幕間 その体操は朝の日課
巻き巻き〜( ;´Д`)
私の朝は早い。だいたい朝陽が昇る前に起きてしまう。まぁ、寝るのも早いから当然ではあるのだが。
朝起きてする事。先ずは顔を洗いに行く。
トムレ山からの湧き水がやがて小川になり、べナールと言われる街の方へ流れていく。その途中の小川から引込み用の水路を作っており、家の裏手にある井戸の様な所へ流れて溜まる仕組みだ。屋根の様な屋台組に滑車を取り付け、水を汲み上げる様な仕組み。うーん。手押しポンプとか付けたら楽じゃないかなぁとは思うが、無い物は仕方ない。自分で作るにも、材料も才能も持っていない。SP値を使ってスキル取ればとも思うが、経験すらしていない事は獲得出来ない仕組みの様だ。
水を汲み、顔を洗う。山水だけに結構、冷たくて眼が覚める。タオル替わりの布で濡れた顔と手を拭く。うん、サッパリした。
「ワゥワァ!」
「おはよう、ルナマリア」
念話を止めてたから、正確にはなんて言ってるか判らないが、まぁ、挨拶だろう。最近は念話を使わなくても、吠え方と表情である程度判る感じだ。鳥舎のロドルは未だ寝てる様だ。あれ?なんで未だ寝てんだよ。動物なんだから、早く起き…鶏ではないから、そういうものではないのか?。
まぁ、いい。別の桶にある程度、汲んだ水を分け入れてルナマリアへ差し出す。するとルナマリアが寄ってきて、美味しそうに水を飲んだ。
ではやるか。薄っすらと明るくなってきた東の空に向かって、直立不動の体勢をとる。頭の中で、前世で聞いたメロディーを思い出しながら…両手を上に挙げて、開いて下に下ろす。要は前世でよくあった朝の体操だ。腕や足の上げ下げ、曲げ伸ばしなど色々こなす。
何故、朝の体操なのか。要は動ける身体を作らないといけないからだ。前世では子供の頃、かなりおざなりで朝の体操に参加しない事も多かった。その当時に自分自身が将来どうなるかなんて全く考えていなかった。それ故に何をやっても中途半端な事が多く、学生時代も軍隊や仕事している時も、今考えるとなんて無為な過ごし方をしていたのかと。その頃の記憶を持って転生してきた事は僥倖だった。
例え世界が違っても、それ迄の知識や経験が今世の人生を豊かにする材料となる。私の目標は悠々自適に過ごせる事だ。その為にも下地、身体を鍛えたり柔軟性を養っておく事は絶対に役にたつ。この世界の才能や祝福などの能力の仕組みは、前世では曖昧だったものが直ぐに客観的に見る事が出来るのもモチベーションが上がる要因のひとつだ。
深呼吸をしながら、朝の体操を終える。ルナマリアが体操?ぽいものを一緒にやってくれた。愛らしくて可愛いじゃないの。思わず頭を撫でてしまう。ルナマリアは気持ち良さそうに眼を細め、されるがままに更に頭を寄せてくる。念話を使う。
『んじゃ、朝御飯食べてから魔物狩りに行くか』
『…ん、うん。そうしよっか』
少し名残り惜しい雰囲気を漂わせながらも、同意するルナマリア。見た目だけじゃなく意識的にも犬…いや狼っぽいぞ、大丈夫かルナマリア。
誤字脱字等ありましたら、ご報告頂けると幸いです。読んで頂いた方々に感謝を。
次回…最後の幕間だぁ〜1時間後に更新予定するよ( ̄O ̄;)




