第3章. その17 その深層は如何ばかりか
今回短いです。区切りとして短くなってしまいました。
良し、切り替えていこう。次は兄妹の…シィルと…テオだな。此方は腕や眼だけだから簡単だろう。そう思い、フィムの方を見ると。
「兄、テオ兄さんからお願いします。私は最後でお願いします」
「シィル…お前って奴は…妹の鑑だな!」
いや、テオ…お前の称号【シスコン】が多分誤認させているぞ。シィルは【アルフを信奉する者】を持っているんだ。自らを最後にしてじっくりと私を…うん考えるの止めよう。先ずはテオの腕だ。
早い話、【高回復】一発で腕がニョキニョキ生えた。
「うおー、手が治ったーすげー、なんじゃこりゃー」
感動するのは判るが、余りに五月蝿いと思っていたらフィムが足蹴にしていた。せっかく治したんだから怪我だけはさせないでね。
「五月蝿い、黙れ!先ず御主人様に感謝が先でしょうが。そんな事も分からんとか?馬鹿か?馬鹿なのか?」
「痛っ!痛いって。兄ちゃんが何したって…あっ、ありがとう…痛った!痛いって!ごめんなさい」
なんかこの兄妹、本当は姉弟じゃなかろうか?ステータス見る限り兄はテオの筈なんだが。前世の問題だろうか?
◇
そしてシィルの治癒を開始する。マッパになってくれるのは回復魔法掛けるのに助かるのだが、この躊躇の無さは如何なものか。彼方此方にある火傷から始め、眼周り、腕と事務的に淡々とこなしていく。終わったと思ったら。
「私の中も癒して下さい!」
と言って私の右手を自らの胸に充てがうシィル。お約束だけど、絶対に揉まないから。
一応【小回復】を掛けてあげる…ふむ、あながち嘘でもないのか。深層部分に濁りというか、不純物が詰まっている感覚がある。それを取り除き、更に全身を触診しながら他にもないか確かめると小さいが幾つも同じ様な痼があった。これは私のミスだ。それを癒していくと、シィルが一言。
「私の全ては御主人様のものです。お好きにお使い下さい」
いや、意味分からんし。周りも私に対してってよりも、シィルに引いているし。中々の困ったちゃんだなぁ。
ちょっと困った妹ことシィルの治療は完了したが、もう一度テオの方をより詳しく診るとやはりシィルと同じ様に身体の深層に火傷の歪みがある様だ。【小回復】で治していく。
「お?おう、すまね…痛った!」
「御主人様よ。いい加減に言葉使いに気を付けなさい」
「悪かったよ、えっとご主人様?…す…ありがとうございますた」
もう兄妹じゃなく、姉弟で良いんじゃないかな。改めてエリスェールさんにも手を翳して【小回復】を掛けていくと、まだ顔や頭の一部に火傷の歪みが残っていたので治していく。これで完全回復だな。私はまた頭痛持ちになってしまったが。
読んで頂いた方々に感謝を。
次回は長めの文になります。来週土曜日更新予定です。




