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第3章 その15 その奴隷達を購入する


年末年始の連投イベ(笑)楽しんで頂いているでしょうか?





ルナマリアの登録を済ませ(何度もカードを出し入れしていた。気持ちは分からんでもない)、モリーさんが拠点の家を明日までに探しておくと言ってくれたので、ギルドを出て目的の店巡りだ。

まずは奴隷商店へ行く。ギルドからソコソコ距離がある為、ココが途中で根を上げるが無理矢理歩かせる。まぁ、小回復を掛けてやれば筋肉疲労や靴擦れなどは治るので頑張って貰う。『うわぁ〜、魔法だ〜』と妙にテンション上げてるココ。これから行く先の方が精神的にキツイと思うが…イレースとココは入口で待って貰って…お店の人に馬車を用意して貰うか。街中だけだからそんなに掛からないだろう。

奴隷商店に着いた時点で、ココが鼻を摘みながら『臭い、気持ち悪い』と訴えてきた。前世界で平和に過ごして来たツケみたいなものだ。

ココには少し威圧しながら


『この世界で生きてくならこの程度は日常茶飯事だよ。慣れなきゃ待ってるのは弄ばれるか、死しかない。迷い込んだとはいえ、生きたいならこの世界の事を学んで自らの糧にする事が一番だ』


と伝え、イレースさんにはココと二人で待ってて貰った。

天幕を潜り抜けると、丁度店員が目の前に…前に見た気がするな。誰だったか。


「いらっしゃいませ。当店では獣人から魔物まで…何処かで…三年前に…あれ?母子でし…た?」


あぁ、そうだね。ちょっと混乱もするよね。だって私は多少は背が伸びたとはいえ、普通の大人に比べればチビッコだし、エルフとして見られてるから三年前の事を思い出せたんだろう。それにルナマリアの姿が余りにもエミーに似てるから、勘違いしそうで。でも耳は頭の天辺には無かったものね。そりゃ三年も経っているんだし、記憶違いしそうなのも頷けるよ。


「お久しぶりです。後ろにいるのは、似てはいますが母ではなくルナマリア。獣人ですよ」

「え?あ?あ〜そうなんですね。あまりにも似ていましたから、てっきり。それでは改めて、本日は如何されますか?」

「奴隷が欲しいのだけど、手頃なのいるかな?」

「ふむ、そうですねぇ。なら以前に粉を掛けた、あの時の兄妹に会っていかれますか?」


ん?粉を掛けた…あの兄妹か!だって三年だよ!?もしかしてまだいるのか?


「やはりそうですか。首を長くしてお待ちしておりましたよ。一応、以前とは別室に移動させております。此方へどうぞ」


思ったよりも、この世界の奴隷の扱いは良いのか?街中で見掛ける首環付きなど、半数の者で眼が死んでいた。それに奴隷は売れてこそ商売足り得るのだ。流石に三年も売れ残っているとは思ってもいなかったが…居るとなれば私が買わねばならないだろう。高くなければ良いけど。


案内された場所は鉄格子は嵌っているが一部、部屋の様になっている。薄汚れた布切れではなく煎餅蒲団。着ている服も上下セパレートのシャツとショートパンツといった出で立ちだ。ちょっと呆れた様な顔を店主に向けたと思う。店主は苦笑いで頷く。だって、奴隷としての扱いに見えないんだよ。一応、格子扉の部屋ではあるんだが、待遇は高級奴隷っぽく見える。

詳細解析で見ると確かにこの二人だ。だが割に小綺麗にしてくれている。冷汗が頬を伝いながらも、値段を聞くと金貨二十四枚。高いのか安いのかイマイチ分からないが、安い範囲だろう。出来るだけ街中を歩けるだけの服装にして貰う様にお願いする。改めて見ると、兄の眼光は鋭くなったが騒ぐ事はなくなった様だ。妹は…な、涙を流している。え?何で?


「天使様、ようやく願いが叶うのですね。女神様、感謝します」


何故か祈りを捧げてらっしゃるのですが…何事なのか店主に顔を向けると、あれからずっと私を待ち続けていたんだそうだ。ナニソレ、コワイ。

仕度をして貰う間に、何気なく地図を見ると点滅をしている光点…それにエルフの文字がある。気になったので店主に聞く。


「此処にはエルフの奴隷もいるのかな?」

「…ええ、おりますよ。やはり同族は気になりますか?しかしアレは…」

「見せて貰いませんか?」

「……森の妖精殿には敵いませんねぇ。ただ、気分を害される事がない様にお願いしますよ」


と言って案内してくれる。ていうか『森の妖精』ってやけに広まっているなぁ。私ってそんなに目立つ存在なのか?。まぁ、今はいいか。

案内された其処はかなり小さい部屋で、格子もない普通の部屋だ。


ただ…


彼女を見て愕然とした。こんな状態でも商品とする事なのかと。


「彼女はエリスェール。才能を視るに優秀な精霊剣士で御座いました」


私も詳細解析で見ると、レベルは二十七、細剣術レベル五、家宰レベル三と才能だけ見ると優秀なのだが…。

その身体は全身の半分程が火傷に覆われており、両脚は太股から下、両腕が肘から先、そして両耳と欠損しており、髪は殆どが焼けて片目も見えないのでは無いだろうか。


「彼女は今、生きているのが不思議なくらいです。もって後一週間位と推測します。彼女は…」

「幾らだ!?」

「は?」

「彼女を幾らで売るか聞いている!」

「…商品としての価値(よめい)は殆どありませんので、先の二人と合わせて金貨三十枚で結構ですよ。しかし…」

お包み(おくるみ)状に出来るか?彼女を出来るだけ人目に触れさせたくはない」

「…本気なのですね。分かりました。上質なフード付きマントをサービスさせて頂きましょう。それに包めば宜しいかと」

「助かる。ルナマリア、ランドセルは私が背負う。もう一つ背負い袋を出すから、それに彼女を入れて背負ってくれるか?」

「うん、良いよ」『アルフさん、助けたいんだね?』

『正直、どこまで治せるか解らないけど…やるだけやってみたい。イレースさん達に説明が面倒だけど』


正直に言えば、この時のルナマリアの冷静さにも驚いていた。エリスェールさんの状態を見ても全く動じていなかったのだ。そういや盗賊達を殲滅した時も、平常心だった気がする。私でも後から手が震えたというのに。

この子は更なる修羅場を潜り抜けて来たのだろうか?でも今は非常に助かる。

新たに取り出した背負袋の中に、虎の子のタオルを折り畳んで敷き詰め、マントに包んだエリスェールさんを入れる。蓋をしない様に調節し、呼吸が出来るようにしてから中で小回復を掛けてあげると呼吸が優しくなった。


「カードをお出し下さい。奴隷譲渡をしますので」


登録の儀の様な盤が置かれた部屋に案内され、盤の上に掌を上にしてカードを出す。店主は首輪を三つ取り出して盤の上に置き、カタカタ操作をすると首輪が一瞬輝き消える。何処にいったのかと周りを見ると、兄妹の首にそれまで無かった首輪が装着されていた。物質転移って事なのだろうか?今は考えてる時間が惜しい。

店主に馬車を呼んで貰う様お願いすると、なんと自前の馬車と御者を用意してくれた。これには感謝だ。いずれまた買いに来る事を伝えると、お待ちしておりますとお見送りしてくれた。


御者さんに途中で、服飾店に寄ってもらい急ぎで服を買いに行く。一般的には中古の服を買うらしいが、やはり嫌気が差すだろうと既製品だが新品の服を、ココ合わせて四人分の服を数着づつ買う。


『私、お金持っていないんだけど〜』


無いのは当然だ。後で身体で払ってもらうから気にしなくていいって言ったら『小さくても私の身体目当てなのね〜』とおバカな事を言っていた。シィルは顔を赤くして何か呟いていたが、働いて返して貰うに決まっているだろう。




読んで頂いた方々に感謝を。


既に修正済ませていますが、兄妹の妹の名前をフィムから『シィル』に変更しています。語呂合わせではあるのですが。


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