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第3章. その18 その自己紹介

いつもより増量となっています。





其々、お風呂を入り終えたら夕飯が運び込まれて来た。ナイスタイミングだな。食事を終えて紅茶を飲んでいるところでエリスから問われた。


「それで主人殿(あるじどの)、七人でパーティーを組むのですか?」

「六人と一頭が正しいけど、まぁ、最初はそんな感じだね。私とルナマリアが一番レベル高いから、初日は行けるだけの下層まで引っ張れるだけ引っ張って戻り、二日目は三人のレベル上げをしながら戦闘に慣れてもらうって感じかな」

「わたくしとイレース殿はそれなりにレベルあるのでサポートといった感じですね」

「最終的に、ココとエリスには明日買う予定の家を守ってもらう形に考えている」


良い機会だし、

「これから共にする仲間だ。自己紹介でも、し合おうか」


皆が皆、互いを見合って首肯く。


「先ずは私から。名はアルフ・シーン。種族は…ハーフエルフで、職業は聖戦士。レベル四十三だね。こっちは…」

「ちょっと待って」「待って下さい、主人殿」


イレースとエリスェールが待ったを掛けて来た。まぁ当然だわな。


「私が聞きましょう。種族がハーフエルフと聴こえましたが…エルフではないのですか?」


エリスェールの問いにイレースもウンウンと頷いている。他はポカーンとしているから、理解してないんだろうなぁ。


「そう、ハーフエルフで間違いない。創造神グランデ様から、世界でただ一人の種族だって両親が言ってたよ。だからって、何か使命とかないからそんな特別って訳じゃないと思うよ」


流石に女神様達と親交を深めているとは言えないよなぁ。


「世界でただ一人…ですか。今後産まれてくるってのは…」

「それも無いような事を言ってた気がする」

「「そうですか(なんだ)」」


なんか落ち込んだ?意味分からんが、この件はこれで良いだろう。


「そういえば、聖戦士って言ったわよね?剣姫様と一緒なんだ。流石、母子ね」

「何が流石なのかは分からないけど、どういう位置どりでも出来る様に考えて…かな。質問は終わりかな。次は」

「ハイ!私はルナマリアって言います。月狼族なんで…(ボワン)…狼なのが本当の私です(ボワン)」


これには私以外が驚いた。一応、一頭って先に言っておいたんだけど、信用されてなかったらしい。そういやギルドでもそんな話したよね?

そしてシィルとテオの二人が、土下座…拝み奉る感じか?をしてルナマリアを見ていた。


「まさか始祖様とは、つゆ知らず。御無礼をお許し下さい」


始祖様?あぁ、そういや二人は黒狼人族だっけ。ふーん、月狼は始祖様になるのか。


「アルフ君、何処で…トナンの森を住処にしてるってのはお父さんから聞いた事あったけど。どうやって配下にしたの?」

「ん〜、母親が亡くなりそうな時に私に頼むって預けられたのが最初かな。今では家族同然だね」

「そー、アルフさんがお兄さんかなぁ」


なんかまた周りが尊敬とか納得の眼差しなんだが、次にいこう。


「『次は…ココだ。正確には平日好子って名前。種族は人間、職業は色彩師。どうも異世界から転移して来たらしい。勇者ではないから『流れ人』ってのが正しいかな。なので今はこの世界の言葉が分からない状態』」


念話と同時に喋るのは凄い違和感。ココはウンウン頷いている。因みに他の人が喋っているのも、私が同時通訳念話でココに説明している。


「それは不便ですね。言葉を教えるのも…」

「私が教えるか、レベル上げて才能を獲得して貰うしかないかな。あ!この会話も私が念話でココに伝えているからね」

「成る程、主人殿に一任という訳ですね」

「念話出来るからね。独り立ちできるまでは要保護って事だね」

『えっ!私、言葉覚えたら追い出されるんですか?』

『ん?追い出す訳では無いよ。ただ、自分で自活出来るくらいになったら好きに生きても良いよって事』

『ずっと面倒見てくれないんですか〜?』


いや、一応歳下に甘えるってどうなんだ?精神的には娘みたいなもんだから、多少は分からんでもないけどさ。


『取り敢えず、この世界で自立出来る位は面倒見るけど、その後は…同じ様に生活するなり、他で働くなりすれば良いって事だよ。まぁ、使ったお金分は働いて返して貰うけどな』

『それって身体…』

『安易な考えはやめなさいね?』


ココも冗談なんだろうけど、身体でってのは私の中で違うからなぁ。アレは本来、子作りか愛情を確かめ合う行為と思っている。まぁ、行為自体を愉しむ事もあるが、そこに金銭絡むのは商売以外で考えたくもない。


「念話で会話しているところ悪いのですが、【色彩師】とはなんでしょう?」


流石に念話でココと話しているのはバレるか。それよりも。


「私にも色彩師ってのがどんな職業なのかは分からない。予想は出来るけど」

「色を使うって事でしょうか?」

「多分、そうだと思う。火、水、土、風、光、闇などを其々色に例えて魔法を使う的なものじゃないかなと思う」

「成る程、自然魔法を多岐に渡って使えるって事ですか」

「まぁ、こればっかりはココのレベル上げないと分からないからね」

「そうですね、ビシビシ鍛えましょう」

『ええ〜やんわりが良いなぁ〜』


最低でも二十は上げないと、検証も出来ないだろうな。


「そろそろ私でも良いかしら?私はイレースよ。職業は竜騎士でレベル二十四ね」


想定通りだったな。領主の娘だし、そうなるだろうとは思ったけどね。


「竜騎士とはまた上級職ですね。という事は…」

「そ。ラゴニア島の出身。【赤龍人】って種族ね。というか、アルフ君。全っ然、驚いてないわね。どうして?」


あー驚くフリすらしてなかったなぁ。まぁ、どうせバレるし言ってしまうか。


「私には【仲間管理】って才能があってね。先程使った【臣従の誓い】って才能で私と契約すると、仲間って認められる。名前や種族、職業、能力、レベル、才能や祝福が見えるんだよ。更にこの【仲間管理】は利点があって…職業や副業の変更が出来て、習得したい才能がアクティブ…要は習得可能で、【SP値】が習得するのに必要なポイントを保有していれば、才能を得たり才能のレベルを上げる事が出来るんだ」


「「「「『何?そのチート』」」」」


私とルナマリア以外が声揃えてきた。てかチートって言葉あるの?他の転移者とかから伝わっているのかな。


「主人殿、【SP値】とは何でしょうか?」

「私も思った。そんなの自己鑑定でも出ないよね?」


エリスェールやイレースの疑問は尤も。以前にルナマリアの能力表示を教えて貰ったが、無かったのだ。予想するに隠し能力ではないかと思うのだ。私の【詳細解析】が最上位の鑑定なので、詳らかに表しているのではないか。そしてそれが周知されてないのなら、本来は『見えない』事が当然なのだと。

実際に確認出来るのが、私だけなら大きな問題ではないよね。


「本来は見えない値なのだと思う。才能や職業に偏りが出る危険性もあるし。それに【SP値】は知らなくてもそこまで困らない。新たな才能を獲得する最初の条件の方が問題だからね」

「それは練習とか経験ではないの?」

「イレースさんが言うのが一般的だと思う。でも突然、才能を獲得する事もあるんだ。魔法を使っている夢を見て、起きたら獲得していたなんてのもある。逆にどんなに練習とか修行とかしても、更に【SP値】が貯まっていても才能レベルが上がらないなんて事もある。そこから考えると、才能にも適性や限界があるんじゃないかと思うしね」

「主人殿、そうなると先ずは身体レベルを上げなければ、という結論に至る訳ですね」

「そういう事。いくらみんなの【SP値】が見えても、才能を獲得及びレベル上げする為の補助しか私には出来ないからね」

「それでも才能の獲得が容易になるのは凄い事ですよ」


皆一様に首肯いている。コレが有名なチーターの始まりなんだろうか。

流石に【簒奪報酬】は今、語れないよなぁ。ある意味、完璧にもなれる可能性があるし。まぁ、いずれバレちゃうだろうけど。


「なんか凄いしか言えないばかりっすけど、そろそろ俺達も良いっすか?」


二人置き去りだったなぁ。すまぬ。頷いて先を促す。


「んじゃ俺から。テオっす。シィルとは兄妹っす」

「兄さん、それじゃ自己紹介と言えませんよ。私はシィルです。十三歳です。兄とは双子で、黒狼人族ですね。そういえば私達はまだ登録しかしてませんが、職授の儀は受けても宜しいのですか?お金が掛かると思いますが」


確かに無職だものなぁ。最初だけはギルドで職授を受ける方が良いし、パーティー登録もしなきゃいけない。明日もやる事たくさんだなぁ。


「大丈夫だよ、それ位は余裕があるから。それよりも良い職業の適性あるといいね」

「御主人様が選んでくれると嬉しいです」


ココのは選んだけど、テオやシィルは…多分、ステータス見る限り順当だと思うからなぁ。


「わたくしが最後だな。エリスェール・ソムランネス。百三十六歳だがエルフ族なので、この見た目だ。人族であれば十七、八歳と言ったところか。戦闘も出来るが、家の事もそれなりに得意だ。宜しく頼む」


なんだろう。執事ってのが向いているからだろうか?でもまぁ、色々と頼りになるお姉さんなのは間違いない。


「主人殿が望むなら…伽も…吝かではないので…」


顔を赤らめて何を言い出しているんだ?シィルまで「私もいつでも良いですよ」って言い出す始末。


この世界の倫理観はどうなっているんだ?




読んで頂いた方々に感謝を。


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