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僕の彼女は君では無い  作者: アッキ@瓶の蓋。
ハルリナは君としか考えられない

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22/32

6

その日の夜。

携帯電話に登録された1件の電話番号を僕は開く。

数秒の音と共に、電話が取られる音がする。



「……もしもし?」



『あぁ、やっぱり君か』



電話の向こうからあいつの声が聞こえて来る。

男なのにどこか高く、記憶に残りづらく、だが淡々と僕へと聞こえて来る声。



『……で、何だい? この私、エマン・マスターに何か用かい?』



そう、電話の相手はエマン・マスター。

このゲームの支配者と言うふざけた奴である。



「あぁ、分かってる。エマン、用がある。

王上院ハルリナが3人のうちの誰かが分かった」



『……冗談では無く?』



「あぁ、冗談では無くだ」



そう言うと、エマンは黙り込んだ。何か可笑しな事でもあったのだろうか?



『びっくりだよ。1か月以内でこのゲームをクリアする人間が居るなんて……。記録更新、おめでとうだ。もっとも合ってればだけど』



「ゲーム……か」



ふざけた野郎だ。まぁ、それだからそうなのだが。




『では、答え合わせだ。

くれぐれも間違えるなよ。これで間違えた場合、君はもう二度と王上院ハルリナと合わせるつもりはないから』



あぁ、分かってる。

こんなふざけたゲームだ。そんな事だろうと思ってはいた。



……大丈夫だ。これは合っているに決まっている。何せ、本気で僕の彼女である王上院ハルリナを選んだ結果なのだから。



「分かってる。答えは―――――――」



そして、僕はその名前を口にした。




そんな彼の返答はと言うと、




『―――――正解だよ。いや、驚いた。1回だけ彼女からヒントを与えられるルールとは言え、あのヒントでは答えられないと思っていたのに』



「……ヒント?」



ヒントってもしかしてあれか?

あの急に頭に浮かんだ『島ヶ原(しまがはら)』、『伊賀(いが)』、『阿山(あやま)』、『月ヶ瀬(つきがせ)』、『大山田(おおやまだ)』の事か? 確かにあのヒントもヒントと言えばヒントだけど、あれ以外にもあるけど。




「あれ以外にも色々とヒントはあった。

例えば口調や行動に、ちゃんとした王上院ハルリナらしさがあった。だから分かったんだ」



『……口調? 行動? 面白い事を言うな。王上院ハルリナがこの世界で記憶を失っているとは、考えなかったんですか?』



「あぁ、だって……これはゲーム、なんだろ? だったら、そんな分かりづらいヒントは無いはず、そう思っただけだが」



これはゲーム。

マスター気取りの奴ならば、あからさまに不利な事はしないと踏んだ。ただ、それだけの話だ。




『正解者にはご褒美だ。

明日の昼、公園にてそいつを呼び出す。そこで運命の再開としゃれ込めば良いさ』



「あぁ、ありがたく貰っておこう」



僕はそう言って、電話を閉じる。



もうすぐ会える。

別人の振りをしていない、本当の素の、僕の彼女、王上院ハルリナに。

そう考えると、明日が待ち遠しい。



そして僕は明日を楽しみにして、眠りに落ちた。

次回は真相解明編と言う事でいつもより少し遅めの1週間後の10月30日投稿です。

さて、王上院ハルリナは3人のうち誰なのか。

皆様も考えてくれると嬉しいです。

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