第1章 その4 その書かれた内容に唖然とする
危うく投稿が遅れるところでした。
誕生日を迎え2歳となった。この世界では『0』という概念がないらしく、産まれた瞬間に1歳と数えるそうだ。だから前世で考えると満1歳。ちょっと感覚が違うね。
暇なので窓から外を見てると、ドゥバードと言われる移動用動物のロドルが覗いてきた。
『クァアアッ』と今回は気弱そうな、すまなそうな顔をして鳴く。まるで『この前はすまなかったな』とでも言っているかの様だ。
「あーあぅ」(気にするな)
意味は通じた様で、窓から離れていく。早くしっかりと喋りたくて仕方ないが、未だ発音が未発達なのでどうしようもない。歩く事も未だ出来ない。起き上がってハイハイが精一杯。記憶や精神が大人だけにもどかしい。なのでやれる事をやってみる。
まずは自身にどんな能力があるか。前世で見た小説やゲームでは、自分の状態や能力が確認出来る様なものがあった。この世界にもあるはず…いやあった!産まれて直ぐに父親であるオズが私に『ステータス鑑定』をやってた。アレは何処かにないものか。あちこち見てみるが…見当たらない。何処かに直したのだろうか。うたた寝している母親、エミーに聞いてみよう。
「あーあぅあ〜」(お母さん)「あーあぅあ〜」(お母さん)
「…ん、んー……あーアルフ〜どうしたぁ?お腹空いちゃったかなぁ」
ソファーでカックンカックンやってた顔を上げ、眼を擦りながら私を見てくる。
「あーあぅあ〜、うーうえう〜あんあーあう?」(お母さんステータス鑑定はどこ?)
「ん〜どうしたのアルフ?」
私を抱えて胸に充てようとするが、イヤイヤと首を振って抵抗し訊ねてみる。
「うぇーあう〜あんうぇーあ〜うぉ?」(ステータス鑑定はどこ?)
さっきよりは、マシに言えたが伝わるだろうか。エミーは頭を傾げて考えている。暫くして…
「ステータスって言ったの?アルフ?」
「あい」
思いっきり頷くと、エミーは信じられないものでも見るかの様に、打ち震えだした。
「凄いわ。天才かも⁉︎まだ2歳になったばかりなのにもう言葉を喋るなんて!」
「うぇーあう〜うぁ〜、うぉう?」(ステータスは、どこ?)
「…あ〜ステータスね?ちょっと待って。確かオズの部屋にー」
そう言いながら私を抱き抱え直し、オズの部屋へと歩いて行く。扉を開け部屋に入ると、目当ての羊皮紙が机の上にあった。思わず、落ちそうになりながらも手を伸ばす。
「ちょっと待ってアルフ。今、取ってあげるからぁ〜」
落ちそうになった私を、また抱え直しながら進み羊皮紙を手に取るエミー。それを持ってリビングに戻ったところで、ソファーに座り私を膝の上に座らせる。エミーの胸が、私の頭をしっかりとホールドする様に包み込む。顔が正面から動かせない。お、恐ろしい魔乳だ。
エミーが私の前で羊皮紙を、私の正面で見え易い様に広げてくれる。
「はい、アルフ。これがあなたのステータスよ」
「………あぅ」
考えが足らなかった。この世界の言語は前世でのと違う事に、今更気付いたのである。
次でアルフ君のステータス公開?です。ただまだ悩んでる自分がいます(笑)
誤字脱字等ありましたら、ご報告頂けると幸いです。読んで頂いた方々に感謝を。