっと引き受けてくれるだろう。」
「えーと、艦隊って…」
「海軍のだぞ?」
…しれっと凄いこと言ってない?
知り合いの艦隊って…。
「えーと…お、お願いします。」
「おう。」
というわけで、いまいちよくわからないまま、王都に行く方法が確立した。
良かったのかな?
まあ、良かったということにしておこう。
「さーて、なかなか大変そうだぞ。」
建治が言う。
「そうだねぇ。服とかも買わないといけないし。」
「準備しないとね。」
なかなか楽しい夏になりそうだ。
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