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喧嘩の行く末  作者: 胡桃
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胸の内に潜めた轟々たる恨みは己が悪魔故。

膨らんだ負の感情は彼女が触れる頬を通り、そしてどういう訳だか恨み辛みが落ち着いてしまう。


パタパタと頼りなく、水滴が落ちるだけだ。



「…もう、寝るのか。」



どんどん弱る彼女に、縋る声が出た。

もう格好つけてなど居られない。





『えぇ…。寝るだけよ。』


消えやしないから、安心なさいな。







「少しも安心できねぇんだよ、アホ天使。」







どうやら長年、数百年も続いた喧嘩の軍杯は、彼女に上がったようだった。


あぁ、そうだよ。

俺はお前の為ならすぐにでも膝を折って汚すさ。

ただの、弱い男だから。








最初から最後まで、彼女は受け入れる・・・・・天使で。


最初から最後まで、俺は奪う・・悪魔だった。










壊れる前に。

いっそ、いっそお前の魂を取り込んで。

そのままお前以上に苦しんで死んでしまいたい。


…しかし、殴られるのは勘弁。

こんなにも女々しい俺の裾を掴むのは、お前だけだよ、シューマ。俺がとち狂って翼をもがないように、願っておいてくれ。

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