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冀望
あらゆる分野において、二足のわらじを穿くことはできないのだろうか。
不肖未熟極まりなく、何事にも挑戦していきたいお年頃なのだが、果たしてどうするべきか。
専一に臨むべきか。多種多様な分野を横断するべきか。
うーむ、答えは出せない。
自分の成功の可能性は信じている。だからこそ、かえって実を結ばない可能性が心に浮かぶ。
多種多様な分野に臨まんとすることは、言い換えれば、飽きっぽいということではないか。
いろいろな方向へ足を踏み入れようとするからこそ、ほんとうに自分がやりたいことが見えてこないのではないか。
こんなこと、いくら考えても真っ当な解は導き出せないだろうから、青二才な私の考えはこうなる。
自分が楽しいと思う全ての方向へ。
楽しめることこそ至高だ。
ただし、とはいってもそれは生産活動でなくてはならない。自己完結的な快楽を求める自慰であってはならない。
しかし、このようなスタンスで生活が可能になるかどうかも、私はまだ知らない。むしろ惰眠を貪り性の限りを尽くす方が有意義となるかもしれない。
私は未だに夢を見ているのだ。覚める日は近い。




