第2章 その29 その追跡者へ叱責と怒り
先に謝っておきます。短いです。
一瞬で森の家に帰ってきた。だが森の中である此処は、未だ空が薄っすら白浸む程度で暗い。エミーやオズには話していたが、ドゥバードのロドルやペルニーには話していない(いや理解が難しい)ので騒ぎ立てるかと思っていたが、妙に静かである。眼をパチクリさせて…ちょっと可愛いじゃないですか。
「参ったな。事前に聞いてはいても、此処まですんなり転移するとは」
「アルフは天才だもの!将来は勇者で、国の英雄、いえ王様に…」
「母様!?勇者とか英雄とか王様とかならな…」
「グァ!グワァワァワグァ!」
余程、驚いて固まってたんだな。ロドルもペルニーも頭を振って驚いているのを、首を摩って宥めていると段々と落ち着いて来て、自分達の小屋の方を見てソワソワし始めた。ロドルは本当に人みたいな行動するよね。そういや、前世でも飼っていたペットが主人に似た行動したりとかあった。それと同じなのかもしれない。二羽を小屋に案内して休ませる。ロドルが何気に誇らしく、ペルニーに何事かグアグア言っている。そういやペルニーは初めてなんだっけ。まぁ、仲良くなって子供でも…子だくさんな動物なのかな?
小屋の隣に、魔法鞄から取り出して置く。ペルニーはまた驚いていたが、ロドルは格好付けてグアグア説明している感じに見える。なんだか滑稽に見えて笑顔になるよ。
エミーとオズが先に家に入っていったので、私も続けて入ろうとした時、森の夜明けが近いのか急に明るくなってくる。森の小鳥達の囀りや風の囁きが耳に心地良い。平穏無事に終わったな。
◆◆一週間後◆◆
ベルーナのスラム街。そこで痩せ細った男は、大柄な男に怒られていた。
「オイオイ。追跡能力が自慢じゃなかったのか手前ぇ?状況を詳しく説明しやがれ!」
「はぃ。実は…斯く斯く然然で…」
「お前ぇ、さてはオズの野郎に眠らされたな?彼奴は精霊使いだ。クソウゼェ野郎だぜ。寝てるお前ぇに、更に深い眠りをさせられたって訳だ」
「でも、せいぜい二ハウル(時間)程ですぜ、俺が寝てたのは。それなら例えドゥバード車でも察知に引っ掛かる筈なんだが…」
「気配を誤魔化すのも得意なんだよ!…チッ。まぁ、いい。とにかく、お前は奴等の家は引き続き…また宰相から依頼が入ってるから、済ませた後に探せ。ガキが居たからこの大陸か、ラゴニア位だろう」
大柄な男は、苛々しながらも冷静だった。ただ、心の中では暗い炎が揺らめいていた。
「絶対にエミーには俺を袖にした報いを受けさせてやる。そしてあのエルフのガキは、売り飛ばせば金貨五十枚は確実だ。そしてオズィールは嬲り殺してやる。クックックッ」
誤字脱字等ありましたら、御報告頂けると幸いです。読んで頂いた方々に感謝を。
次回は…元凶のプロローグです。




