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下校中に異世界に飛ばされたので気ままにスローライフしていきます!  作者: グラジオ&ギンカガミ
1章 転移した。 (春)
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14話 洞窟の奥に(後編)

皆さんこんにちは。ギンカガミです。

はい、後編です。…え?何かおかしいって?中編の後編がまだだって?

はい、ご説明します。

書いていたらですね、後編がとんでもなく長くなることに気が付いたんですよ。

それで、このまま続けると、後編を4分割くらいしないといけないんじゃないかと思ったので、前回を中編として、今回を後編とさせていただきました。

後編として投稿予定だったものはタイトルが変わって(要するに話数が変わって)投稿します。

それでは、ギンカガミがお送りします!

「実はねぇ…あ、ここから先、ちょっと長話するね。

まず、君たちは肉体もほぼそのまま異世界に転移するっていう、ちょっと特殊な転移の仕方をしたんだ。」


確かに、こっちの世界に来ても特になにか変わったような感じはしなかったな。

けど、それとこれにどんな関係が?


「実は、君たちがもともといた世界には、マナがほとんど存在しないんだ。」


なるほど。確かにこの世界に来てからは当然のように魔法を使っているけど、もといた世界で魔法を使うなんてことはできるどころか信じられてすらいなかったからなぁ。


「そこで問題が発生する。マナが無かった世界に住んでいる生き物というのは、マナをため込む能力が著しく低いんだ。もちろん、人間も例外じゃないよ。それだけでなく、他の人が使った魔法から出るマナとか、なんなら、そこらへんにある木や岩が発している微小なマナに対しても過敏に反応してしまう。」


神様の話は続く。


「そうすると何が起こるか。ここのようなマナが比較的強い世界で健康に生活することは到底できない。」


転移した先での生活が病床生活だなんて悲しすぎる…。

…あれ?けど、僕らはなぜそのまま転移してきてもあまり影響を受けてないんだ…?


「いいところに気が付いたね、狩寛君。」


また思考を読まれた…。

建治と来夢がきょとんとしているので、何を考えたのか簡単に説明した。


「確かにな。どうしてなんだ?」


「うん、君たち、この世界に来てから水筒に入った飲み物を飲んだよね?」


ああ、あのスポーツドリンクか。不思議な味がしたけど、すっきりしていて美味しかった。


「飲みました。」


「その飲み物、僕が用意させてもらったんだけど、マナへの反応を鈍くする薬を混ぜておいたんだ。」


ふむふむ、なるほど。

けど、それでもレベルが低いまま転移させた理由にはならないぞ…?


「その薬の効果は大体3日間。3日くらいたてば薬がなくても普通に生活できるくらいには身体が対応してくるからね。

けど、その薬っていうのは、基本的にマナを発生させたり、貯めておいたりする効果はない。そして、レベルが高いと身体はマナを大量に必要だと感じて、マナを集めようとする。すると…。」


「集めたマナを貯められなくなってパンクしちゃう!」


来夢が口を開いた。


「そういうこと。だから、低レベルの状態で転移させたんだよ。」


「…けど、私こっちの世界にきてすぐに魔法使ったよね…。マナが十分にたまっていない状態で魔法を使うと身体に大きな負担がかかるって本で読んだけど…」


あれ、確かに。

来夢は初めて街に行ったとき、泥まみれになった建治に水魔法を使っていた。


「そうそう、あれは僕もちょっとびっくりしたよ。来夢ちゃんがそんなに早く魔法の使い方を理解するとは思ってなかったからさ。」


神様も苦笑い。


「まあ、あの段階では君たちには僕の加護があったから、マナの消費量を通常の1000分の1に抑えられたんだ。

あの程度の魔法は普通でもほとんどマナを使わない。だから、加護がある状態だと、自分のマナを使わなくても周囲の物からとれるマナで十分だったんだ。

けど、その加護の効果は2日間くらいしか続かないけどね。

だから、来夢ちゃんが3日目に魔法を無駄に連発してたら、ちょっとまずかったかも。」


危なかったな、来夢。

3日目は確か刀や道具を買いに行っていて、魔法は料理にちょこっと使ったくらいだったはずだ。



「それで、話をだいぶ戻すと、君たちにはそのマナのせいで授けるべき力を授けられてなかったんだ。だから今日、君たちがここに来るよう導いて授けようと思ったわけ。」


…導いてって、僕らの意思をコントロールしてたってこと?


「ああ、違う違う。ここに来るかを最終的に決めるのは君たち自身だったよ。僕はただ、君たちがこの魔法陣を見つけに来るようにいろいろ設置したりしただけ。例えば、建治君が通るようなところに洞窟をおいておいたりね。」


さすが神様だな。そんな先まで考えていろいろと手を打っていたんだ。


「そんなわけで、君たちにはさっそく力を授けるよ!攻撃力とか、魔力とかを大体レベル60くらいまで上げまーす。」


そんな一気に上げちゃっていいもんなんだ、レベルって。

そんなことを考えている間に、神様はレベルを上げるための儀式を始めた。

目を閉じ、僕らに何かを送っている。


「目を閉じて。」


不意に言われた。

透き通った、優しい声。

目をつぶった。

すると、神様が何かを唱え始めた。


「トゥグンエルトス ウォイ エヴィグ イ」


唱え終わった瞬間、体内に何かが入ってくる感じがして、ふっと身体が軽くなった気がした。


「目を開けていいよ。」


目を開けても、特に何か変わった感じはしない。

本当にレベル上がったのかな?


「それじゃあ、僕はそろそろ行くよ。また何かがあるときに現れるかもしれない。その時まで達者でね。」


「ちょ、ちょっと待ってくれ。」


建治が叫んだ。

魔法陣に向かって歩き始めていた神様はぴたっと足を止め、振り向いた。


「どうしたんだい?」


「…名前を教えてくれ。なんか、このまま名前を聞かないでおくと、何かがありそうな、そんな気がする。」


…そうかなぁ?

けど、建治はたまに勘が鋭いことがある。

その建治が言うんだから、本当にそうなるかもしれない。


「うーん、そんなことない気がするけどなぁ。まあ、減るもんじゃないし、教えよう。

僕の名前は『グラジオラス』。二つ名、というか、なんだ?称号的なのは『朱い眼ヲ持ツ者』。意味は…まあ、そのうち知るだろう。」


グラジオラス。確か、植物の名前だったはずだ。

花言葉は…なんだったっけ?


「あ、そうそう。なんか、街のほうが大変なことになってるみたい。せっかくだから行ってみて。その力を役立てられるだろう。それじゃあ、またね。」


神様はそういうと、魔法陣に飛び込んだ。

辺りはまばゆい光に包まれた。


お読みいただきありがとうございました!

ブックマーク、評価などしていただけると嬉しいです。

また、コメントなど送っていただけるととび上がって喜びます!

是非、グラジオラスとでも書いて送ってください!

次回は1/30に投稿予定です。

もう1月も終わりか…。

それではまた次回!

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