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真魔界猫物語  作者: ねこぱんちw
7/8

第6話『白の司祭』

久しぶりの更新よ。


書いていたら一回消えたのがショックだったわ・・・


途中保存機能追加してちょうだい・・・



今日も教会の鐘が鳴る。


ここは、クリスタの町の北西。


貧民街の近くにある少し寂れた教会。


私の名は「クーリィ・D・ダブリス」。


魔人族の貴族、ダブリス公爵家の三男として生まれた。


しかし、先祖帰りのアルビノとして生まれたことが私を不幸にした・・・


先祖帰りの私には人に見えない物が見えたり、他人より強力な魔力があったりし


た。


魔人族至上主義の「デモニア教団」が私を神子にしようとしたり、魔人族純潔派の


貴族たちが純潔の子孫を作ろうと、私を誘拐したりした・・・


私は、家族以外の魔人族が信じられなくなった・・・


そんな私の心を救ってくれたのはゼロス教だった。


ゼロス教、獣魔族が多く信奉するその宗教は、全ての魔族に愛を!を掲げる宗教


だった。


私はその宗教の教えと信者たちに触れる事で心を救ってもらった。


今、私はゼロス教の司祭として、かつての恩返しをしている。


『司祭』おはよう、シスターテレサ。


私と共に、このゼロス教会クリスタ支部を手伝ってくれる兎魔族の女性。


彼女の協力もあり、教会と孤児院を維持している。


今日もいつものように教会の清掃、そして孤児院の子供たちの食事の用意から一日


が始まる。


教会と孤児院の維持にはお金が掛かる。


しかし、家の力は使いたくない。


私はどうしたらいいのだろう・・・


主よ、どうかお導きください・・・


そんな私に語りかける声が聞こえた・・・


『???』まもなく汝は出会うであろう!


まさか、応えていただけるとは!


主のおっしゃる出会いとは如何なるものか、私は待つことにした。


さて、そんな神のお告げ?なんて知らないアタシはギルドを目指して移動していた


わ・・・


報告報告~っと・・・


赤ん坊を抱えてギルドへ。


あら?みんなの視線を感じるわ?


『冒険者A』おい、アノ噂は本当だったんだな・・・


『冒険者B』ノブハル、恐ろしい奴・・・


『冒険者C』いくらなんでも数日だぞ!?


『冒険者A・B』アイツならありえる!!


何のことかしら???


気にせず、奥の受付へ。


ノルンはっと・・・


いたいた。


『ヴィンセン』ノルン、例のクエストの報告なんだけど・・・


話を続けることは出来なかったわ・・・


何故かって?


ノルンにいきなりカウンター越しに胸倉を掴まれたからよ・・・


『ノルン』あなただけは違うって信じていたのに・・・


『ノルン』この、裏切り者!!!


ちょっとノルン!?


苦しい・・・


息が・・・


アタシをガクガク揺す振りながらマシンガントークモードで続けるノルン・・・


ちょっと、ギルド職員、見てないで助けなさいよ!?


『ノルン』誰も彼もあたしより先に結婚して!!


『ノルン』何、子供の自慢?


『ノルン』どうせあたしは結婚できませんよ!!


ノルンの目は黄色に濁っていたわ・・・


ノルンに揺さぶられ、折角ご機嫌だった赤ん坊が泣き出す始末・・・


『赤ん坊』ミュウミュウミュウッ・・・


ギルド内は大混乱だったわ・・・


そんなアタシに救いの手が!?


ノルンの背後につかつかと歩み寄り、ノルンの頭に一撃!


『謎の女性』ギルド職員が何をやっているの?


『謎の女性』その手を離しなさいノルン!!


女性を見たノルンが凍りつく・・・


『ノルン』ギ・・ギルドマスター・・・


この人がここのギルドマスターなのね・・・


取りあえず助かったわ・・・


一息ついてじっと観察。


ノブハルさん好みのボンキュボンなオトナな女性。


この人、魔人族だわ。


銀色の髪に紫暗の瞳。


かなりの高位だわね・・・


『謎の女性』うちの職員が迷惑をおかけしました。私はこのギルドのギルドマス


ターの「エリシア」と申します。


『エリシア』報告については、私の部屋でお聞きしたいのですがよろしいかしら?


こんな注目された状態じゃね・・・


肯いて、彼女に着いていったわ。


『ノルン』(あたしは悪くない悪くない)


あんたが悪い!!


ギルドマスターの部屋のソファに座り、クエストの報告開始。


『エリシア』それでは報告をお願いします。


アレやってみようかしら?


アタシのいたずら心がムクムクと・・・


古典的表現は通じるのかしら?


『ヴィンセン』実は、カクカクシカジカで・・・


あたしの発言を聞いたギルドマスターの笑顔が怖いわ・・・


『エリシア』ま・じ・め・に・お願いします!


ダメでした・・・


ランクアップクエストの件、そして村に異常種が出現した件、この子だけが生き


残った件を淡々と報告したわ。


部屋の中で報告を聞いていたノルンが泣いてるわ・・・


きっとアタシの子供じゃないって安心したのね・・・


『エリシア』一緒に行ったノブハルさんはどうしました?


やっぱり聞かれるわよね・・・


『ヴィンセン』南で異常種が出たとかで、姉様が助っ人として連れて行ったわ。


『エリシア』姉様とは何方ですか?


『ヴィンセン』「暴君ネロ」って言えばわかるかしら?


後ろでノルンが驚愕の顔をしているわ・・・


『ノルン』ちょっと、ちょっとヴィンセン、『暴君様」があなたの姉!?


何かしら五月蝿いわね・・・


興奮状態再びかしら?


『ノルン』「暴君様」は数少ないゴールドランクの冒険者よ!


『ノルン』それがあなたの姉だ何て信じられないわ!!


うん、ノルン、後でしっかり決着付けましょう!!


一触即発の空気が流れたわ・・・


『エリシア』コホン、それではシトリン村には浄化が必要ってことでいいのね?


華麗にスルーするギルドマスターさま・・・


『ヴィンセン』ノブハルさんの話だとそう言ってたわ。


『ヴィンセン』あれだけ人やスノーウルフが死んだわけだし、何が起こっても不思


議じゃないわ・・・


何せ村中血だらけだったものね・・・


『エリシア』では、ギルドの方で浄化依頼を出しておきます。


『エリシア』後は何かありますか?


『ヴィンセン』ノルンへの処罰と、アタシのランクアップの話と、この子を預けた


いんで孤児院を紹介してちょうだい!


じーっとアタシを見つめる赤ん坊。


可愛いんだけど、アタシは冒険者、あんたのお世話は出来ないのよ・・・


『エリシア』ランクアップは間違いなく手配します。孤児院の方の紹介状は私が書


きましょう。


その場で紹介状を書いてもらったわ。


『エリシア』ランクアップは受付で行うのでギルドカードを持って明日にで来てく


ださい。


『エリシア』ノルンについては奉仕活動2週間でいかがでしょう?


ノルンがガックリと項垂れているわ。


『ヴィンセン』それでお願いするわ。


『エリシア』それではこれで解散とします。報告ありがとうございました。


退出し、紹介所を持って孤児院を目指すアタシ。


えーっと北西北西っと・・・


あれかしら?


真っ白い教会が見えてきたわ。


ちょーーっと寂れてる?


大丈夫かしら?


教会のドアをノックノック・・・


『シスター』はい、どちら様でしょう?


兎魔族の女性が出てきたわ。


『ヴィンセン』すいません、こちらに孤児院があるとギルドで聞いた来たのだけど


あってるかしら?


紹介状を見せるアタシ。


『シスター』ギルドマスターからの紹介ですね。こちらにどうぞ。


中に通されたわ。


外はアレだけど中は綺麗ね。


『シスター』それで孤児院で預かるのはその子ですか?


『ヴィンセン』えぇ、シトリン村で唯一の生き残りなのよ。お願いするわ。


シスターにそっと渡そうとすると泣き出す赤ん坊・・・


あぁ面倒なことに・・・


仕方ない・・・


『ヴィンセン』さあ、泣くのはお止め~、顔を上げて~


『ヴィンセン』この空を見上げてごらん~


『ヴィンセン』君をずっと見つめている~、星々が煌くよ~


即興で子守唄を作って聞かせるアタシ・・・


うん、無事?眠ったみたいね。


『シスター』すごいですね・・・


『ヴィンセン』そう?アドリブだからたいしたこと無いわよ。


そのとき、奥の扉から一人の司祭が現れたわ。


『司祭』どうしました、シスターテレサ?


『シスターテレサ』クーリィ司祭さま、孤児院の入寮者を預かっていたところで


す。


私の方を見た司祭さまが固まる・・・


えーっと、何かしたかしら?


この時、私は今朝のお告げを思い出していた。


そして、彼女から溢れるオーラを見て、確信に変わった。


彼女こそが出会うべき人物だと!


『クーリィ司祭』この子は孤児院でお預かりします。それで、あなたに少々お願い


があるのですが・・・


何かしら・・・


『クーリィ司祭』この教会も維持するのが大変でして、出来ましたら私とパーティ


を組んで討伐依頼をして欲しいのですが、いかがでしょうか?


孤児院と教会の両方の維持費ですものね・・・


まあ、話はわかるんだけど・・・


何でアタシ?


『ヴィンセン』初対面の人間に命を預けることになっても大丈夫なのかしら?


『クーリィ司祭』はい、あなたなら大丈夫だと判断しました。


『クーリィ司祭』お願いできませんか?


まあ、アタシも一人預けるわけだし、そのくらいの協力ならいいかしら?


『ヴィンセン』討伐依頼の報酬を半分、素材は全部あなたでどうかしら?


条件を提示してみたわ。


『クーリィ司祭』そんなによろしいのですか?


『ヴィンセン』アタシも一人預けたし、それに子供たちはいっぱい食べるでしょ?


そしてあることを思い出すアタシ!


『ヴィンセン』そうだ、クーリィ司祭、浄化は出来るのかしら?


『クーリィ司祭』問題ありません!浄化は得意ですが何か?


『ヴィンセン』カクカクシカジカ・・・


古典的表現リトライ!


『クーリィ司祭』そんなことが!?では、浄化依頼が出ているのですね!


通じた!?ギルドマスターには通じなかったのに・・・


『ヴィンセン』コホン、それで一緒にそれを受けないかしら?


『クーリィ司祭』しかし、村に行くのに数日かかりますよね。孤児院が心配で


す・・・


アタシはひらめいたわ!!


『ヴィンセン』ここに帰還スクロールがあるわ。これならすぐに行って帰ってこれ


るわ!浄化はどのくらい掛かるのかしら?


『クーリィ司祭』浄化だけなら10分もあれば可能です!


『ヴィンセン』じゃあ決まりね!すぐ行きましょ!


『クーリィ司祭』では、用意して来ます!


トントン拍子に事が進むわね。


何かの意思を疑いたくなるわ・・・


まあ気にしない方向で・・・


二人でギルドに直行!


『ヴィンセン』ノルン!浄化依頼ちょうだい!


『ノルン』えっ!?ヴィンセン、浄化出来るの!?


もしもし、接客業でしょ・・・


素が出てるわよ・・・


『ヴィンセン』クーリィ司祭と行くから大丈夫よ!


『ノルン』納得したわ。それではこれにサインを!


依頼を受けて早速パーティを編成!


いざ、元シトリン村へ

環境維持結界が壊れているので、村は半分以上雪に飲み込まれていたわ・・・


『ヴィンセン』クーリィ司祭、こんな状態だけど大丈夫?


村の中央部の結界発生装置跡地に転移して来たアタシたち。


次はクーリィ司祭の腕の見せ所ね!


『クーリィ司祭』問題ありません!ここは村の中心地みたいですし、ここから範囲


を広げて浄化を行います!


頼れる司祭様ってかっこいいわね!


手に持った十字架を掲げ、呪文を詠唱するクーリィ司祭。


『クーリィ司祭』闇と憎しみに囚われし魂よ!


『クーリィ司祭』汝の魂に救済を!!


『クーリィ司祭』浄化!!!!


クーリィ司祭を中心に光の円が描かれ、それが村全体を包むように広がって行


く・・・


そして、村のあちこちの地面から光が湧き上がり、人々を形作っていく・・・


人々は一礼し、ある者は手を振ってから天へと上って行く・・・


これが浄化・・・


すごいもの見たわ・・・


アタシの耳にあの母親の声が聞こえたは・・


『母親』娘を助けてくれてありがとう。あの子の名前は「ルウ」です。


『母親』お願いいたします。


アタシに頭を下げてから天へと上って行ったわ・・・


あの子の名前については司祭さまに報告ね。


『クーリィ司祭』終わりました。


かなりの魔力を使ったらしく、肩で息をしているわ・・・


『ヴィンセン』じゃあ戻りましょ!


帰還スクロールで町へとUターン!


ギルドに報告して、報酬GETよ!


『ヴィンセン』はいこれ!司祭さまの分!


ごっそりと報酬を司祭さまに渡すアタシ。


『クーリィ司祭』こんなには・・・


『ヴィンセン』取り分は6:4!アタシはあなたを連れて行っただけ!


『ヴィンセン』だからあなたが多くもらうのが当然でしょ?


『クーリィ司祭』わかりました。ありがたく頂きます。


『クーリィ司祭』どうかこれからは「クーリィ」と呼んでください。


ちょっと照れながら言って来る司祭さま。


『ヴィンセン』りょーかい!クーリィ、これからよろしく!


こうして、アタシはパーティメンバーを手に入れたわ!


取りあえず目標は教会の修繕費&孤児院の食費稼ぎかしら?


それでは次回にwねこぱーーんちw




























「謎の女」あらあらまあまあうふふ♪私の出番ね♪


「謎の少女」魔界のアイドルの出番ですにゃ♪


「謎の女」次回『真魔界猫物語』もう1人の姉にねこぱーーんちw


「ヴィンセン」ちょっ!?何で後書きにいるのよ!?


「ヴィンセン」それ、アタシのセリフ・・・

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