7P;孤独と君
今回は短めです。
短い方が読みやすいですかねぇ。
寒い空の下で。
私は柄にもなく女の子になっていて。
駿君に抱きついてしまった事への恥ずかしさから、私は駿君を前に向かせ彼の背中に顔を埋める。
「先輩?」
駿君が優しく私の名前を呼ぶもんだから。
顔が火照って。
体のあちこちが変だ。
「どーしたんですかぁ?」
「何でもない!今こっち向いたら、本気で顔面パンチする。」
駿君がピタっと固まる。
私何やってるんだろう。
そっと彼から体を離す。
「…先輩?」
前を向きながら、駿君は私の名を呼ぶ。
「そのまま聞いてね。
私、今日本当に頑張るつもりだったの。
大丈夫だと思ったの。
でもやっぱり誰かに頼らないと、私は立ってられない。
涙を拭ぐってくれる人がいないと、私は前を向く事が出来ない。
走って抱きしめてくれる人がいないと、
自分が消えてしまうの。
だから…。」
言いたい事がまとまらない。
こんな事を伝えたい訳じゃないのに。
ずるい。
私は狡い。
言葉が遠回りして、
君まで届かない。
「…先輩。」
「……。」
「先輩ってば。」
駿君がくるっと私を見る。
「俺、今日先輩に会えて凄い嬉しかったです。」
「…え?」
「先輩に会えて幸せなんです。」
やめて。
やめてよ。
涙が止まらない。
君をそれをすっと拭う。
「俺は先輩が泣きそうになったら、何度でもこうします。」
「……ありがとう。」
次の日。
千歳に聞いたけれど、
駿君は風邪で学校を休んだらしい。
もしかして?
もっと早く電話すれば良かったね。
今回もこんなしょうもない小説を最後まで見て下さって本当にありがとうございます。
精一杯書いて行くつもりなのでもう少しお付き合いして下さると幸いです。
蒼咲