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下校中に異世界に飛ばされたので気ままにスローライフしていきます!  作者: グラジオ&ギンカガミ
1章 転移した。 (春)
3/49

2話 街へ行こう!

閲覧いただきありがとうございます!

異世界転移1日目です。

今回はギンカガミがお送りします!

追伸:誤字の指摘をして下さった方、ありがとうございました。

   無事修正できました。

転生先の島に着いた。というか落とされた。

あの神様かなり雑だと思う。

「いたたぁ…」

周りを見ると森の中の道に来夢と建治がいる。というか、落ちている。

見た感じ傷もない。制服がちょっと汚れたくらい。

建治は

「あの神様はどんな精神してんだよ」

とか言いながら口をとがらせている。

「俺だったからよかったものの」

いや、お前だけが落ちたのではない。

「うわぉ」

と来夢の声が聞こえてきた。何か見つけたみたい。

「おぉぉ…」

思わず声が出てしまう。目の前にログハウスがある。まあまあ大きい。そして何より…おしゃれだ。

これが神様がくれた家か。

「おお、なんかすげぇ」

口がタコのようになっていた建治も、その存在に気づき、目を輝かせている。

「早速入ってみようか」

僕の言葉に2人もこくりと頷いた。


中に入ると暖かい木の香りがする、立派な4LDK。かなりいい感じだ。

2階に個室があると真っ先に家に飛び込んだ建治が言っている。

僕の部屋を決めようっと。…と思ったら、来夢がすでに角部屋を陣取り、ベッドに寝っ転がって満更でもない顔をしている。

僕も角部屋がよかったけど、まあいいだろう。こういうのは早い者勝ちだ。

代わりに、階段を上がってすぐの1室を僕の部屋に決めた。

建治はまだ1階を見て回っている。

個室はもう一番奥しか残ってないけど、早い者勝ちなので建治には我慢してもらおう。

部屋にあるベッドのふかふかさにちょっと感動していると、1階から声が聞こえた。

「ここなにー?」

来夢が何かを見つけたみたいだ。

「どこー?」

「ここー。」

声を目指して階段を降りると、小さめの部屋に来夢と建治がいる。

中には古びた時計が置いてあった。

なんだこれ?

時計を回したり師ながら観察していると、突然僕の頭に閃光が走る(気がした)。

時計の針を12時ピッタリに合わせる。すると、床には大人が1人は入れるくらいの魔法陣が出現した。

どうだ!神様にインプットしてもらったことを思い出しただけだけど。

よく考えるとインプットするだけっていうのも結構雑だな。

2人は目を輝かせている。

「これで街に行けるらしいよ。」

僕がいうと、来夢が

「早速行ってみよう。」

と急に真顔になって飛び込んだ。

何を考えているのかいまいちわからない。

それに続くように建治も飛び込みのポーズをとっている。そして、大きくジャンプしようとして…

置いてあった本につまずいてこけた。盛大にこけた。こけたまま魔法陣に乗ってどこかに行ってしまった。

しばらく呆然としていたが、はっと気が付いた。

まずい、置いてかれた。

僕もあわてて魔法陣へ飛び込んだ。


魔法陣に飛び込むと、すぐに別の場所へと飛ばされた。なんて便利。歩かずに済むとは実に楽だなぁ。

雨が降った後のようで、地面はドロドロしている。

「すごい…」

とほかの2人が言っている。

何がすごいんだろう?

2人が見ている方向に視線を向けると、目の前の茂みの先にはきれいにレンガで整えられた道。そしてそのさらに先には高くそびえ立つ城壁が見えた。

結構な大きさだ。

たしかにすごい。

「あれが例の町だな!」

建治はすぐにでも飛んでいきたそうに足踏みしていた。

制服はドロドロに汚れていて、顔にも泥がついている。多分、こけた体勢のままここへ飛ばされて、こけた体勢のまま着地したのだろう。

このまま行ったら絶対目立つけど、洗う方法もない。どうしようかな。

などと考えていたら、突然建治の頭上から大量の水が降ってきた。

びっくりした。

後ろでけたけたと来夢が笑っている。

「え、何が起きたの?」

「私が魔法使った。」

え、魔法ってそんな簡単に使えるものなの?もっとなんかこう、唱えたりするもんじゃないの?

「ぶえっくしょい!」

と建治がくしゃみをした。来夢は大爆笑。

建治は目をぱちくりとさせていたが、すっくと立ち上がると、

「まあ、汚れがとれたからいいか。」

などといいながら歩き出した。あ、いいんだ。結局目立つと思うけど…。

歩き始めても来夢はまだ笑っている。

そうこうしているうちに、街の門についた。

門には検問があり、何人かの兵士がいた。みんな優しそうな人たちだ。

「おう、見ない服装だな。旅人か?」

などと話しかけてくる。

「まあ、そんなところです。」

間違ってはいないはず。「別の世界からの」がつくけど。

「後ろのお嬢ちゃんはずっと笑っているけど大丈夫かい?」

来夢はまだけたけたと笑っている。

「まあ、通常運転です。」

いつもよくわからないことしてるし。

「…そっちのムキムキな兄ちゃんは?びしょ濡れだけど。」

門の外にある看板を読んでいる建治が、こちらを見る。

そういえば、看板の文字は見たことない文字だけどなぜか読めるな。

「あぁ、大丈夫です。なんかいろいろ事故が重なって~。」

建治はにこにこしながらフレンドリーおっちゃん兵士に言う。

「お、おう…」

うん、まあ事故といえば事故だな。間違ってはいない。

「さて、ところで兄ちゃんたちは通行証を持っているか?」

「え、持ってないです」

そんなのが必要なのか。知らなかった。どうしよう。

「じゃあ、持ち物を見せてくれ。そしたら一時通行証を発行するからな。」

あ、持ってなくても通れるのね。

「了解です。」

そういえば持ち物確認してないな。下校中持ってたものはどっか行っちゃったし。

いつの間にかついていたポーチを開ける。建治もポーチを開けて中の荷物を出している。

中には、前の世界で使っていた筆記用具と、白紙のメモ帳一冊。

それに神様がくれた金貨10枚と水筒が入っている。

水筒の中にはスポーツドリンク。学校に持っていったものではなさそうだ。

「はい、お願いします。」

おっちゃんに荷物を渡すと、後ろで建治が叫んだ。どうやら筆箱の中身をぶちまけたらしい。そんな彼をしり目に、来夢もポーチをあさり始めた。すでに笑うのをやめている。あんなに爆笑してたのに。

やっと拾い終わった建治も、おっちゃん兵士ワンダさんというらしいに持ち物を見せた。

「はい、じゃあこれ。有効期限は今日までだから気をつけろよ。」

と言ってワンダさんに紙を3枚手渡された。例の見たことがない文字で、「一時通過」と書かれている。

「もしこの辺で生活するんだったら、ギルドに行って、冒険者登録をしておくといいぞ。

とりあえず仕事が手に入るし、通行証にもなる身分証明書ももらえるからな。」

「はい!いろいろとありがとうございました。」

冒険者か。気ままにお金を稼げるのはいいかもしれないな。


僕らは門をくぐって街に入った。すぐにギルドに行きたいところだけど、制服だとさすがに不自然だし動きずらいから、まずは服屋に行ってこっちの世界の服を1人2着ずつ買った。

一着当たり銀貨2枚。高いのか安いのかよくわからない。

それでは、ギルドにGo!


お読みいただきありがとうございました!

次回もぜひご覧ください!

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