15話 古代の遺跡 -2 …スライムだ
…長くなるとは予想していたが、予想外の長さになりそうだ。
2章は一体いつ始まるのでしょう(´・ω・`)
というわけで、ギンカガミがお送りします!
「さあ、行こうか。」
まずは街の東の門まで進む。
そこに案内役の、コウさんの兵士が待っている。
僕らは彼らの案内で、森の奥にある洞窟までたどり着いた。
「気をつけろよ」
と案内の兵士が言ってくれた。
その眼には、哀れみが少し混じっていた。
「行ってきます。」
洞窟の中はひんやりしている。
勿論暗いので、来夢の光魔法で周りを照らしながら進む。
神様と会った洞窟とは違って、じめじめしていて気持ちが悪い。
道が狭い。
何度も弓が引っかかる。
それを見た建治が、
「【無限収納】で持っててやろうか。」
と言ってくれたので、持ってもらうことにした。
移動しやすくなった半面、武器は弓よりも慣れていない、腰の刀だけだ。
多少の不安もある。
その一方、建治は特に緊張もせず、ずんずん先に進んでいく。
しばらく進むと、少し広いところに出た。
「いだっ!」
ずんずん進もうとする建治が何かに足をとられてこけた。
「大丈夫か、建…」
建治の足元に何かが動いた。
とっさに鯉口を切る。
同時に、その「何か」が飛び掛かってきた。
抜き打ちにそのぶよぶよした「何か」を斬る。
斬られたそれは、ドチャッと音を立てて地面に落ちた。
「…スライムだ。」
と来夢が言った。
「スライム?それっていろんなゲームとかに出てくるあの?」
「そうそう。こんなとこにもいるんだねー。」
とりあえず、この洞窟にはレジェンドオーガ以外のモンスターもいることがわかった。
「いってぇ。なんなんだよ全く。」
建治が起き上がった。
「大丈夫?」
「…手のひらが痛てぇ。」
見た感じ外傷はなさそうだ。
手の痛みはすぐに治るだろう。
「さあ、先に進もうぜ。」
建治はまた歩き出した。
3歩くらい進んだ時だった。
来夢がハッと何かに気づいた。
「建治、危ない!」
「うおっ」
建治に緑色の小さい生き物がとびかかった。
建治は剣を抜き、攻撃を受け止める。
「なんだこいつ⁉」
「ゴブリンだ!」
そういいつつ来夢は魔法の発射準備に入る。
「建治、目つぶって!」
建治が目をつぶったことを確認すると、来夢は手のひらから光の塊を出し、ゴブリンめがけて発射した。
「グギァァァァ」
ゴブリンはまぶしさに驚き、建治から離れる。
その隙をついて、建治はゴブリンを両断した。
「ふぅ。助かったぜ来夢。」
「うん。」
そんな会話もつかの間、奥から次々とゴブリンが現れ、僕らに襲い掛かった。
「こんなにいたのか!」
そういいつつゴブリンを斬っていく。
斬っても斬っても奥から湧いてくる。
視線をあげると、短剣を持ったゴブリンが、来夢に後ろから襲い掛かろうとしているのが
見えた。
まずい!
来夢は気が付いていない。
そしてここからでは刀の斬撃は届かない。
「くっ」
僕は刀を握っていない左手にマナをためた。
間に合うか?
「水弾」
小さく圧縮した水の塊をゴブリンめがけて撃ち出す。
水弾は跳び上がったゴブリンに命中し、撃たれたゴブリンはそのまま後ろ向きに倒れた。
水弾、僕が使える数少ない水魔法の一つだ。
来夢が振り向いた。
「…気が付かなかった。ありがと、狩寛。」
「はいよ」
すぐに次のゴブリンに斬りかかる。
不愛想なわけではなく、話している暇もないくらいにゴブリンの数が多い。
「狩寛、後ろ!」
と来夢が叫んだ。
後ろにゴブリンの気配。
間に合うか?
振り向いて斬ろうとしたが、刀が洞窟の壁に引っかかった。
やられる!
思わず目をつぶった。
どさりという音が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、建治が立っている。
「ふぅ、危なかったぜ。大丈夫か?」
「…ああ、悪いな。」
建治が伸ばした手を握って起き上がる。
ゴブリンの数もだいぶ減ってきたようだ。
「もう少しですべて倒せるぞ!」
そういった時だった。奥からひょっこりと、赤色のゴブリンが出てきた。
「なんだこいつら?他と色が違うぞ?」
錆びた鉄色の帽子を被ったその赤いゴブリンは、近づく建治をみるとニタリとわらった。
そして次の瞬間、驚くべき速さで建治に襲い掛かった。
「な、なにぃ⁉」
建治は剣を振ったが、その剣は空を斬り、赤いゴブリンが手に持つ小斧が建治の足に傷をつけた。
「建治!」
僕ら2人はだっと駆け寄る。
「狩寛はゴブリンをお願い。私は建治を治療する。」
「了解!」
ゴブリンは建治を斬った勢いのままこちらに向かってくる。
走りながらゴブリンはまたニタリと笑い、今度は僕に襲い掛かってきた。
相手の動きとスピードを見極め、タイミングよく刀を振る。
斬った。
そう思った。
普通のゴブリンなら確かに切れていた。
しかし、目の前にいるその赤い帽子のゴブリンはその手に握る小さな斧で、僕の刀を見事に受け止めた。
「なにっ⁉」
繰り返し斬りかかるが、いちいちはじかれる。
相手は小さい分、長い刀では簡単にとらえられない。
目の前のゴブリンはまたニタリと笑うと、信じられないくらいの高いジャンプをした。
咄嗟に刀を振り上げたが、それは天井に引っかかる。
「っ‼」
左手にマナをためるが、間に合わない。
ゴブリンはもう頭の上にいる。
やられる!
「ガイア!」
暗い洞窟に来夢の声が響く。
めのまえがまっくらになった。
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