38話 新しいスキルを知る
卒業コロッセウム本選トーナメント第一回戦が終わり、勝者は各々に二回戦に向けての準備をその夜はしていた。
魔法の復習をする者、作戦を考える者、今日の疲れを取る為早めに就寝する者、いつものルーティーンをやる者など、それぞれがベストを尽くすための時間を過ごしている。
テオはその夜、本選トーナメントが開始される前のことを思い出していた。神に祈りメリッサと会話し、与えられたスキルのことである。
一つは『腕力強化』、そしてもう一つは『第六感』である。
腕力強化については、魔法の射程が短いならば魔力じゃなく
「肉体的な力で投げればいいじゃないか?」
ということで追加する形となった。
そしてもう一つの『第六感』はというと、メリッサのいるところから転送される瞬間に次いでのように、
「つけとくから!」
と言われそのまま闘技場の舞台上に戻されてしまったのだ。それゆえにまだ効果のほどはチェックできていない。
そして今のテオのステータスは次のようになっている。
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名前:テオ=イシュタル
職業:前衛魔法使い
HP:698 MP:8830
力:60
耐久:423
敏捷:339
魔力:219840
剣術才能値:1
槍術才能値:0
格闘才能値:7
魔法才能値:16
加護
神の手
特殊スキル
魔法才能限界突破
魔物意思疎通
第六感
スキル
アイテムボックス
魔法成長促進
鑑定
咆哮恐怖耐性
腕力強化
称号:マジックマスター(仮)
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このようなステータスとなっている。テオもここ2年で随分と成長をしたのだ。
魔法才能値は最大で【Lv10】
しかしテオには魔法才能限界突破というものがある為、さらに成長し続けることができる。
すでにレベルLv16となっており人類の限界を突破している。
スキルでいうと、『魔物意思疎通』が使い魔限定ではなくなったことだ。この学園で学ぶうちに制限が解除されてた。
そして今回メリッサから授かった『腕力強化』と『第六感』である。
この第六感の効果は【危険を予測することができる。また瀕死の状態になったときに能力値100倍アップ。】
この説明を見たテオは、
「な・・・なんじゃこりゃーーーーーー!」
僕はつい取り乱してしまった。これは・・・なんというスキルだ!さすが『第六感』様じゃないですか?
危険を予測するということは、いわゆる『未来予知』ということではなかろうか?
ハッとしながら僕はそう考えている。
僕の第一回戦では特に『物理的なダメージ』は受けていないので、『第六感』を取得しているという実感は全くない。
ええ・・・まー『精神的ダメージ』でヘトヘトなんですけどね。
一人ジト目になりながら母上がキャーキャー言いながら息子自慢していたことを思い返す。
後は今は既に夜遅いし試すことができないけど、『腕力強化』が使えるか?使えないのか?
明日の朝にでも試してみることにしよう。
「よし!」
「そろそろキリもいいしもう寝よう。」
僕はベットに入りそのまま眠りへとついた。
・・・チュンチュンチュン
「テオ様おはようござ・・・」
テオ専属戦闘メイドのリザは何もないところで躓き、僕の脇腹にエルボーが・・・
当たらない。
倒れそうになったリザのエルボーを軽くいなしつつ優しく抱きしめる。
「おはようリザ!大丈夫?」
「・・・あっあっ!おはようございますですです。」
「ごめんなさいですです。」
少しモジモジとし、頬を赤らめながらリザが言った。
「いいよ!いつものことだからね。」
そう、リザはメイドであり暗殺者なのだが、メイドの時のドジっ子ぶりは類を見ないほどに凄まじいのだ。
しかしなんだろう?今日はリザのエルボーを喰らわずに済んだ。
なんだか頭の中に電気が走ったような、虫の知らせがあったような『ピーン』と頭の中でなにかを感じ取り、目覚めて避けることができたのだ。
「・・・まさかこれが第六感の・・・。」
顎に手をやり僕は予想した。もしこれならばかなり強いし、近接戦中心の僕の戦闘スタイルとの相性は間違いなくいい。思いもよらぬところで『第六感』の氷山の一角を知ることができた。
すがすがしい朝。屋敷の庭で腕力強化を試してみることにした。
まずは簡単な魔法で、ファイアーボールを投げてみることにした。
『テオ選手大きく振りかぶって第一球投げました!!!!!!!!!!』
『大きく外れた!大暴投だーー!』
そんな解説の声が聞こえてくるような方向に飛んで行ってしまった。
ドカーーーーーン
しかも・・・
「あーこれは・・・。」
僕はあれやこれやと少しずつ工夫しながら投げてみた。
ピンポイントで狙えと言われると難しいかもしれない。ただし魔法攻撃の威力は最大で100倍と調整できるようになってきたため威力による効果範囲を広くもできるし、やや狭めたいときには込める魔力量を少なくすることで魔法攻撃の威力による効果範囲を狭くすることもできる。
その為攻撃魔法威力による効果範囲内に攻撃を当てたい対象がいれば問題はない。
が僕のコントロールが悪い。変な方向に投げて関係ない人や物を巻き添えにする恐れがより一層高まる気がしている。
また属性による相性も改めて感じることとなった。
火、風そして一部の水魔法、雷の場合、魔力量を少なくした場合、距離によっては途中で消えるのだ。その為魔力の量を少なくするという選択肢を取れない。
『空気抵抗が関係するのだろうか?』そんな予測を立ててみた。
威力関係なくぶっ放すというのであれば問題ないけど、それをやると魔王街道まっしぐらだ。
逆に使いやすいのが、土魔法と一部の水魔法だ。一部とは氷系統の魔法である。固体として使う魔法とは『腕力強化』は相性がいい。調整できるしピンポイントで狙いやすい。
・・・が・・・僕の投球コントロールが悪い・・・。
うんこれは頑張って練習するしかないな。
光と闇に関しては、なんだかよくわからないというのが正直なところである。
この2つの属性は投げるととにかく遅い・・・。
ふわふわしながら飛んでいくのだ。魔力量を増やしても減らしてふわふわと風船が上空に上がるようにゆっくりと飛んでいくのだ。
実際の戦闘で使うとなると正直いらないこです。
なんだと!とどこからか怒られてしまいそうだけど。
「ふぅ~!とりあえず今はこんなもんかな!」
僕は一息ついて朝の実験を終えたのだった。
いつも読んでいただきありがとうございます。
明日も18時に39話投稿となります。




