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叶わない想いがあるなら、
どう足掻いたって、
命を掛けたって届かない想いがあるなら
ー 潔く、諦めるしかないじゃん。
そのことを、悟ったのはわたしが五歳の時、
幸い、若気の至りということに出来た。
だから、わたしは、
溢れ出て止まらない想いに、感情に、
蓋をして、鍵をかけて、見ないようにして来た。
そして、わたしは、
『蓮司さま、鴇音は、
蓮司さまの幸せを誰よりも願っておりまする。』
そう、忠誠心ばかりを表に出して、
本当の想いは、ひた隠しにして、
自分に言い聞かせるように、従者として、
ひたすらに、彼に使えて来た。
ー そうすれば、時が想いを消してくれる気がしたから。
『ありがとう。鴇音。』
ー いつも彼が、嬉しそうに笑ってくれるから。
でも、欲を言っていいなら、
『鴇音は、いつまでも蓮司さまのお傍におりまする!』
ー わたしは、本当の意味で彼を幸せに出来ないけど、
”生涯、お傍で守り抜かせてほしい。”
ー そう、願ってはや、10年以上経ちました。
わたしの想いは、馬鹿ながら、
一切薄れるということは、なくて、
でも、従者として彼にお仕えすることが
至極当たり前になって参りました。
そして、この度、
わたしと、主である蓮司様は
高校生に、なりました。
健気な女の子が書きたい!
ということで、書き始めましたが、
どうにもコメディになる予感です笑
誤字脱字、その他訂正がありましたら、
御気軽に御報告下さると嬉しい限りでございます。






