第5話『ランクアップクエスト』
本日2回目の投稿よw
時間があるときにやらなきゃね@@
すっかり”ねこぱんち”が板についてきたアタシ・・・
ちぃぃ、ノブハルさん、ロリコンのくせに生意気だわ・・・
あること無いこと広めてやるんだから、覚えておきなさいよ!!
憂鬱な気分でギルドへ。
ノルンはいるかしら?
「おはようノルン。何かお仕事あるかしら?」
「おはようヴィンセン。あなたにランクアップクエストが出てるわよ!」
あら、そんなことになっていたのね。
「それで?ランクアップクエストは何をすればいいのかしら?」
「上級冒険者と一緒に討伐クエストを受けてもらいます。この町から離れてのクエストになります。遠征って思ってくださって結構です。」
吹雪の中、移動しつつクエストをこなすのね・・・
色々と準備が必要だわ・・・
主に防寒装備とか防寒装備とか食料とか食料とか・・・
「それで、上級冒険者は誰か頼まなきゃいけないのよね?」
そんな知り合い、誰かいたかしら?
小首をかしげて悩む私・・・
そんなアタシにクスクス笑いながら説明してくるノルン。
「あら、それならノブハルさんが担当するって言ってましたよ。」
「聞いてないわよ・・・」
もう、決まっていたみたいね・・・
そこにやって来るいつもの人・・・
「あはははっ、”ねこぱんち”準備は出来ているでござるよ!!」
満面の笑顔でやって来るノブハルさん・・・
すぐに出発することになりそうだわ・・・
「それで、詳しいクエスト内容は?」
ノルンに肝心のクエストの話を聞いてみたわ。
「このクリスタの町から北に3日行った先にあるシトリン村からスノーウルフの討伐以来が出ています。2人でそちらに向かってください。詳しい説明は村長さんに聞いてください。」
スノーウルフ、群れを作って行動する害獣指定の魔獣ね・・・
急がないと村が危ないかしら?
そんなアタシの気持ちが顔に出ていたのか、ノブハルさんが話しかけてきたわ。
「大丈夫でござる!某の馬で行くから間に合うでござる!」
ノブハルさんの馬!?
2mオーバーのノブハルさんの馬って・・・
「早速、出発するでござる!今、馬を連れてくるでござる!」
アタシも旅の準備に戻り、再びギルド前へ。
ギルドの外で待っていると、巨大な馬を引き連れてノブハルさんがやって来た
わ・・・
何処の世紀末覇者!?
そこには8本足の漆黒の巨大馬の姿が・・・
「お待たせしたでござる!某の自慢の愛馬、黒王丸でござる!さあ、某の後ろにしっかりと捕まっているでござる!」!
ノブハルさんに手を貸してもらい、ノブハルさんの背中に抱きつく形で馬に乗り、出発するアタシたち。
吹雪の中を疾走する巨大馬。
こんな馬がいたのね・・・
驚くべき速さだわ・・・
これならかなり早く村に到着できそうだわ。
途中、穴を堀り、風除けのカマクラを作り、休息。
風除けを増設するノブハルさんを見つつ、料理の準備を始めるアタシ。
「キューブ!」
キューブとは、冒険者になって最初にギルドで教わる空間魔法のことよ。
ランクごとに持てる数は違うけど、同じ物ならスタックして99個までしまえる便利な魔法よ。
食品なら鮮度もそのままでとっても重宝するわ。
まずは、鍋とヤカンね。
続いて食材。
食材は、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、ブロックベーコン、しょうがにしま
しょ。
本日のメニューはポトフがいいわね。
本当はタマネギも入れたいのだけど、アタシも一応猫だし・・・
タマネギで死亡は嫌よね・・・
雪を鍋とヤカンに入れ、火をかけるアタシ。
そして、材料をザクザクと。
食事の用意をするアタシを不思議そうに見るノブハルさん。
「ねこぱんちは料理が出来たのでござるか?」
どういう意味かしら!?
「嫌なら食べなくてもいいのよ?」
にこやかに言ってあげたわ!
「い、いただくでござる!!」
ノブハルさんをからかった後は、料理再開♪
大きめ野菜をグツグツと煮込み、そこへ固形スープのを投入。
塩気はベーコンで十分!(お好みでソーセージもOK!)
野菜の甘さと相まって美味しいのよ!
隠し味にしょうがを摩り下ろして入れると温まるわ!
追加で黒胡椒を少々!
ポトフはこれでOK!
続いて、大きなチーズを取り出し、表面を炙る。
別に取り出した丸パンを半分に切り、そこへ溶けたチーズを挟んでチーズサンドの完成!
「おまたせ!ノブハルさん、出来たわよ!」
「御意!!」
恐る恐る、ポトフを口にするノブハルさん・・・
全く失礼な!
「はふぅ、温まるでござる!ねこぱんちは料理が上手いのでござるな!」
「料理くらい普通でしょ?それに料理当番もあるから、作れないと困るのよ!」
「料理当番?ご兄弟がいるのでござるか?」
「姉様が1人いるわ。ノブハルさんは?」
ちょっと考え込むそぶりを見せてから・・・
「某はいっぱいいるでござるよ!」
そんな会話をしつつ、食事を続けたわ。
食事も終り、交代で仮眠を取ることに。
先に寝ることになったので、一応入り口に罠を・・・
鋼糸を入り口に仕掛け、入ってきたらスパッと切れるように仕込んだわ。
夜這いはノーサンキュー!!
テントに入り、毛布に包まるアタシ、これで安全♪
「ねこぱんち、そろそろ交代の・・・ギャーーーッ!!」
あっ、のぶはるさんが罠にかかったみたい・・・
まあ、いいわよね?
鋼糸を歯で受け止めるノブハルさん・・・
「某を殺す気でござるか!?危なかったでござるよ!」
「返事が無いのに押し入る方が悪いのよ!」
ブーブー文句を言うノブハルさんと交代し、夜の番。
さて、朝食メニューを考えましょ。
昨日のベーコンを厚切りにして、ソテー。
それと再びチーズの出番ね。
両方をパンに挟んで食べましょ!
朝からボリュームがあってもいいわよね?
朝からボリューム満点サンドイッチの朝食を済ませ、再出発!
この馬の速度ならお昼くらいには村が見えるかしら?
どのくらいで村は見えるかしら?
うん?
進行方向から、風に乗って血の臭いが・・・
「ノブハルさん!!血の臭いがするわ!!!」
「まずい事態になっているみたいでござるな!飛ばすでござる!!」
さらに速度を上げ、村へと急行したわ!!
村の入り口らしき場所で門番が2人、血だらけで倒れていたわ・・・
馬を降り、2人に近づくアタシ。
「どうでござる?」
アタシは首を横に振りながら・・・
「ダメね・・・」
すでに絶命していたわ・・・
「そうでござるか・・・」
「ここでこうしていてもしょうがないわ、村の結界が壊されてるのも気になるし、生き残りがいるかもしれないわ!」
「そうでござるな、村の中を探索するでござる!」
村に入るアタシたち。
入ってすぐに、何かから逃げるような体勢で重なりあるように死亡している村人を発見・・・
その背中には、スノーウルフの牙と爪の跡が・・・
そして、村中からむせ返るような血の臭い・・・
村の至るところが、赤く染まっていたわ・・・
これは、全滅!?
「ちょっと待って、魔眼で村の中を調べてみるわ。闇雲に探すよりいいでしょ?」
「頼むでござる!周囲の警戒は任せて欲しいでござる!!」
ノブハルさんに周囲の警戒を頼み、村を魔眼で観察・・・
村の北のはずれに2つの生命反応を発見!!
それを囲むように10個の生命反応が!!
「生き残りを発見!ここを真っ直ぐ突っ切って!!!」
生命反応のあった方角を指差すアタシ!!
「御意!!!」
村人たちの血溜まりを駆け抜け、先を急ぐアタシたち!
それを邪魔するように家の影から現れ、襲いかかって来るスノーウルフの群れ!
「蹴散らすでござる!!!!某は右!ねこぱんちは左を頼むでござる!!」
槍を振り回し、右側のスノーウルフを撃退するノブハルさん!!!
さて、アタシも動きましょ
「邪魔よ!影縫い!!!」
スノーウルフの影を縫いつけ、動きを封じるアタシ!
「ノブハルさん!!!」
「御意!!!」
動けないスノーウルフたちを一刀両断!!!
ナイス連携♪
「急ぐわ!!」
「御意!!!」
たどり着いた先でアタシたちが見たのは、娘を抱え込み、必死にスノーウルフから守る雪豹族の女性の姿だったわ!
白い毛を赤く染め、それでもわが子を守る女性!
アタシたちはスノーウルフの囲みを突破し、一気に女性の元へ!
「邪魔よ!!!」
女性の盾となるように立ち塞がり、迎撃!
スノーウルフの数は10匹!
その中の1匹は、他の固体と比べ、巨大だったわ・・・
これがアタシと変異種の初遭遇だったわ・・・
通常固体の3倍以上の大きさ!溢れる魔力!
何よりその威圧感が半端では無いわ!これが変異種・・・
アタシの背中に冷たい汗が流れたわ・・・
「どうやらアレは、変異種でござる!通常固体の10倍以上の力と、固体ごとに厄介な特殊能力を持ってるでござる!!
村の結界を破壊したのはアイツってことね・・・
厄介な能力じゃなければいいのだけど・・・
女性も気がかりだし、短期決戦するしかないわね・・・
「まずは雑魚を片付けるわよ!!」
「御意!!!」
さあ、パーティの始まりよ!!
グルルルッとうなり声を上げながら、アタシたちを囲み、攻撃態勢に入るスノーウルフたち。
右に左に移動し、隙を窺っているわ。
姿勢を低くし、飛び掛る仕草をするスノーウルフたち、そこへ牽制のダガーを投げつけるアタシ!
スノーウルフたちの連携が乱れたところで、得意の影縫い!!
「ノブハルさん、今よ!!!」
「御意!!」
同時攻撃をかけられる前に各個撃破よね!
確実に雑魚を倒し、数を減らしていったわ。
痺れを切らしたのか、それともボスの命令なのか、三方から同時に襲い掛かって来るスノーウルフ!
なら、こっちも奥の手よ!!
「させない!分け身!!」
2人に分身し、ノブハルさんと一緒に三方同時迎撃!!
「ちょっ!ねこぱんち!?」
驚くノブハルさんに、言い放つアタシ!
「驚いている暇は無いわ!説明は後!片付けが先よ!!」
「御意!!」
アタシたちの連携攻撃により、残るは変異種だけなんだけど・・・
大きいわ、それに何て威圧感・・・
まさか最初のランクアップクエストでこんな大物に遭遇するなんて・・・
「大丈夫でござる!某に任せるでござる!」
変異種の前へと進み出るノブハルさん・・・
巨大狼VSマッチョなノブハルさん、気分は怪獣大戦争!?
「ガルルルッ!!」
怒り心頭の変異種、ノブハルさんとの距離を徐々に詰めてきたわ・・・
お互いの攻撃範囲に限りなく接近・・・
ゴクリッ・・・
のどが渇くわ・・・
そして、動き出す1人と1匹・・・
ノブハルさんの援護のためにダガーを投げるアタシ・・・
「えっ!?うそ・・・」
カキンって何よ!?
毛皮のはずなのにダガーが弾かれたわ!!
呆然と立ち尽くす無防備なアタシに突撃してくるスノーウルフ!!
それを防ぐように立ち塞がるノブハルさんにスノーウルフがすれ違い様に攻撃!!
その一撃がノブハルさんの肩を抉る・・・
「グゥッ・・・何のこれしき・・・」
苦痛に顔を歪めるノブハルさん・・・
応戦したノブハルさんの繰り出した槍は避けられた!?
ううん、違う・・・弾かれたみたい・・・
「ノブハルさん!」
思わず叫ぶアタシ・・・
「何、この程度大丈夫でござる!かすり傷でござる!」
そうは見えないんだけど・・・
再び距離を取る1人と1匹・・・
こう着状態だわ・・・
アイツの能力は硬化みたいね・・・
しかし、アタシじゃ攻撃力が不足していて、あの硬い毛皮を貫通出来ない・・・
なら、アタシがノブハルさんの攻撃範囲にアイツを誘導して、動きを封じるしかないわね!
「(ノブハルさん聞こえる?)」
いきなり念話で話しかけられ、ギョッとするノブハルさん・・・
「(そのまま聞いて、ノブハルさんは先程のように、アイツとの距離を詰めてプレッシャーをかけて、その隙にアタシが分け身を使ってアイツにしかけるわ。アイツに影縫いをするから、留めはお願い!)」
「(しかし、危険すぎるでござる!!!)」
「(後ろの2人が危険だわ!時間が無いのよ!)」
ちらりと後ろを確認してノブハルさん、そして・・・
『ノブハル』(念話)了解でござる!これ以上時間はかけられないでござる!
さて、初の変異種退治始めましょうか!
徐々に前に進み、距離を詰めるノブハルさん・・・
変異種もノブハルさんに集中し、お互いの間合いが詰まっていく・・・
アタシは分け身をしてから変異種の影に移動・・・
さあ、作戦開始!
左右に移動しつつ、ノブハルさんにプレッシャーを与える変異種・・・
そして、飛び掛るために低い姿勢になったところで影から強襲!
両脇から変異種の目を狙うアタシ!
これは囮の攻撃よ!!
当然のように弾かれるダガー!!
そして、アタシの本命攻撃!!!
正面からビンを投げつけたわ!!
ビンに反応し、爪で切り裂くスノーウルフ、そして・・・
『変異種』ギャウウゥゥッ!!
ビンの中身が拡散し、のた打ち回るスノーウルフの姿があったわ!!
のた打ち回る変異種に影縫い!!!
『ヴィンセン』ノブハルさん!!!!
『ノブハル』承知!!!
槍を振りかぶり、一気に振り下ろすノブハルさん!
一撃必殺!!!見事に変異種の首を刎ねたわ!
討伐成功ね!!
女性の元に駆け寄るアタシたち・・・
『母親』ど・・どうか、この子を・・・
そっと子供を差し出し、息を引き取る母親・・・
この村で生き残ったのは小さな子の子だけになってしまったわ・・・
スノーウルフたちの死体から討伐部位を集め、死体を一箇所に集め焼却・・・
続いて、村人たちの死体も焼却したわ・・・
このまま放置してアンデッドになったら目も当てられないわ・・・
『ノブハル』ねこぱんち、さっきは何を投げたでござるか?
『ノブハル』あの苦しみようは尋常じゃなかったでござるよ?
不思議そうに聞いてきたから教えてあげたわ。
『ヴィンセン』あぁ、アレは黒胡椒のビンよ。
『ヴィンセン』あいつら臭い敏感だから効果覿面だったわ♪
『ノブハル』・・・
『ノブハル』ねこぱんちだけは敵にしたくないでござる・・・
どうゆう意味かしら?
『ノブハル』それにしても、この村はもうダメでござるな・・・
『ノブハル』ギルドに浄化の儀式を依頼せねばならぬでござる・・・
非業の死を遂げた村人たちの怨念がこの村に残ってしまっているとノブハルさんは
言うは・・・
せめて、浄化の儀式を行って、成仏してもらうしかないわね・・・
『赤ん坊』ミュ?
そんなアタシたちを不思議そうに見つめる赤ん坊。
この子だけでも救えたのが救いね・・・
『ノブハル』ところでねこぱんち、ねこぱんちは何者なのでござる?
これ以上は隠せないかしら・・・
『ヴィンセン』アタシは・・・
覚悟を決めたその時、空間が歪み、魔方陣が形成されたわ!
そして姉様が出現!!
『暴君ネロ』ノブハル!こんな所にいたのね!
『ノブハル』ネロ殿!!
『ヴィンセン』姉様!!
『ノブハル』え!?姉妹でござるか!?
パニック状態のノブハル・・・
『ヴィンセン』そうよ?何かおかしい?
『暴君ネロ』ノブハル、そんなことより南で変異種のファイヤージャイアントが出
たわ!
『ノブハル』!!!!
『暴君ネロ』行くわよ!ノブハル!!
『ノブハル』御意!!!
すっかり行く気のノブハルさん・・・
アタシの帰りはどうするのよ?
『ヴィンセン』あの・・・アタシの帰り道は?
『ノブハル』あっ・・・
固まるノブハルさん・・・
アタシのこと考えて無かったわね・・・
『暴君ネロ』はいはい、これをあげるわ!
そう言って数枚のスクロールを渡してくる姉様・・・
『ヴィンセン』姉様これは?
ふぅ、何も知らないのねと言わんばかりにため息を吐き出しながら説明してくる姉
様・・・
『暴君ネロ』これは帰還のスクロールよ。一度行った場所なら転移出来るわ!
そんな便利な物が・・・
『暴君ネロ』無くなったら王都で売ってるから自分で買いなさい!
『ノブハル』討伐部位とギルドへの報告を頼むでござる!
『ヴィンセン』了解!ノブハルさんもがんばって!
荷物をまとめ、転移するアタシ!
『暴君ネロ』行ったわね。さあ、あたしたちも行くわよ!
『暴君ネロ』それとも怖くなったかしら?
クスクス笑いながら某をからかうネロ殿。
『ノブハル』某はあの頃の子供ではないでござる!
『暴君ネロ』ノブハルにもあんな頃があったわね・・・
遠くを見つめ、思い出に浸るネロ殿・・・
『暴君ネロ』昔はあたしの後ろをついて回って、姉様、姉様って言ってたのに、今
はあちこちで女のお尻を追いかけるようになって・・・
『暴君ネロ』将来、姉様と結婚するとか言ったりしてね。
『暴君ネロ』あの可愛かったノブハルは何処かしら?
再びクスクス笑うネロ殿・・・
もう、この羞恥プレイに耐えられないでござる・・・
『ノブハル』もう、行くでござる!!
急かす某!
『暴君ネロ』そう、なら、口だけじゃないって証明して頂戴!
『ノブハル』御意!!!
2人と1頭は転移魔方陣へと姿を消していった。
意味深な2人の関係が気になるわね・・・
それでは次回にwねこぱーーんちw
【ノブハルの記憶 ネロ殿と某】
それは、過去の出来事でござる。
南半球、灼熱地獄のとある場所で某は生まれた。
今はもうあの村は存在せず、村の廃墟だけが残る不毛の大地でござる・・・
あの日、某たち魔角族の村を変異種のファイヤージャイアントが強襲、村は某を残
し全滅したでござる・・・
逃げ惑う某、周囲は全てファイヤージャイアントに囲まれ、死を覚悟したとき、あ
の方は颯爽と現れたでござる!
真紅のローブを纏い、4元素を精霊を引き連れて現れたあの方は女神に見えたでご
ざる!!
そして、一瞬で奴らを消滅させ、某に語りかけてきたことを今でも覚えているでご
ざる!
『暴君ネロ』もう大丈夫よ、泣き止みなさい。
『暴君ネロ』あなたを傷つける者たちはいないわ。
安心したためか、彼女に抱きつきわんわんと泣いた自分が恥ずかしいでござ
る・・・
これが某とネロ殿との最初の出会いでござった・・・
しばらく彼女と一緒に暮らした後、孤児院に預けられた某・・・
ネロ殿との別れ際のセリフは我ながら赤面ものでござる・・・
『ノブハル』いつか大人になったら姉様を迎えに行くよ!
『ノブハル』だから、僕と結婚して!
『暴君ネロ』あらあら、じゃあ待っていようかしら?
クスクス笑うネロ殿をじっと見つめたのは何時だったか・・・
某はネロ殿の中に母上を求めていたのか?
それとも本気だったのか・・・
あの頃の自分に聞いてみたいものでござる・・・
今も、あの頃と姿が変わらぬネロ殿と変異種退治に行ったりするでござる。
この胸の中でモヤモヤする気持ちを抱えながら・・・
某、もしかしてロリ・・・
それだけは無いでござる!!
某、オトナの女性が大好きでござる!!
きっと気のせいでござる!!
そう決めたでござる!!
『ヴィンセン』やっぱりロ・リ・コ・ン♪
『ノブハル』ちょっ!?某の回想シーンに出てこないで欲しいでござる!!
『ヴィンセン』認めちゃいなさいよ、ロリノブさん♪
『ノブハル』違うでござるーーーーっ!!!!
真実は闇の中でござる・・・
姉様とノブハルさんの過去が明らかに@@
そして、深まるロリコン疑惑・・・
次はどんな出会いが待ってるのかしら?
次回、『真魔界猫物語』第6話 白の司祭にねこぱーーんちw