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一人ぼっちだった前世⋯⋯。今世は最強(最恐)愛し子として楽しく生きてます!  作者: おかき
アルスタ王国編

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42/114

42話: 皆に里奈を知ってもらう

少し長めです。

宜しくお願いします❀

側付き3人と別れ、白狐と宮に戻る。

中庭に転移した時

『アルバートとライアンが来たぞ。』

白狐がそう告げた。


アルバートの名前にドキリとする。

『里奈。視た方が良い』


有無を言わさずアルバート様と殿下が視界に視えた。


アルバートは思い詰めた顔で宮を見つめていた。

すると、会いたい⋯と。

私に会いたいと泣いている⋯⋯。


私は何も考えずにアルバートの元に転移していた。



〜❀〜


里奈がアルバートとライアンを連れて帰ってきた。

ライアンは我を見て驚いている。

アルバートは、あの夜の話しをしたせいか居心地悪そうだな。

まぁ仕方あるまい。


此奴はちゃんと自分の不甲斐なさと向き合った。

里奈に会いたくても、きちんと収めるまで気持ちを押し殺したのだ。

愛し子だからではなく、ちゃんと里奈を大事にしている。


白狐はアルバートと言う男は、里奈を任せるに値するかずっと見ていたのだ。

今のところは合格か⋯⋯。


里奈が黙り込む3人に

「とりあえず、お茶をしながら話しをしましょうか。」

と、場を繋げる。


「では、私がお茶を淹れますよ。リリはいつもの紅茶で大丈夫ですか?」

里奈は「うん!」と、お願いした。


「いつもアルバートがお茶を淹れるのか?」ライアンが聞いて来た。

「いつもはガルズ司祭が淹れますが、リリと2人の時は私が淹れますね~。」

「あ!白狐様は紅茶を飲めますか?」


そうか!!と、里奈とライアンが白狐を見る。

白狐は里奈のご飯は食べるが飲み物を口にするのを見た事が無かったからだ。


『女神が淹れた紅茶を飲んだ事はあるが

。今は無くて良い。』


里奈はガックリ。

狐の姿でどんな風に飲むか気になったのだ。白狐は里奈が何を考えているか想像が出来ていた為、ため息を吐いた、


ライアンは里奈と白狐の意思疎通の面白さに、クスクス笑う。


テーブルに紅茶が並び、席に着いた。

今日は膝抱っこは無し。

自然と椅子に座っていた。


「白狐に聞きたい事があるの。私の日本での事を皆に見せたいの。」

『⋯⋯⋯。』

「これから他国に行く時に、この宮に関わる人は全員一緒に私と行って貰いたいの。」

「殿下達は陛下の許可がいるかもしれないけど、私とはこれからも関わって行くでしょ?」

『側付きは解るが、近衛や使用人にもか?』


「うん。〈私〉を知って、理解してもらうには1番だと考えたの。」


『⋯⋯。』

『里奈よ。ここの宮に来る者は確かに良い人間ばかりだ。

だが、あの時の里奈は⋯⋯。今とは違う。 どんな感情をもたれるか解らん。

それでもか?』


「そうね。受け入れてくれたら感謝だし、違うならそれまでね。

離れてもらうしかないわ。」


アルバートとライアンは顔には出さないが、とても驚いた。

里奈が人を切り捨てる様な発言をするとは思わなかった。


白狐は、やはりこうなったか⋯⋯と納得していた。

日本での里奈が出てくればこう言うと理解していた。

となると、日本での里奈を知って貰う以外に今の里奈を理解して貰う手立てはないか⋯⋯。


『アルバートにライアン。先にお前達に日本での里奈を視せよう。

だが、女神の許可がいるだろうから、暫し待て。』


白狐が神力を放つ。白狐の体が淡くキラキラ輝く。

辺りは凛とした空気に変わって行く。

静寂が流れる。これが白狐の神力なのだ。


『女神が直接記憶の珠で視せる。』


アルバートとライアンは紫色の神力に包まれた。

2人は目を閉じ、時折表情が歪む。


記憶を視せるのは、数分も掛からない。

脳に直前視せるので直ぐに馴染むのだ。


里奈と白狐は黙って待っていた。

ライアンが目を開けた。 アルバートは俯いたままだった。


先に口を開いたのはライアンだ。


「里奈さんの異界での生活に、私が何か言葉を掛ける事は何もありません。軽々しく口にして良い事ではないからです。

ただ、里奈さんの性格は封印が解けたかのように出て来たのでしょうか。」

「私が伝える事は、今の里奈さんの性格の方がとても好ましいですね。」

笑顔で言われ、里奈はホッとする。


アルバートはまだ俯いたままだった。

里奈は(ダメだったかなぁ〜。)少し気落ちしかけた。


アルバートは顔を挙げると、ニコリと笑った。

皆、「 ?? 」である。


「以前のリリだったら、きっと自分の気持ちを伝えなかったはずですし。気が付かない可能性があったのです。

急に様付けで呼ばれるので、少し不安でした。

性格に差が出たからだったようで、安心しました。」


「日本で男性が居なかったのも嬉しいですしね!」


(え?そこなの(かよ。)!!)


里奈とライアンは心の中で突っ込んだ。


白狐だけは、

『アルバートはアルバートのままなのだな。里奈が里奈であればそれで良いのだろうな。』


「でもね、私は皆より年上だったのよ?!

その⋯⋯若返ったりして、気持ち悪くない?」

少し俯きがちに、そう呟いた。


「そんなの関係ありませんよ。目の前に居る里奈が私の大切リリなのですから。

全て、どうでも良いのですよ。」

ニッコリと満面の笑みで言われた。

ライアンも、うんうんと何度も頷いていた。


怖かった。気持ち悪いとか、1人ぼっちでいた事とか色々思われるのが怖かったのだ。

安堵する里奈は静かに泣いていた。


アルバートが動く前に、白狐が里奈の側に行き尻尾を絡める。

里奈は安心するように尻尾に顔を埋め、抱き込んだ。


穏やかな風景だったが、ガタンッと椅子の倒れる音がしたかと思うと。

素早く白狐の尻尾を掴み放り捨て、里奈を抱きかかえると膝抱っこで席に座った。


里奈はキョトンだ。

白狐とライアンは大笑い。

アルバートは白狐に里奈を取られまいと、ギュウギュウに抱き込んだ。


じゃれてきたと思っていた。

白狐に嫉妬していると⋯⋯。

違った。


アルバートは里奈の肩に顔を埋め、声を殺して泣いていたのだ。

「生きててくれて、ありがとう。」と⋯⋯。

里奈は振り返りアルバートの頭を抱え込んだ。

アルバートの頭に頰を寄せ、

「こちらこそ、ありがとうっっ。

私を受け入れてくれて⋯っ変わらずっ私を想ってくれて。ありがとう。」


2人は顔を会わせて泣き笑いでお礼を伝えあった。


『アルバートとライアンは受け入れてくれたな。良かったな、里奈。』

白狐は尻尾をワサワサ振っていた。


魂の繋がっている里奈の喜びは、我の喜びでもある。

里奈の心が喜びに満ちると、光り輝く魂はいつみても美しいのだ。


里奈の魂が輝く度に、中心にある黒い塊の浄化も進む。

だが一向に消滅しない塊が少し気にはなる。が、我の神力に反発せず受け入れてはいる様に、やはりまだ手を出す時ではない。そう確信する。


「殿下。お願いがあります。

明日、何時でも構わないから宮に関わる人を全員集めて欲しいの。

さっきの記憶を視てもらいたい。」


「視てもらった後の判断は、白狐に確認してもらいたいの。白狐、お願いしても良い?」

『里奈は同席せぬのか?』

「⋯⋯うん。やっぱり怖いかな。

白狐に嫌な役目を押し付けるけど良いかな?」


『我は構わぬ。里奈の為だからな。』

「ありがとう。白狐。」


里奈は白狐に抱きつきたかったが、身動き出来なかった。

少しションボリした里奈にクスリと笑い、アルバートが腕を緩めた。

頭を撫でながら、「いいですよ?」と言ってくれた。

里奈は思いっきり白狐に抱きつき、もふもふを堪能していた。

何故か白狐に嫉妬しないアルバートを不思議に思うライアンだが、(アルバートだしな!)で、終わらせた。

4人で明日の事を少し話し合い、解散となる。


アルバートが里奈をまた離さないので、白狐に強制退場させられた。


宮は静かになるが、隠れていた眷属が現れれば静けさなど吹き飛ぶ。


この楽しい生活を守りたい。

眷属達を皆に認めて貰いたい。


里奈の欲望は少しずつ増えていく。



〜❀〜


宮の真っ白い結界はそのままに、里奈に関わる者が全て外にいた。


陛下・宰相・フィッセル親子・側付き・近衛の3人に加え、侍女にメイドもいた。

神官3人は事情を知ってはいるが、里奈の様子が気になり集まった。


『皆揃ったようだな。』


そう声が聞こえると、宮の中のダイニングに転移されていた。


そこには大きく真っ白い狐がいた。


『我は白狐。里奈の古き友である。

我は異界の神の1柱であるが、この世界の神ではないので畏まるな。』


白狐を知らない者は、神だと聞いて膝を突こうとした。

が、知る者達により制された。


『とりあえず、席に着いてくれ。それから何故集まって貰ったかを話そう。』


各々椅子に座る。

勝手知ったるガルズ司祭とアルバートがお茶を出して来た。


『まず。今の里奈はおぬしらの知る里奈とは少し違う。優しさは変わらぬままだが、性格が異界にいた時の様になってきた。

まぁ良くも悪くもだが。』


『里奈は他国に出向く際、ここに居るものを連れて行きたいと考えておる。同行せずともこれから里奈と関わり行くならば、知ってもらいたいと。』


『今から里奈の過去を全て視せる。異界の里奈はかなり違和感がある。思う事もあるだろうが、それは最後に聞こう。』


『女神よ。記憶を頼む。』


白狐がそう言うと全員が女神の神力に包まれた。

アルバート達の時と同じく、数分で馴染んだ。


若い側付きは、全員泣いていた。

陛下達は唇を噛んだり、拳を握りしめていた。


ギルベルトが白狐に

「里奈さんの過去を知ったからと言って、今と年齢も性格も違うからと言って何が変わるのですか?」

「里奈さんは、里奈さんです。

優しく気配りが凄くて、頑張り屋なままです。私は何も気持ちは動かない。」


側付き達は全員頷いた。

白狐はほっと安堵した。


陛下が

「過酷な人生を送られたのは、こちらの世界のせいであろうに。何を思う事があろうか。里奈さんには、益々幸せになって貰わねばな!!」

「他国に行くならば、息子であるライアンを連れていけば良い。他国で身分が役に立つであろう。」


近衛3人は、「私達も変わらず里奈さんに仕えます。駄目と言われようと、どこまでも付いて行きますから。」


侍女もメイドも泣きながら頷く。

皆受け入れてくれたのだ。


『里奈。大丈夫だったぞ』


白狐がそう言うと里奈を転移させ、白狐の横に立たせた。


里奈は両手で顔を覆い、俯いたまま泣いていた。

「ありがとうございます。」

そう何度も囁いて⋯⋯。


白狐が尻尾で璃奈を抱き込み、背中をポンポンする。

里奈は毛並みに顔を埋めて号泣していた。


美しいその光景を皆が涙を流し眺めていた。

が⋯⋯。


やはり出てきてしまった。

アルバートが白狐の尻尾を投げ捨てると、里奈を抱き込み頭をなでなでしている。

白狐は平然としているが、皆は神への不敬に青褪めて行く⋯⋯。


「ふふっ。あはは!!」

里奈が大笑いし始めた。


それに釣られて、皆笑い出した。


やっと皆が落ち着き始めた頃、里奈も椅子に座る。

「変わらずに私を受け入れてくれて、ありがとうございます。」


「これからも、宜しくお願いします。」

里奈は頭を軽く下げた。

深く下げると、白狐に怒られるからだ。


大司教が

「里奈さんは里奈さんですよ。

皆、里奈さんが大好きです。それは、里奈さんが頑張った証ですからね。」


里奈は少しだけ涙を流すが、切り替えて話しを始めた。


「早速だけど、お願いがあります。」


大司教が「なんでしょうか?」と聞くと。

女神の森に行きたいのよ。里奈がそう言うと、お役目はお披露目の後になりますので、と色々と止められる。


「違うの!私用で行きたいだけなので、外出許可?が欲しいだけなの。」


アルバートが

「何をしに行くのか聞いても?」

間髪入れずに里奈が


「栗拾いに行くのよ!」ニッコリ❀


一同 「栗拾いとは??」である。


〜❀〜❀〜


今回の女神の登場は神力だけであった。

女神は天界で、盛大に拗ねている。

もふもふの癒しも効果なし!


女神も自ら声をかけ、里奈に関わりたかったのだ。

だが、皆が恐縮し過ぎるかると白狐に反対されたのだ。


『女神よ。里奈は受け入れてもらえたぞ。安心せよ。』


「⋯⋯⋯」黙りを決め込んだ。


『里奈が夜にでも感謝を伝えたいと言っておったが、断っておこう。』


「白狐様。拗ねたりして、大変申し訳ありません。」丁寧に謝罪する。


『はぁ〜。では、夜にでも里奈に声をかけよ。』


女神の機嫌は良くなりました。


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