3話 妖精の悪戯?
今回と次回は特にひどいかもですね。テキトーすぎるという点で。
神官は美形の青年だ。髪の色は金で瞳の色は翡翠。まるで人形めいた美しさを持っている。
ちくしょう、イケメンかよ。
「ぶふっ!」
ん、今こいつ笑ったよな。勘違いじゃないよね。
「ど、どうしたんですか?」
コスプレイヤーがそう尋ねると、イケメンは笑いを堪えながら答える。
「い、いや、あの、小妖精に悪戯されて、くっ!」
何がどうして笑うことになるんだ。よく分からないんだが。俺は変顔でもさせられてるんだろうか。鏡がないから分からない。俺は顔を触ってみるが、何も変化はない。
なら何が起きているんだ。
「普通、小妖精に悪戯される人なんていませんよ。抵抗力の問題で、小妖精程度の悪戯は人間にそんな影響でませんし……」
ふむ、つまり俺は……。
いや、そんなんいいからさっさと直してほしいんだけど。
俺がそう思っているとコスプレイヤーが真面目な顔をして、神官に言い募る。
「彼は困ってるんですよ」
コスプレイヤーさん。ごめん、勘違いしてたよ。あなたは多分、この場で最も良識ある人かもしれない。
「いや、これはどうにもできませんって」
え、そうなの?
いや、あんたこう言うのどうにかできないの?それすっごい困るんだけど。そう言うの神官とかそう言う人の仕事なんじゃないの?
「まあ、妖精の悪戯ですし。命に関わることはありませんよ」
確かに直接的にはないかもな。でもさっきまで俺、間接的に殺されかけてたし、なんなら精神的に死にそうだったんですけど。
「私にできることはありません」
そう言って神官はキラキラときらめくような笑顔を見せてから教皇の下へと行ってしまった。
うん、何も解決してないね。俺はどうすればいいの?
これずっとついて回るんだったら最悪だよ。なに、これは縛りなの?
そう思っていると、背中のあたりがムズムズしてくる。
「わはは!楽しませてもらったぞー。ありがとなー」
そして、ポーンと俺の体から何かが出てきた。
それは羽の生えた小人。少年のような見た目。多分、これが妖精なのだろう。
俺はそいつの頭を鷲掴みにする。
「てめぇ、何好き勝手やってくれちゃってんの?」
「痛い、痛いー!ごめんなさぁい!」
お前はそれで許されると思ってんのか。
「これ、やめんか」
王様が俺に注意してきたので、俺は仕方なく手を離した。
「いたた……。お父様に言いつけてやる!」
そう言ったかと思うと妖精は飛んでいってしまった。
「……して、どうしたものか」
王様は悩ましげに顔を歪めている。目の前の教皇への対応に悩んでいるのだろう。
「さて、言い分を聞こうか。ペイジ王」
教皇は彼を睨みつける。