第70話 大型アップデート
Everdawn Online Ver.2.0 ――《星環の大地》
世界は、まだ終わりを知らない。
大都市ヴェルムスを中心に広がる大地――
その周囲には、古くから多くの国々が存在していた。
商人や旅人たちはそこで交易を結び、文化は絶えず行き交っていたが、そこへ至る道は、プレイヤーには閉ざされていた。
しかし今、世界を包んでいた霧が静かに晴れていく。
かつて越えられなかった境界が開かれ、プレイヤーたちは新たな国々へと足を踏み入れることができるようになった。
五つの国、それぞれが星のように輝き、ヴェルムスを中心に大地の環を描く。
自然と共に生きる王国、鋼の連邦、魔導の都、祈りの国、そして交易の自由都市。
それぞれの理想と文化が交わり、時にぶつかり合いながら、Everdawn Onlineの世界は、また新しい形を迎える。
――Everdawn Online、第二の時代、開幕。
■ 新国家群の開放
Ver.2.0《星環の大地》では、プレイヤーたちが新たに訪れることのできる五つの国が開放されます。それぞれの国は独自の文化と思想を持ち、ヴェルムスを中心に環のように連なっています。その景色と息づく人々の物語は、あなたの旅路に新たな色を添えるでしょう。未知の国々が、あなたを待っています。
――さあ、あなたの新たな旅を始めましょう。
・テイマー王国
緑と湖の大地に広がる、自然と共に生きる王国。果ての見えぬ森や流れる大河、澄んだ湖が幾重にも連なり、幻想的な雰囲気を有している。
王都ミレナールは巨大な聖樹を中心に築かれ、その枝葉が放つ淡い光が国中の空を染め上げる。昼は鳥たちの囀りと清流の音が響き、夜には森が淡い光の粒で満たされる。従魔が人と共に暮らす光景はこの国の日常であり、王族もまたテイマーとして古くから敬われている。
すべての命が寄り添い、息づく幻想的な大地を有するこの国は、まさに自然と共にある楽園である。
・鋼鉄連邦
連なる山脈と火山地帯に築かれた、鍛冶と軍事の連邦国家。
各地に点在する自治都市がそれぞれの防衛と生産を担い、中央の連邦議会がそれらを束ねる形で国を維持している。荒涼とした大地には絶えず鉄と硫黄の匂いが漂い、山々の裂け目から噴き上がる火柱が夜空を紅く染める。
街の至る所で槌音が響き、鉄を打つ音は祈りにも似たリズムとなって国全体を満たす。この国の民は己の腕と技こそを誇りとし、戦士も職人も同じ鉄の精神を宿す者として敬意を払われる。
鍛冶と戦がひとつに息づくこの地こそ、ヴァルダインの誇りである。
・魔導王国
浮遊都市と地上都市が共存する、知識と魔法の国。王族による統治のもと、魔法と学術の発展が国家の柱として掲げられている。
国の中心には王立学院がそびえ、各地の研究都市と連携しながら新たな魔導理論を生み出している。この国では、学問を修めることが最も高い誉れとされ、夜になると街そのものが魔力の流れに照らされ、幾何学の光が空に浮かぶ。
理性と幻想が調和するその光景こそ、エルフィンシアの象徴である。
・聖光教国
白亜の神殿都市を中心に栄える、祈りと信仰の国。“光の代行者”と呼ばれる教皇が国家と教会を統べ、人々は日々の生活の中に祈りを組み込みながら穏やかに暮らしている。
朝には鐘の音と共に聖歌が街を満たし、夕暮れには陽光が白い石畳を黄金に染め上げる。祈りの時間になると、都市全体が柔らかな金色の光に包まれ、通りを歩く者の影さえも祝福のように溶けていく。
静寂と規律の中に、穏やかな希望と赦しが息づく、光に護られた国と呼ぶにふさわしい地である。
・交易都市連合
五つの大河の合流地に広がる、自由と商業の都市連合。
数多の商人と職人たちが集い、あらゆる物と情報がここを経由して世界を巡る。
それぞれの自治都市が独自の文化と技術を持ち、代表者たちの評議によって方針が決められる。
昼は市場の喧騒と取引の声が街を満たし、夜になると無数の灯りが水面に揺れ、音楽と笑い声が途絶えることはない。風は常にどこかの街から新しい香りと商談を運び、この地を訪れる者は皆、自由と利益を追う商人としての血を覚える。
眠らない都市連合――その名の通り、ノーザン・マーチは世界で最も息づく市場である。
■ 新システムの実装
Ver.2.0《星環の大地》では、新たな国々の開放に伴い、プレイヤーの活動領域が大きく拡張されます。これまでよりも更に多くの要素が解放され、冒険・生活・交渉の自由度が飛躍的に向上します。
◆ 新職業システムの実装
新たに追加された各国の文化や環境に合わせ、数多くの専門職・戦闘職が実装されました。各国に根付く特色ある職業を通じて、プレイヤーはこれまでにない役割と生き方を選ぶことができます。
さらに、サブ職業枠が最大3つまで登録可能になりました。
これにより、たとえば「テイマー」でありながら「鍛冶師」や「薬師」としても活動できるなど、プレイヤーの生き方と戦略の幅が大きく広がります。
選んだ職業の組み合わせは、単なるステータスではなく、あなた自身の物語そのものとなるでしょう。
――世界のどこで、どんな生き方を選ぶかは、あなたの自由です。
◆ 交渉システムの拡張
Ver.2.0《星環の大地》では、NPCや組織とのやり取りをより現実的に再現する交渉システムが新たに実装されました。これまでの「信用システム」を基盤としながら、プレイヤーの言葉・態度・立場によって、相手の反応や結果が大きく変化するようになっています。
交渉は単なる取引や説得にとどまらず、行動次第では街の代表者として任命されたり、貴族として領地を持ち、国政に関わることすら可能になりました。職業・ 信用・過去の行動が交渉結果に影響し、誰とどう向き合うかによって、プレイヤーの立場そのものが変わっていきます。
これにより、プレイヤーとして生きるだけでなく、職人、商人、政治家、貴族、そして街を支える一市民としての道も開かれました。交渉は、ただの会話ではなく、生き方そのものを選ぶ行為となります。
――さあ、新しい大地で、なりたい自分を手に入れましょう。
世界は、もうあなたの言葉を待っています。
◆ ハウジングエリアの拡張
Ver.2.0《星環の大地》ではついに個人が自分の家を持つことが可能になりました。
大陸各地に新たな居住区と土地が開放され、プレイヤーは土地を購入して家を建てることも、すでに存在する物件を買い取り、暮らすこともできます。
立地や広さ、周囲の環境によって価格や条件は異なり、家を持つという行為そのものが、ひとつの生き方の選択となります。
湖畔の家、山間の工房、港町の屋敷――
どこに暮らすか、どんな家を選ぶかは、あなた次第。
NPCやプレイヤー同士の取引によって不動産市場も動き出し、この世界の経済と文化は新たな段階へと進化していきます。
そして、家は単なる拠点ではなく、帰る場所として機能し、NPCや従魔との交流、訪問者の受け入れなど、さまざまな生活が生まれていくでしょう。
――あなただけの帰る場所を探しましょう。
■ 運営からのメッセージ
Everdawn Online Ver.2.0《星環の大地》の実装にあたり、これまでこの世界を歩んでくださったすべてのプレイヤーの皆様に、心より感謝申し上げます。
新たな国々が門を開き、無数の物語が再び動き出します。
交わる文化、広がる大地、重なり合う意思――
そのどれもが、この世界を現実に限りなく近いもうひとつの現実へと押し上げていきます。
あなたがどの国を選び、どんな生き方を望むのか。
その選択ひとつひとつが、《Everdawn Online》という世界を形づくります。
私たち運営チームは、これからも皆様と共にこの世界を育て、見届けていきます。
どうか、この星環の大地で、それぞれの未来を歩んでください。
――新たな時代を共に。
Everdawn Online 運営チーム一同




