2話 僕の名前はテオです
テオ3歳になりました。
テオ3歳
テオってだれ?そう僕です。神の手により間違って死亡した日本人近衛理斗の異世界ネーム。
テオ=イシュタル
父
ウォルター=イシュタル
母
アメリア=イシュタル
の三男として産まれたのが僕テオである。ちなみに子爵家である。
学習にも熱心な両親であり、剣術、魔法などの書物が豊富にある。これは日本での知識、記憶のある僕からすると宝の宝庫であり、文字が読めるようになってからはこっそりと書庫へ入り浸っている。
なにせこの世界では魔法や剣術は5歳から学ぶということらしく、そこまで待てない僕は、こうやってこっそりと独学で学ぶしかないのだ。
魔法とは体の中を流れる魔力を感知することで使うことができる。
魔法を使うには才能が必要であり、誰しも少しは魔力があるものである。
しかしごくまれに魔力なしという者がおり地域によっては侮蔑の対象となることもある。世知辛いですね。
なるほど!魔法って使える人が多いんだね。ただ使える魔法の強さには大きな違いがあるようだ。
例えば魔法才能値が1であれば、マッチ棒ぐらいの炎しかだせないらしい。訓練すれば才能値は上がるが、元々1だと魔法職として才能を伸ばそうとしても平均値の4まで行くことが難しいらしい。
平均値すら届くのが困難なのに魔法技術を磨いたところで平凡以下。それならば別のことを学んだほうがよいと思うのは当然である。
それゆえに魔法才能値が低い場合剣術などの物理攻撃中心の修行をするようだ。
「魔法才能値恐ろしや!」
「ステータス確認して1だったらいきなり魔法終了モードとかある意味酷過ぎない!?」
かくいう僕はというと
【魔法才能値:7】
そしてこの才能値最大10を限界突破で超えることができる。
まーそのおかげかわからないが
【剣術才能値:1】
はい!終わりました。剣術終了のお知らせです。まっいいさ。魔法を使いたかったんだ!魔法が嬉しいんだよ。
【槍術才能値:0】
はい!無能評価いただきました。
【格闘才能値:4】
これは平均値はあるし期待できるのではないだろうか?
「気を取り直して魔法の練習っと!」
「指に魔力を集めて炎をイメージするっと!」
ボワッ!!!!
「うわっ!!」
天井まで届くのではないかと思うほど大きな炎が立ち上った。そんなに魔力を込めてはいないと思ったんだけどこめすぎたのかな?
「何この大きさ!これ外でやらないと火事になるって」
3歳の子供の魔法により火遊びにより屋敷全焼。
なんてことになったらいろんな意味で肩身が狭い。魔法の基本練習でこうなると火は室内で使わないほうがいいな。
次からは魔法を使った練習するときは外でこっそりとやろう。
そう誓う僕であった。
この日から僕は毎日魔法の練習をやっている。
魔力操作やイメージの構築。日本での知識をフル活用し訓練をする。魔法以外にも格闘の才能値も4ということもあり、体を鍛えることも忘れない。
魔力操作でわかったことがある。
例えば火の魔法。これは魔力を込める量によって同じ魔法でも色が変わる。
威力が小さい順だと、『赤→橙色→青』というように日本でいう化学と同じ現象が起こる。
魔法には化学の知識が役立つようだ。そうなると今この世界では化学はほとんど知られていないことを考えるとやっぱりチートなのだ。
それにしても魔法は面白い。これまでの世界では使うことができなかったということもあるかもしれないけれど、これぞファンタジー。
胸躍る世界がここにはある。
僕は魔法に没頭し、魔法技術が驚異的に伸びていくのであった。
しばらく短い話が続きます!