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第2章 その26 その買取のお姉様

急ぎ執筆しているので、誤字脱字あるかも(汗



コルドさんのお母さんが営む宿屋で一晩を過ごした次の日。先ずは冒険者ギルドに赴く。昨夜も作ったブーツを売って、お金に変える為だ。


「何足くらい売るつもりなの?」

「二十足かな。一応予備は取って置きたいし」

「いつの間にそんなに作ってたのよ」


材料さえあれば、そんなに作るのは困らないんだよね。考え事しながらでも、勝手に手や身体が動いて作ってしまうみたいで。スキルのおかげなのかねぇ。

此処のギルドは他の建物よりはしっかりとした大きさだが、周りに合わせたかの様なスッキリとした白亜の建物だった。中に入ると、若干気温が低い。べナールよりはこじんまりとしている。酒場はない様だが、朝一番なのにも関わらず、冒険者がごった返していて喧騒が酷い。


「朝一番はね、依頼書が多く貼り出されるから、良い依頼から直ぐに取られているのよ。誰しも、割りの良い仕事にありつきたいものでしょ?」


この世界にはネットなど、ある訳でもないから早く来た者が勝ちって事か。まぁ、理解出来る話ではある。流石に今回は、ブーツの買い取りをお願いに来たのだから混雑に巻き込まれる事もないだろう。買取と書かれた窓口に三人で行く。窓口には…均整のとれた、如何にも鍛えています的な女性がいた。髪は黒髪で、後ろで纏めているポニーテール。見た目は日焼けした健康的な肌色なので、普通に人間なのだろう。胸がなければ、正に好青年といった雰囲気だ。


「此処は買取窓口だ。受付なら向こうだぜ」


声色は女の子なのに、言葉使いは男性だな。でも嫌味がないから、逆に好感が持てる。同性にモテるアネさんって感じだ。って、人物観察してる場合じゃないな。


「いえ、買い取りをお願いに来たのですが」


そう答えて魔法鞄であるウエストバッグから、ブーツを一足取り出してカウンターの上に置く。ひと目見て、手に取っていろんな角度から見たり触ったりして確認していく。真剣な表情から、笑顔に崩れて私に検品結果を伝えてくれる。


「これは良いブーツだね。冒険者、特に女の子には人気になるよ。これなら銀貨五…いや七十枚で買い取るよ。で、これはエルフの旦那が作ったのかい?それともお姉さんかい?」

「ふふっ、この子、アルフが作ったのよ。天才な子でしょ?」


私の肩に両手を手を乗せて、そう返すエミー。いや、この程度なら誰でもとは言わなくても作れるでしょ?てか、ちょっと買い取り価格高くなってますよ?一頭で、二足出来るから大儲けになりそう。残りのブーツを全部、カウンターの上に出すとお姉さんは驚いて…引き攣った笑顔になる。


「あ、あはは。マジかコレ。全部、坊主が作ったって言うのかい?冗談だろ?」


エミーとオズは笑顔で首肯く。其れを見て、お姉さんは私の顔を見て冷汗をかいた。


「あ、あぁ、そういやまだ名乗ってなかったな。あたいはケリー。物品鑑定や素材解体などやってる。ヨロシクな」

「アルフと申します。宜しくお願いします」


そう答えて、左手を上にして登録カードを出す。ケリーさんはカードを見てまたも冷汗をかいていた。


「マジか〜、冒険者なのか。これは御見逸れしたよ。んじゃ、他のも直ぐに視るからちょっと待ってくれ」


そう言って、検品していくケリーさんの眼は真剣そのもの。しっかりと鑑定のスキルも使っている様で、正に職人といった感じだ。此方もこっそりと詳細解析すると、年齢は十八なのにレベル三十超えなのは強い冒険者だったのだろう。でも…あーそういう事なのかな。んーどうしようか。周りを見ると、後ろに何人か並んでいる冒険者達。他のギルド職員もどうしたもんかと、悩んでいる様子。これを利用してみるか。


「ケリーさん、別室ってありますか?出来たら、そこで検品して下さる方が他の方々の迷惑にもならないと思うのですが」


そう告げると、ケリーさんは目を丸くして、周りを見て納得した様だ。


「あぁ、悪い。チェチェ、此処を頼めるか?ブーツが大量だから奥の部屋使うわ」

「はい、良いですよ。ニルス、リタ、ケリー姉様の手伝いをお願い」


一度指示を出すと、ギルド職員って動きが早い。ニルスさんはケリーさんに肩を貸して、リタさんは私が出したブーツを箱に簡単に詰めて持ち「此方です」と案内してくれる。チェチェさんは空いた買取カウンターを軽く掃除して次の冒険者を促している。

ケリーさん達について行くと、六人くらいは使えそうなテーブルと三人掛けのソファーが二つある部屋に通される。飾り気は無いけれど、ソファーの座り心地は悪くない。簡単な商談とかもする部屋なのかもしれない。ニルスさんはケリーさんを対面のソファーに座らせると、折り目正しくお辞儀をして退室。リタさんはテーブルの上にブーツを入れた箱を置いてから「お茶でも持って来ますね」と言って退室した。


「悪いね。元々は、あたいも冒険者だったんだ。んで冒険中に運悪くグラスウルフ・シュタルクに脚をやられてね。見た目は綺麗に治ったんだけど、歩くのさえまともに出来なくてね。仕方なくギルド職員をやってるって事なのさ」


うん、詳細解析では歩行障害って出てたからね。此処はひとつ提案もしてみるべきだろう。その前に。


「ケリーさん、治したのは魔法でですか?」

「ん?あぁ、そうだよ。高名な治療士に頼める程、お金が無くてね。金貨四十枚なんか中々貯まらないさ」


えぇ!?そんなに高い…のか?未だこの世界の金銭感覚が、よく分からないからなぁ。エミーにそれとなく聴いてみると「まぁ、ランクにもよるけど一年くらいね」との事。


「いやいや、冒険者やってても二年は掛かりますよ!?装備も整えなきゃいけないし!」


ケリーさんがくい込み気味に答えて来た。考えてみれば、その間の生活費もある。確かに高額だねぇ。




誤字脱字等ありましたら、ご報告頂けると幸いです。読んで頂いた方々に感謝を。

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