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プロローグ
少女は異端だった。
この世界に生まれ出た瞬間から。
少女は昔絶望した。
一筋の光を見失って。
少女は手を差し延べる事を強いられた。
自分の『能力』を自覚したから。
少女は結局逃げ道がなかった。
逃避等出来ないのだ。
少女は再び絶望した。
だが、彼に出会った。
少年もまた異端だった。
自分の『目』を恨んでいた。
少年は無関心を装った。
それが自己防衛手段だった。
少年は強かった。
だが、それ故に脆かった。
少年も孤独だった。
気を許せる人等居なかった。
少年は諦めた。
そんな時、彼女出会った。
この出会いで、蒼と紅と黒だった世界が変わった。
この出会いで、二人は―