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転生魔法使いは射程2メートル  作者: ひでんのたれ
トーライ帝国編
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70話 思わぬ報告

テオ達から数時間遅れて帝都マクダリアに到着したクラウス一行。

街中は賑やかではあるが何か得たいのしれない空気が淀んでいるようなそんな感覚を持つ男がいた。そうバルジリア王国第一王子クラウスであった。


テオとルイーズは先に到着し反乱軍のリーダーでありトーライ帝国第一皇女ストレリチア=トーライと協力を取り付けているころだろうか?


「クラウス殿下こちらが本日の宿となります。」

帝国兵士の案内で、宿へと案内されたクラウスであるが警戒を怠ることはできない。


「ハクト。なにか罠のようなものはあるか?」

ハクトは首を左右に振りながら『ない』という反応を示す。

ハクトは野性的感覚で悪意のある視線や罠などを感知することができるようになっている。


クラウスは考える。


こうなると今すぐ何か起きるということはないと考えるべきか?考えられるのは『会談前』『会談中』『会談後』の3つ。

俺を暗殺するならば、内乱が起こらないといけない。やはり一番いいタイミングはどう考えても『会談後』。

会談が終わった安心感から気を抜くものは多い。その油断があるか?ないかでの暗殺の成功率は大きく変わるだろう。しかし俺は狙われているのを知っている。あえて罠へと入ってきたのだ。その油断はない。


会談は明後日。その間にできるだけ情報収集と反乱軍との連携をしておきたいものだ。



翌日のこと


「クラウス殿下!!報告です。」

「どうしたんだそんなに慌てて!」

「反乱軍からの報告が入りました。」

「なに?どういった内容だ!」


「テオ様が・・・テオ様が・・・」

なに?テオだと。まさかテオが・・・


「テオ様がご婚約なさいました!」

やられた・・・ん?・・・なんだって?


「すまない。もう一度いいか?」

「はい!テオ様がご婚約なさいました!」

腹の奥からフツフツと湧きあがるこの感情そうこれは愉快な感情だ!


「あっはっは!クックック!」

これは笑いが止まらない。まさかのテオが婚約だと!この状況でそう来るか。

「まったくあいつはいつも俺を笑わせてくれる!」

どれだけ斜め上のことをやってのけるのか、面白すぎるだろう。


「して、相手は誰だ?」

「それがルイーズ嬢とのことです。」

伝令に来たあの娘か。しかし何がどうすればこういった結果になるんだ?考えても考えてもその答えがでない。だからこそテオは興味深いのだ。いつも俺を退屈から解放してくれる。愉快な友ができたものだ!


「ほかに報告は?」

「いえ一大事とのことで受けた報告がこのことだったのです。」


「ふっ確かに一大事だな。特にテオにとって!クックック」

ダメだ笑いが止まらない。しかしいい意味で肩の力は抜けたのかもしれないな。


トントントン


「レニーとウェンディーっすクラウスさん入ります。」

「ああ!どうぞ!」

そういってレニーとウェンディーが二人揃って宿の俺の部屋へと入ってきた。


「どうしたっすか?」

「ん!・・・なにかあった?」

二人は心配そうに俺に声をかけてきた。


「緊急報告だ!」


ピシッ!!緊張した空気が張り詰める。レニーとウェンディーはなにか大事があったのではないかと背筋を伸ばす。


「・・・実はテオがな」

・・・。

・・・。

・・・。


「婚約したそうだ!」


「師匠が婚約?」

「・・・ん?」

こういう反応になるのが普通だよな。今の状況を分かっているのであれば当然こうなるのだ。


「どういうことっすか?」

「ん!詳しく説明する。」


~ということだ!


「まじっすか師匠!この展開燃えるっす!」

「ん!・・・ずるい」

レニーは相変わらずだな。ウェンディーは『ずるい』?


「ウェンディーは好きな者がいるのか?」

「・・・。」

うつむいて顔を赤くする。これはひょっとしてひょっとするのではないか?


俺はウェンディーの耳元で囁くように

「一夫多妻制は認められている。諦めるな」

と少しおせっかいかもしれないが声をかけた。するとウェンディーは恥ずかしそうにしながらも頷いたのだ。


----------------------------------

これは昨夜反乱軍の救護室での出来事である。

僕、ルイーズは決闘で気絶をさせたルイーズの父でもあるマキアのお見舞いに来ている。


トントン


扉を開け僕たちに気づいたマキアは僕に言った言葉がこうであった。

「おい小僧!いやテオといったか!」

「はい!」

「今日からお前はルイーズの婚約者だ!」


「「えっ!」」

僕とルイーズ声がハモった。

なぜだ・・・なぜこうなった・・・。どこをどうすればこんなことになるんだ?


「娘を弱いやつには任せられん。テオお前は強い。」

「俺は決めていたんだ!俺に勝ったものに娘を嫁がせると!」

そんな勝手な・・・。僕の意思は?そもそも娘の意思が入ってないじゃないか・・・。


「ですがお父様」


「いいではないか!別に嫌いではないのだろう?」

「・・・まあ~それはそうですが・・・」

僕のほうに視線をやりながらそう答えるルイーズ。


「大事に育てた生娘だ身分も申し分ないだろうし悪い話じゃないだろう?」

「ですが娘さんの意思はどうなるのですか?」


「見てみろ。これが嫌な顔をしている女の顔か?」

・・・。

顔を真っ赤にし涙目になっているルイーズ。なぜ涙目なの・・・なんだか一人悪者になっているような・・・。


「既にお前に惚れている顔ではないか」

「よし決めた!今日からお前はルイーズの婚約者だ!」

これは・・・引けない・・・。いろんな意味でこの親父強引すぎるだろう。ここまでされてルイーズの今にも泣きだしそうな顔を見ると断れない。

「わかりました。お受けします。」

その言葉を聞いたルイーズは顔は赤いが涙目から明るく輝くような笑顔を僕に向けてきた。


そしてその夜、反乱軍の隠れ家では、『テオとルイーズの婚約披露パーティー』が行われ大いに盛り上がったのだ。


このことがクラウスたちに知られたら・・・また面白がられるんだろうな・・・。

その予想は見事に当たったのだった。





いつも読んでいただきありがとうございます。

テオそしてルイーズの身に起こった思わぬ展開。

ルイーズがテオの婚約者となりました!


メインヒロインキターーーーー!

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