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物語のネタ  作者: ななし
40/52

二人分の酒

あいつの三十の誕生日に村が燃えた夜から、十年が経った。

街道を歩くたびに、胸の奥で鈍い痛みがうずく。俺だけが生き残った理由なんて、今も分からない。分かりたくもない。


小さな村で、同じ年に生まれたってだけで兄弟みたいに育って、喧嘩もしたし、笑い合いもした。お前が結婚したとき、誰より祝ったのは俺だった。息子が生まれたとき、「いつか三人で飲もうな」なんて言って、照れながら笑ってた顔を、俺はまだ忘れられねえ。


四十になった今でも、俺はあの日のまま置き去りだ。

どう生きるべきか考えるたび、心臓の内側を爪でひっかかれるような気がする。


「お前と奥さんと子供、まだ俺は忘れてねえぜ」

墓標の前にしゃがみ込み、買ってきた酒瓶をそっと置く。

「悔しいよな……お前、息子と飲むの楽しみだって言ってたもんな……」


2人分の酒を墓にかけると、冷えた土に沁みこんでいく。

涙で薄まっても、許してくれよ。


せめて、俺の記憶だけはお前らを消さない。

そうやって、生きてるふりをしてるだけの俺を、どうか笑ってくれ。

※以下は、本作制作時にAIへ提示したプロンプトです。

興味がある方だけどうぞ。


あいつが30を迎える誕生日、村が魔物に襲われた

俺は行商人として街へ出向いていたから命拾いしてしまった

同じ年に生まれて小さい村だからと兄弟のように生活してきた

もう俺も40になっちまった


「お前と奥さんと子供、まだ俺は忘れてねえぜ

悔しいよな…お前、息子と一緒に酒飲むのが楽しみだって言ってたもんな…

2人分の酒、買ってきたぜ…」


墓標にかける酒、涙で薄くなったらごめんな

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