第1章 その1 その男、アルフと命名される
まだなろうのシステム理解出来てない(笑)
意識が段々と覚醒していくのが分かる。やっぱり夢見てたのか…残念(笑)
そういえば、こういうファンタジーものって転移者って多いよね。でも転生者。…あれ?転生者ってみんな記憶あるのかね?いや…あると大混乱するよねぇ。でも夢なら、なんでもありだ…い、痛い。な、なんか頭痛いよ…変形してない?ちょっと苦しいんですけど?んっぎゃあ〜って思わず叫びを上げると、直ぐに開放感が来る。安堵したのも束の間、浮遊感というかコレお湯に浸かる様な?全身、光に包まれる様な暖かい感覚。
「清浄」
と枯れた声が聴こえたと思ったら、途端になんかスッキリする。眼を開けるが、視界がぼやけててはっきりとは見えない。
「ほれ、男の子じゃ。しかし大っきいのぅ」
「はい、ありがとう御座います。貴方、男の子よ。とても可愛いわ」
「エミー、よく頑張ったな。リスティンさんもお疲れ様です。しかし大っきいですね」
何が大っきいんだよってツッコミたかったが、口から出てくる言葉が赤ちゃんの泣き声。あれ?
「…アルフ、産まれてくれてありがとう!これからよろしくね」
「え?もう名前決めちゃったの?顔見てから決めようと…」
「だってこんなに可愛いんですよ。顔を見た途端妖精って名前が直ぐに浮かんだのよ」
私を抱えている女性は嬉々としている。えっと…この状況って…
「ほぇっほぇっほぇっ。…さて、ババは帰るかのぅ。女神様の祝福があらん事を」
「ありがとう御座いました。ではお見送りを…」
「いらんわい。3人でイチャついておれ。それに帰りの馬車まで用意して貰っとるのに。でわの」
リスティンさんと呼ばれる、老齢そうな女性は後ろ手に手を振り出て行く。家の前に停めてある馬車に乗り込み、御者に何事か伝えると馬車は出て行く。
馬の蹄の音が段々と遠ざかると、静かに…いや森の音が聴こえてくる様だ。
「オズ、ステータス用紙を」
「…ああ、持ってくる」
オズと呼ばれた男性は、隣の部屋へ行きガサゴソと探し物をしに。私を抱えたエミーと呼ばれる女性が、私を見て満面の笑顔を向けて…少し陰りも感じて。
「持ってきたよ」
「直ぐにお願い」
不安を感じてしまったせいなのか、私が手を伸ばすとエミーが胸に抱き直す。手が、口が触れると何故か安心して意識がぼやけてくる。
「ステータス鑑定!」
斜め後ろから、オズと呼ばれた男性が私に向かって魔法を掛ける。ん?なんで魔法だって認識したんだろう?
「どう?」
「……これは…やっぱり世界初なんだろうね…」
「…じゃあ夢で見た女神様の言う通り…」
「…間違いないよ。種族はハーフエルフになっている…」
こうして私こと、アルフは前世での記憶を持ったまま…ハーフエルフとして今世を始める事になった。
なるべく一週間くらいで更新したいと思ってます。