私は、誰?
※この作品は以前連載されていた『世界を壊す救世主』の改訂版になります。
大まかな話の流れや、登場人物に変更はありませんが、修正が加えられている点が多くありますのでお気をつけ下さい。
読者の皆様にはご不快な思いと多大なるご迷惑をおかけしてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。
「私、あの人達嫌い」
そう言えば、君は困った顔をする。
「私のこと、ジャマモノにしているの。それに私聞いたんだ。あの人達ね、私のことナキモノにしようとしているんだって」
「――そうか」
「そうかって……。なによっ、その言い方」
こっちは真剣だというのに、答える声は素っ気ない。
私は、そのことが気に食わなくて君を睨みつけた。
「ナキモノにするって殺すって意味なんだよ! あの人達私のこと殺そうとしてるんだよっ! 私、殺されちゃうかもしれないんだよ!?」
「――知っている」
「知っているならなんとかしてよね!」
君は私の言葉に心底困っているようだ。
「――私にどうしろと?」
「あの人達をやっつけて! 私死にたくないもの!」
滅茶苦茶な言い分だって分かっている。
それでも君はきっと聞いてくれる。だって私のお願いだから。
ねぇ、そうでしょう?
「お前がそう望むなら……」
君のその答えに満足して、私は笑った。