盲愛
「如月」彼女は僕の事を先生と呼んだことは一度も無い、まるで月のように不確定で不安定な彼女は、美しく艶やかだった。
おおよそ日本人らしい黒髪、毛先は内側に巻かれ、動く度にふわりと揺れる
ただ、彼女の本当の美しさはそこじゃぁない
真っ白な包帯に隠された花のような薄紫の瞳
禁忌のこと言うにはあまりにも美しいその宝石
僕だけに見せてくれる宝石、誰の目にも触れさせない
例え、包帯が外れても彼女は景色を映さないのだから
その特異な病状により派遣された医師が僕だった、その宝石を見た瞬間彼女に囚われた
愛してるじゃない、愛されたいじゃない
ただ、所有(ほしい
それだけだった
紫原 拓(しはら たく
は少女に囚われて、溺れて行く
彼女と彼のその後の生活を知るものは、見たものは誰も居ない
秘恋だ