幕間 その世界のお風呂
巻き巻き〜ラスト〜(−_−;)
魔物狩りから帰って来て、直ぐにお風呂に入る。
以前、オズやエミーにお風呂がないのかそれとなく聞いてみた事がある。この世界にもお風呂の文化がある様だが、王族や貴族、高級な宿位にしか未だ無い様だ。庶民はシャワーか身体を濡らした布で拭くのが主流で、清浄の魔法を使うのは魔法士とかの一部とからしい。
シャワー。この世界でも同じ名称らしい。ただ前世の様な水栓設備が整っているわけではないので、簡易なものになる。深型の桶を高い位置に設置。底に穴を開けて、配管と水の出し入れが出来るような栓を付ける。金属製のシャワーヘッドの様なものを更に取り付け、其処に温水化の魔法式を組み込み、魔力源の魔石を取り付け完成。
後は水を入れて、栓を開ければシャワーとなる訳だ。因みに家にあるのもシャワー。
清浄を使っても良いのだが、元が日本人だ。シャワーやお風呂に入りたいと精神的に欲してしまうのは仕方ないと思う。
で浴室に入ろうとすると、いつもエミーが一緒に入る。なんか決まっている事なんだと言われたので一緒に入る。別に母親だから意識もせんが。服を脱ぎ…いやエミーに脱がされる。
「はい、バンザイしてね〜」
言われるまま、万歳をして服を脱がされる。下も手早く下される。手早く服を畳むと「ちょっと待っててね〜」と言いながら、自らの服も脱ぎ始める。
これがお風呂なら、先に浴室に入るのだがシャワーしか無い。第一、栓まで手は届かない。大人しく待つしかないのだ。
しっかし、エミーはスタイルが良い。バインと張ったメロンの胸も形が良く、しっかりと前を向いている。ウエストもしっかりとくびれていて、腹筋も気持ち割れているか。お尻は少し大きい方だと思う。
体毛も殆どない感じでツル玉肌。とても30前とは思えない。
「…アルフ、今失礼な事、考えなかった?」
「ん?母様って綺麗だなぁ、って考えてた」
「まぁ、この子は母親にお世辞を言っちゃうの?」
と返して嬉しそうだ。思わずギュッと抱きしめられ、胸で窒息死までのカウントダウンが始まる。スキンシップなのは解るが、素肌に直接は息が出来ないから本当に止めて欲しい。
え?興奮しないのかって?いやしないだろう。だって母親だよ。親に憧れる事はあっても、欲情しないのは当然であろう。
苦しい事を、腕をタップして知らせると「ごめん、ごめん」と謝り、私を抱き直して浴室に入るエミー。片腕で私を抱えながら、もう片方の手で栓を捻りお湯を出す。頭上から温水の雨、シャワーが降り注ぐ。うん気持ち良いのだけど、眼が開けにくい。要改善が必要だなぁって思う。
身体を満遍なく濡らしたところで、シャワーを止めるエミー。浴室内に常備している石鹸を取り、洗う為の布に擦り付けながら泡を立てる。泡立てが良い感じになって、私の身体を洗い始めるエミー。頭から足先まで、余す事なく洗ってくれる。いやもう自分で出来るんだよ?いい加減、私自身で身体を洗いたいのにエミーがそれを許さないのだ。
「私も洗うから、ちょっと待ってね〜」
泡まみれになった私に満足して、自分の身体を洗い始めるエミー。ふと並列思考で考えてしまう。有り得ないと思うが、エミーは私に身体を見せ付けているのではないかと。確かにスタイルは良い。モデルばりに身長も高く、胸もメロン型なのに張りがある。ウエストも無駄な肉がなく、とても妊娠して私を産んだとは思えないくらいだ。
「ん〜、どうしたのアルフ。綺麗なお母さんに見惚れちゃった?」
ん〜、確かに見惚れる様なプロポーションだけど、母親っていう部分…血の繋がりがあると…不思議なんだよねぇ、見て感心はしてもそれ以上の感情が湧かないんだよなぁ。
前世でも姉妹や親戚の姪御とか、一緒に風呂に入ってもなんとも思わなかった。というか前世でもあんまり女性の裸見ても興奮はしなかったな。関心がなかったとも言えるが。別に男色でもないぞ私は。閑話休題。
私が考えている内に洗い終わった様で、シャワーの栓を捻りお湯の雨を降らせ、二人共に泡を洗い流して浴室を出る。
因みに身体を拭くのもエミーがしてくる。なんかもう為すがままだよねこれ。
「うん、やっぱりアルフは可愛いわ〜」
エミーの子離れは、いつになるのだろう。
誤字脱字等ありましたら、ご報告頂けると幸いです。読んで頂いた方々に感謝を。
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一日に一気に5話は疲れた_| ̄|○
第1章は説明回が多くて申し訳なく思っております。いよいよ第2章突入です。来週の土曜日18時更新予定です。